紅の巫女4
王子の言葉に、ため息をついた。やっぱり、異世界なわけか。
それはある程度、覚悟していた。だが、気になるのは、アトランティスということばだ。
・・・アトランティス・・・そんな国名たしか地球上に無かったと思うが、
なんだか、俺の頭に引っかかる。アトランティスってなんか聞き覚えって言うか・・。
知ってる気がするんだよな・・。ああのど元まで来てるのに思い出せない。
「わたしは、この国の、第一王子ブライアン・ケニー・ルーベル・アトランティスでございます。
紅の巫女殿という立場は、尊き、我らをお造りになられた女神、
紅の女神様がつかわされた使者という立場でございます。
王族と対等な立場とされております。なので、王宮に住んでいただくことになります
役割としては、
600年前の文献の一部なんですけど、
え~と・・この星を揺るがすような災いごとが起った。
闇がこの星を支配しようとしていた。
その時、赤い光とともに紅の女神の使者、
紅の巫女アトランティスにに降り立つ。
紅の巫女、女神の声を聞き、世界救う。
それが、紅の巫女という立場であり、使命です。」
アトランティスの事を考えていたら、すごいところまで、話が進んでいた。
「っちょっと!!待って下さい!!
とりあえず、このアトランティスは、闇に支配されかかっているのですか?
いや、違うそんな事聞きたいんじゃなくて!!
それは、本当に、いや、私が、紅の女神の使者の世界を救うっていう、
紅の巫女なんですか!?」
すごい存在に、俺が、まつりあげられようとしてた。
このまま流されてたら、後戻りできねえ!!!
「御尊顔を拝見するかぎり間違いありません。
文献に書いてあった。特徴がそっくりです。
こんなに麗しいとは書いてありませんでしたがね?」
にっこり笑われても・・。その甘い雰囲気を垂れ流しにするの、
とりあえずやめよう・・。じゃねえんだよ!!!
俺の、平平凡凡に生きたいという小心者の宿命が・・。
どんがらがっしゃんって崩壊しかけてるっていう、
異世界人生の良しあしを決める、一大事なんだよこっちは!!
「ですが・・そうですね。
それでは・・・歌を聞いてください。」
急な、場違いな言葉に、俺はオウム返しに聞いた。
「歌???」
「そうです。女神さまがお造りになられたという、歌です。
その歌は、神の言葉で作られており、私たちには、
音を発音することはできても意味が理解できないのですが、
巫女殿だけその内容を理解することができる。
そう文献に書いてありました。お聞きください。」
神の言葉なんて理解できるか!!
そう思ったが、何も言わずに、待っていると、王子が歌い始めた。
その歌が始まると、今までの思考なんて吹っ飛んだ。
それが日本語であったためだ。
「ここは、未来よ。
私と同じ人間さん?
私たちは生き過ぎた。
だから生きることに飽いてしまった。
だって、生きてる意味さえ分かってしまった。
そうでしょ?毎日同じような日ばかり、
罪を犯しそれなのに、罪を戒められることもない
神に見捨てられた。
それなら、罪は、自分たちの手で、終わらせなければいけない。
ノアの箱舟を作りましょう、
すべてを知った世界は、なんて面白くないのでしょう。
そこに、生きてる意味を一生知らないままの人型のロボットを
人工植物を、人工動物を雄と雌1っぴきづつ。
ノアの箱舟を作りましょう
貴方達は、これからどう生きていくのでしょう?
一生知ることのできない事を私たち人間は、手に入れた。
貴方達のために、私は、貴方達の神になりましょう
でも、貴方達のそばには居られません。
水がすべて洗い流したら、2人生きてください。
そうやって、出来たこの世界、どうか守ってやって、
見守ってやって・・。
私は、穢れも美しさもすべてひっくるめた紅の人間を作れたでしょう?」
涙が出た。
あとがき
予告してた日にちにぎりぎり間にあわせたけど・・。
アトランティスの問題まで行かなかった・・。
ファンタジー要素出てきたでしょうか・・。文才がほしいです。
次の更新は31日を目指します。
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