第四話 クラスメイトの能力①
本当に申し訳無い。昨日忙しい時間が多くて投稿が遅れました。
予約投稿すら忘れてしまいました。
ま、まあ落ち込んでいても何も始まらないので今目の前で起こっていることに目を向けよう。さっきから五分くらいユウと話していたら最後の一組がこの広間にやってきた。
最後の一組だと思った訳は見た感じ人数が揃ったようだったし、あの五人が広間に入って来た後に後ろから来ていたあの王女が此処にいる全員が見える位置にある前の壇上に上がって何やら話し始めた。
「異世界からいらして下さった皆様方、リキス帝国へようこそ。自己紹介が遅れましたが、私はリキス帝国の王女であるユーナリア・リキスと申します。」
まだ説明が続きそうだったが前の方にいた生徒がいきなり叫び出した。
「なんだよ!何がようこそだよ!元の場所に返せ!急に呼び出しておいてなんだよ!魔王を倒せってか!?そんなの嫌に決まってるだろ!?」
それが切っ掛けとなったのか次々と文句の声が上がっていく。
「そうだ!俺達に何をさせたい!?」
「帰らせろ!!」
「何がリキス帝国だ!そんな場所知らねえよ!」
「家に返しなさいよ!」
「こんなの誘拐だぞ!」
「そうだ!賠償金寄越せ!」
段々とヒートアップして行く内に要求が図々しくなって行っているが、誘拐されて来たのだ。流石に混乱するのも分かる。だが、日本とは違う世界で誘拐が犯罪になるのか分からないうちにそんなこと言った所で「こっちの世界では犯罪にならないんだよ」とか言われたらしょうが無い。たとえ本当は犯罪な行為でも嘘を言われている可能性だってあるのだ。
…初めての世界で右も左も分からない状態で軽率な行為は本当にやめて欲しい。
「本当に申し訳無いです。ですがこちらとしてもこの方法でしか私達は滅亡に瀕していました。他にやり方は有りませんでした。此方も出来るだけ貴方方を好待遇で生活出来るように配慮致しますのでどうか協力して下さい。お願いします。」
「お止め下さい!姫様がこの様な下賤な者達に頭を下げるような真似しないで下さい!元々この様な部外者を招き入れるなど反対だったのです。この様な下心丸出しな輩如きで何とかなるとは思いません!追い出すべきです!」
「何だと!?そっちが此処に誘拐してきたのにその言い方は何だよ!?だったら最初から呼ぶなよ!」
確かに誘拐しておいてあの言い方は酷過ぎる。だけど本当に何の目的で此方に呼び出したのか?
「止めてリーナ。私が召喚したのよ。その言い方は失礼です。謝罪しなさい。異世界の方々には何も罪は有りません。」
「チッ、済まないな。異世界の皆様」
いやいやこの騎士今舌打ちしたよね?頭にも鎧しているからって聞こえないと思っているのか?
「リーナ!申し訳有りません。リーナはまだ皆様を信用していないようです。ご容赦下さい。で、では皆様ステータスを測らせてもらいたいのですが宜しいでしょうか?」
「話を逸らすな!元の世界に帰れるのか!?」
おお!ご都合主義のラノベのように話を逸らされるかと思いきや叫んだ奴がいる。勇者かな?
「元の世界に戻す事は理論上可能とされています。ですが此方に召喚する時の何十倍の魔力を消費する為に現実的には厳しいです。もしかしたら皆様が成長して、全員で協力して下されば出来ないことも有りません。」
「おお!帰れるのか!?」
「よっしゃぁ!だったら直ぐにそのレベルまで行って行来出来るようにしようぜ!」
「良いなそれ!面白そうだ!」
「そうなれば協力もしようぜ。せっかく異世界に来たんだ!ファンタジーを体験しようぜ。」
本当に現金な奴らだな。全く持って反吐がでる。向こうが本当の事言ってるのかすら分からないのに安易に信用して安心している。
向こうの目的も分からないのに…
「本当に有り難うございます。ではステータスを測らせてもらいます。この『鑑定の水晶玉』に手を付けていただけば目の前の白い壁にその方のステータスが表示されます。」
「おお!これぞファンタジー!ファンタジー要素来たー!まず私がやって見ようではないか。」
お、あいつは転移前に皆を落ち着かせた生徒会書記だ。
さて、俺はある程度の人のステータスを見たら隙を付いて脱出しよう。どうせユウ以外余り関わったことのない生徒達だ。向こうはこちらの人数等詳しくは知らないだろう。
ユウは多分連れて逃げるのは無理だ。後で力をつけた後にまた会いに来れば良い。