忍の世界ゆえに
ざわめく竹林の砂利道。
とある菴の道にて。
忍と侍が対峙していた。
今宵は月夜。
真ん丸月夜は、チビエマ満月だった。
忍が菴の壁を蹴って近付いた瞬間、両手にクナイを出して一斉に放つ。
クナイを全て、目を閉じたまま避けつつ相手の背後に回って刀を振り降ろした。
斬ったのは身代わりの人形で、本体はすぐ真横に居た。
反応できずに首にクナイを刺されて絶命する。
忍はそのまま音もなく消えようとして、小人忍者カゲトに倒された。
忍の頭にたんこぶ。
カゲトはハンマーで小突いたのである。
実は殺されたのは、カゲトの分身。
カゲトも任務完了して走り去る。
途中、旅人に変装して街道にある甘味処で団子をばくばく食べた。
真ん丸に膨れたお腹を擦り、カゲトは再び街道を進むのだった。






