表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/69

第三十六話 後日談

 翌日、カラッと晴れた青空の(もと)、みんなが起きた時のためにと昼食を準備する。勿論(もちろん)カレーライスだ。

 

 午前中は、おばば様に事の顛末(てんまつ)を語っていた。薬局の店番をしていて、騒動(そうどう)に参加していないおばば様は、目を丸くして聞いていた。

 アロンが、俺の知らない間に巻き込まれていたらしく、農園でみんなと一緒に寝ている。アロンだけでも家に帰そうとしたが、「仲間外れにすることもあるまい」とおばば様に止められた。

 おばば様には、アロンのことは済まないことをしたと謝った。おばば様は、「生きているなら問題無い。辺境の女はいつ死んでもおかしくない環境で育ち、それを楽しめるくらいじゃないと生きていけん」と鼻息荒く語っていた。孫の活躍が嬉しいらしい。

 

 

 

 昼過ぎ頃から徐々(じょじょ)にみんなが起き始めて、(にぎ)やかになってきた。みんな夢を見ていたように感じたようだ。泣き出す子もいない。マリア(おっさん)だけが、1人ワンワン泣いていてうるさい。

 子供たちに悪い影響がなさそうで一安心だが、経過を見守る必要はあるだろう。いつの間にか班長たちも合流して、子供たちとワイワイ話している。

 

 全員起きたので食事にする。肉も野菜もゴロゴロと大振(おおぶ)りなポーク(オーク)カレーだ。飲み物は水とハチミツレモン水しか無いが、贅沢(ぜいたく)は言えない。命懸けで自分達の権利を勝ち取った翌日なのだ。みんなで食事が出来るだけで有り難い。

 神様に感謝……は絶対しない。俺は一生神に感謝も祈りも(ささ)げないぞ。

 

「よぶちゃん、ケチョンケチョンにされてた様だけど良く生きていたわねぇ」

「ああ、マリアのおっさん顔がまた見れて良かったよ」

 

 まー憎たらしい。と()ねるマリア(おっさん)に、ヘーデリアと五郎が、変な(なぐさ)めの言葉を掛けているのが可笑(おか)しい。いつもの見慣れた風景が、妙にいとおしく感じるのは、死線を超えてセンチな気分になっているからだろうか。

 

「精霊ちゃんは、一瞬で消滅だぁ。とか言っていたけど、どういうことかしらね。神様が偽物(にせもの)だったのかしら? よぶちゃんがチーターなのかしらぁ?」

「どうだろうなぁ、俺もまさか殴り合いになるとは思わなかったからな。魔法勝負だったら、多分一瞬でやられていたんじゃないかな」

 

 精霊さんは、正に一瞬で消滅した。どうして俺が神の攻撃に耐えられたのかは、俺にも神々にもわからない。

 

旦那(だんな)の凄さは、神界にも響き渡るってもんだぜ。がははは。しかし神の野郎、旦那の顔をボコボコにしやがって、思い出してもハラワタが煮え繰り返るぜ」

「ハルナ、我々も神に勝てるように、精進(しょうじん)しなければなりません。2度と呼人(よぶと)様に危険が(およ)ばぬように、神は(ほろ)ぼしましょう。クククッ」

「エルゴ、悪い顔。シッシッシッ」

 

 使い魔たちの何気無いやり取りが新鮮に感じる。幸せな気分だが、お前達は物騒(ぶっそう)な物言いは止めてくれないか。(きょう)()がれるじゃないか。

 

(わらわ)は、力がみなぎっておるのじゃ。神々の加護が増えているせいかの?」

「我も、寝ている間に進化したようだ。わははは、愉快(ゆかい)だ」

「私も加護が増えているのに変化がない。残念」

「あたち達も成長したでし」

 

 人外(じんがい)の者たちは皆、(なにがし)かの変化があったようだ。神々の加護は、人間には微妙な効果しかないが、魔物たちには有効なようだ。

 クロールミアは、内なる力が増えたようだ。今は人間形態なので外観に変化は見られないが、ドラゴン形態に戻ったら外観も変化しているかもしれない。

 隊長は色が濃くなり、精悍(せいかん)さが増している。力も増えたようだ。グリさんは変化が無いと言っているが、加護は確実に増えているらしく、年齢を重ねるか強敵を倒すことで、すぐに進化するであろうと、ルミアは言う。

