王宮編4
少しまごまごしながらもすべてのボタンをはずし、ワンピースを脱いだ。
結局服を脱いでタオルを巻くまで10分ほどかかった。
風呂のドアを開けると、白い蒸気が、ぶわっと肌に当たった。
風呂場を見回してみると、シャワーは完備しているみたいだ。
いつもは、体を洗ってから、風呂にはいるが、
今日は、そんな気力はない・・てかタオル取るだけの度胸・・。
なので、さくっと、髪だけ洗おうと、風呂用のイスに座った。
蛇口ってこれかな・・。
(がら)うん?なんか不可解な音を聞いた気がした。
気のせいだよな・・。これって、風呂の出入り口の扉があいたような音・・っなわけないよな!!
俺の、現実逃避は、無残にもすぐに打ち破られた。
「「くみ様お背中流しにまいりました。」」
かわいらしい(若干小悪魔な)リリアとライアの声によって・・。
そちらを見るとメイド服を着た二人は、俺の背後でにっこり笑っていた。
なんか、逃がさないぜ的な、ヤのつく怖いあんちゃんみたいな雰囲気が出て来てるのは、
き、気のせいだよな?笑顔が、何となくにやりって見えるのは・・。
「あ、あの一人で出来るので・・」
「「遠慮などいりませんよぉ♪」」
そう言ったかと思うと、タオルをものすごい早業でとられた。
「きゃああああ!!!」
ふふ・・。もう笑うしかできないですよおおおお。。
ええもう、それは、隅々まで洗われましたよ。。
全身洗濯にかけられましたよ。。。俺は、必死に目をつむってることしかできなかったっすよ。
こうゆうのを逆セクハラっていうんだああああ・・しくしく。
これ以上は、俺の精神衛生的に大変よろしくないので、
カットさせてもらう。ただひとつ言わせてほしい・・。
小悪魔なメイドさん二人は俺を冥土に連れていく気かあああ!!!!
で、お風呂上がったら、さらなる苦難が待ち受けていました。
俺殺されそうです。
ギブ!!!!ギブです!!!内臓飛び出る。もう・・のど元まで・・・!!!
「じゃあ、あと少しコルセットしめますね。」
え、ちょ、ちょっとま、(グイ)俺一瞬お花畑見ました・・。
「くみ様は、細いからコルセットを締めるのが楽ね♪」
コルセットって確実に、拷問器具だと思います。
ぐったりとなった俺に、次に待ち受けてた苦難は・・。
ただ今、お風呂上がってから、1時間半ほどたっています・・。
ドレスは20着、髪は、5回セットしなおされ、
限界が来そうです・・。
「素敵・・ライアやっぱり、くみ様には黒のドレスよね、紅色の瞳と髪がよく映えて・・。」
「そうね。お姉ちゃんあと、髪飾りはやっぱりバラでよかったわ・・。
他の花だったら、くみ様を前にしたらかすんでしまうもの・・。最高傑作ね・・。」
ふたりが、うっとりと俺を見ていたが、そんなのを気にしていられないほどに、
限界が近づいていた。
「ぐう~~~~~~。」
ああやっぱり、おなかの虫が盛大な音を出してなった。
もう限界・・。まじで、腹減った。
「ああ!!すみません。なんとか、くみ様の美しさを際立たせる
ドレスと、御髪となりました。
確認していただいて、不備がなかったら、
ご飯の用意はもう整っております、
食堂の方に向かいましょう。」
もうお腹の減り方が、半端ないから、
確認なんてよかったが、頑張ってくれたし、待っていると、
ライアが、目の前の、鏡の布を取り去った。
腹減ったとか、思考が吹き飛んだ。
そこにいた美少女に見惚れた。
なんて、美しい・・。いや美しいじゃ足りない、神々しいほどだ。
紅色の艶やかな髪は、美しく複雑編み込まれ、バラをモチーフにした、
髪飾りがポイントとなっている。
瞳が、とても印象的だ、紅色、あまりにも深くて飲み込まれそうだ。
その瞳の中に灯っている光は、愁いなのか?希望なのか?不思議な色を灯している。
紅を塗ったような、艶やかな唇に、あまりにも白い肌。
額には、赤い神秘的な石が埋め込まれている。
美しい肢体は、何重にも重ねられたレースの黒い美しいドレスをまとっている。
神々しい、美少女は、少し不思議な表情をしていた。
呆気にとられたような・・。え・・・。コレッテカガミ?
鏡・・・映ってるのは、自分・・・・・?
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あとがき
総合評価が200超しました!!!
うわあ~~~本当にうれしいです。
こんな小説を読んでくださっているみなさんに大感謝です。
健太が鏡を見ちゃいました・・。リリアとライアは小悪魔です・・。
メイドが冥土へ連れていく・・。
なんかの小説のネタだったと思います。
このタイトルの小説いつか書いてみたい・・。
(はたして読んでくれる人はいるのか)
更新は6日の予定でしたが、
明日と明後日は更新できないので、今日にしました。
次の更新は、多分9日です。