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セイバー   作者: 黒海
3/3

炎を統べし者

「・・・ここは」

どれくらい意識を失っっていたのだろうか・・・気がつくと布団で寝かされていた

「おや、気がつきましたか?」

同じ部屋で本を読んでいた女性がこちらに振り向いた

その姿はスーツでオフィスレディというよりは秘書といったほうがしっくりくる

「え、ええ・・・ここは、どこですか?」

「ここは赤倉組の本家であり、赤倉秦の実家です

あなたは警備の者と戦った後、意識を失っていたところ私共が到着し、ここへ運び込びました」

「!

あの、赤倉さんは・・・」

「今、呼んで参ります」

「い、いえ・・・僕から行きます」

「・・・では、こちらにどうぞ」

女性に続き、部屋を出る

広い・・・

そこはまさに邸宅と呼ぶに相応しい広さとたたずまいだった

「こちらでお待ちを」

部屋の入り口で止まり、女性が中に入っていく

「失礼します

龍堂様が目覚められ、王にお会いになりたいと」

「・・・そうか、こちらいこう」

「いえ、すぐそこでお待ちです

いかがなさいますか?」

「・・・部屋を移す、先に応接室へ案内しろ

岡田、警備責任者として対応としては間違ってはいなかった

しかし、俺の客に手を出したことは事実

言いつけあるまで、自宅にて謹慎しろ

他の者へはおって指示を与える」

「・・・はい」

女性が部屋から出てきた

「龍堂様、どうぞこちらへ」

女性に連れられ、応接室に案内された

しばらくして赤倉が部屋へとやってきた

「龍堂さん、今回は本当に申し訳なかった」

入ってきて早々に赤倉が頭を深く下げた

「あ、あの・・・大丈夫ですから、頭を上げてください」

焦りながら、赤倉に近づく

「こちらこそ、お忙しい中お邪魔してご迷惑をおかけして・・・」

「いや、それはお気遣いなさらなくても結構です

それよりもこちらの不手際は申し訳なかった」

赤倉が頭を上げたところで本題を切り出した

「実は今日、お邪魔したのは赤の王に兄の行方について・・・」

「どこで私が赤の王とお聞きに?」

「・・・」

俺が黙っていると赤倉は何かを察したかのように口を開いた

「お兄さんの行方ですか・・・

残念ながら、私は把握していないですね

ただ・・・、その行方を知っていそうな人物なら心当たりがあります」

「!?

だ、誰ですか?」

「院の最高責任者である白の王です

あの人なら、きっとあなたの疑問を解くことが出来るでしょう」

「・・・そうですか」

「ただ、あの王は基本的に外に出てきません

直接会いに行っても門前で払われるだけでしょう

ですので、青の王を尋ねてみてはどうでしょう?

今の院の運営や管理は青の王が行っています

青の王経由なら、白の王に届くかもしれない」

「どこに行けば、あえますか?」

「龍堂家の処理の手続きをした担当者に連絡をするのが一番よいです

ですが、お気をつけて

最近、なにかと物騒な事件が多い」

「ありがとうございます

・・・あの、あと一つお願いが」

「何でしょう」

「ここの警備をされていた岡田さんに寛大な処置をお願いします

僕もいきなり扉が開いたところへ若い人に押されて入ってしまったので」

「・・・岡田をここへ呼べ」

「はい」

外から女性の声が聞こえ、しばらくして岡田が現れた

「・・・お呼びですか?」

「ああ、ここに出入りしている若い奴なんかいたか?」

「へ、へぇ・・・最近、舎弟になりたいというやつが着ておりまして」

「そいつは今どこに?」

「さっきの乱闘でまっさきにやられて・・・すみません、その後はわかりません」

「・・・斉藤、俺は協会本部に戻る

岡田、他の幹部に連絡し警備を増強しろ

では、龍堂さん私はこれで失礼します

またいらしてください」

ドォォォオオンンン!!!

表のほうで激音が響く

「出遅れたか」

赤倉に続き表に出るとそこには怪物と形容するのが相応しいものが門を破ってなだれ込んでいた


「これは・・・」

「代表、これはまさか『紫の王』の・・・」

「どいていろ、焼き払う」

「!?

ダメです

ここで力を使われては隠蔽は不可能です!

ここは私が引き受けますので、代表は本部に」

「・・・わかった、ここは任せたぞ」

そういうと赤倉の周りを紫の炎が包み込む

ピュゥゥゥゥーーーー!!

まるで鳥の声のような音を残して、赤倉がその場から消えた


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