閑話 紅の巫女との出会い(王子side)1
読まなくても、話としては問題ありません。
紅の巫女との出会いの王子視点です。
多分R15の表現が混ざると思います。
お気を付けください。
紅の巫女の存在を俺は信じてはいなかった。
だって、その存在を立証するのは600年前の、子供にに聞かせる童話のような、
確証のない文献だけ・・。どのように世界に、危機が、訪れたのか、
そのように世界を救ったのか?そんなことは一つも書かれていない。
だから、ただの作り話の一つ、神話の一つだと思っていた。だから、
時の予言者が、ベクスベルの森に、赤い光とともに、紅の巫女が、おり立つ
そんな予言をしても、半信半疑だった。
それも、その、時の予言者とは、予言者の中でも、
最年少であり、失敗談で有名な予言者だったからだ。
だから、父上に、お前が、巫女をお迎えに行くのだと言われた時も、
本当は嫌だった。そんな確証もない事をしている暇があるなら、
この頃、皆の心がなぜかあらんできている、その理由を調べている方が有意義だと思った。
だが、父上に反論できるはずもなく、俺の愛馬のアレキサンドラにのって、
わずかな数の俺付きの近衛兵とともにベクスベルの森に向かったのだ。
夜を徹して、馬を走らせ、ベクスベルの森に入りかけたときに、
赤い光が、空から雷のような勢いで、落ちてきて、
森全体を一瞬包み込んだと思うと、一瞬にして消えた。
その光にみな魅せられた。
「紅の巫女様が、降り立たれた・・。」
だれかが、ポロリとこぼした。
その声で、俺は、我にかえった。
「皆のもの!!!手分けして紅の巫女を探すぞ!!」
「りょ、了解しました。」
さっきまで、時を止めていて、音を無くしていた時間が動き出し、
ざわざわと、みな森に入り始めた。
「紅の巫女様って、ただの神話かと思っていたよ・・。」
誰かが、こそりとこんなことを言っていた。
俺もそう思っていた。探している間に、いつの間にか
朝日が、照り始めていた。茂みを掻きわけた時、彼女を見つけた。
その瞬間俺は、すべてを彼女に奪われ引き込まれた。
時も、声も、思考も、表情も、心も、初めての恋も・・。
人に初めて見惚れた。普通に美醜感覚はあったつもりだったが、
見惚れるなど、そんなことは、一度もなかった。
なんて美しさだ、どんな賛美を並べても、
彼女の前ではかすんでしまうだろう。
腰まである紅色の髪は、朝日を浴びて、キラキラと光っている、
瞳も、紅色、その瞳がこちらに向いているだけで、
尋常じゃない鼓動を、俺の心臓が打つ。
紅などひいてないはずなのに、赤くみずみずしく、
艶やかな、果実のような唇。
額には、巫女の証の、紅色の石が埋め込まれている、それが、
人間ではないような、神秘的な神々しい美しさに色を添えている。
肌は、初雪のような美しくて、触ったら吸いつきそうで・・。
ああ、声を聞いてみたい、きっと鈴のように可憐だ・・。
その声で、俺を求めさせてみたい・・。
「あの・・・すいません?」
ここまで考えたときに、彼女の声ではっと我に返った。
声は思った通り鈴のようで可憐だ・・。ってそうじゃない!!
そんな事を考えてる場合じゃないんだ!!
俺の顔は火が出そうなほど熱く火照っている。
大事なことは、我に返って初めて気付いたが・・。
なぜ彼女は、生まれたままの姿なんだ!!
だめだこのままじゃ理性がきかなくなる。
俺は、手早くはためいていたマントを引きちぎるように取り、
顔をそむけながら、彼女に、そのマントを差し出した。
「こ、これをおはおり下さい。」
「・・・?」
彼女は、困惑したように、少し首をかしげた。
そんな彼女は、本当にかわいらしくて、
そんな気持ちがないのは分かっているが、誘われている気分になった。
いますぐその果実のような唇にむさぼりついて、
その白い胸元吸いついて赤い花を散らしたい。そんな欲望に駆られた。
だがそんな気持ちを必死にかけらの理性で押しとどめ、
「・・・・それでは、あまりにも・・私の目に毒でございます。。。」
とぎれとぎれに、言葉を紡いだ。
彼女は、私の言葉にまた困惑したように、首をかしげると、自分の体を見降ろした。
「にゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!」
あとがき
前予告してた、王子視点書いてみました。
書いてて、恥ずかしすぎて、「なあああ!!」
とか奇声を発しながらがんばって書きました。
R15ってどの辺までなんでしょう・・。
15過ぎてるのに、とりあえずこのぐらいの糖度が、
私の限界・・orz
あと閑話、2、3話UPする予定です。
一言・・コメディーとして読んでください。