 班長たちは、一回り大きくなっていた。30㎝だった身長が40㎝くらいになっている。箱庭と共にパワーアップしたらしい。これならすぐに上級精霊になれると大喜びだ。

 

 鑑定すると子供たちにも加護が付いていた。子供たちも、少し(たくま)しくなったような気がする。みんなの目には俺やマリア(おっさん)も、少しは逞しく写っているかもしれない。

 使い魔たちにも変化があったらしい。彼らはスライムゴーレムという、俺が勝手に作った魔物なのだが、加護の影響か、能力が飛躍的(ひやくてき)に上がったそうだ。これなら神もイチコロだとハルナがまた物騒なことを言っている。

 

 

 

 みんなの目が覚めて安心したが、 神気を()びた影響や、神界に行った影響は無いのだろうか。子供たちの心的影響も心配だ。

 食事をしながら観察した範囲では、誰にも悪い影響は無いように見える。目に見えて疲労がある者もいないようだが、今日は大事を取ってみんな安静に過ごすように指示を出した。

 

 マリアや女の子たちは、連れ立って温泉に向かう。男の子たちは、精霊と魔物を引き連れて農園を見回ると言う。だが全員でぞろぞろと見回るのもなんだと、一部は温泉に向かった。

 

「よぶちゃ~ん! よ~ぶちゃああん! 大変よぅ!」

 

 温泉に行ったマリア(おっさん)が2階の窓から叫んでいる。かなりの(あわ)てようだ。なんだ? お湯が出ないのか? 昨夜は問題無かったけどなぁ。それとも箱庭がパワーアップして温泉の効能が上がったかな? だったら嬉しいなぁ。

 

 呑気に考えていると、「早く来てぇ」と急かすおっさんの剣幕(けんまく)に周りのみんなが走り出す。

 俺が温泉に着くと湯船の周りは、(すで)人集(ひとだか)りが出来ていた。と言っても小さな子供が多いので、頭越しに湯船が見える。

 

 なっ!

 

 湯船には、主神と精霊さんと女の子が並んで()かっていた。女の子は初めて見る顔で高校生くらいだ。

 

「はあっ? 何で神様がまたいるんだよ」

 

 思わず飛び出した俺の(うわ)ずった声に、神様と精霊さんが振り返り、手にしたコップ酒を(かか)げてニコリと笑った。ダブルスマイルだ。キラキラと(まぶ)しい。…じゃなくて!

 

「なにケロッとした顔で『よう!』みたいな挨拶してんだよ」

 

 俺は昨日あんなに恐いと思っていた神様に向かって、言葉を(あら)げる。

 だってそうだろう? 頑張って驚異(きょうい)退(しりぞ)けたと思ったのに、事態(じたい)が全然進展していないじゃないか。こんなのあんまりだよ。神も仏もいないのかよ!

 あっ、目の前にいらっしゃいました。

 

「てめえ、またぞろ旦那をいたぶりに来たんじゃねーだろうなぁ。今度はあたいが相手になるぞ」

「そうよぅ、よぶちゃんばかりに無理はさせられないわぁ」

「意地悪ばばあ、出ていけー!」

「お兄ちゃんは私が守る!」

 

 私も俺もと大合唱が始まる。なんか俺が頼り無い感じだな。

 

「精霊さん、どういうことだ。ENMAシステムのおかげで、神様が下界に降りるのは、禁止されたんじゃなかったのか?」

「主神は神界にいるよ。こちらはただの欠片(けっぺん)さ」

「はあ? ルールの裏をかいて()り出しに戻そうって気か? ズルいぞ」

「あちきは、この世界の主神。あちきがルールブックどす」

 

 どっかで聞いたことのある台詞(せりふ)を、どや顔で言われると聞いているこっちが恥ずかしい。俺も昨日、同じことをしたなと思うと羞恥心(しゅうちしん)が更に増す。

 

「ちくしょー! こうなったら何度でもやってやるぞ。俺はビールが飲みたいんだ。俺の楽しみを取り上げる権利は神様にもないぞ」

「良く言った旦那。あたいも覚悟を決めた。とことんやってやる」

「意地悪ばばあ、帰れー!」

「「「かえれ!」」」「「「かえれ!」」」「「「かえれ!」」」


 子供たちが、今度は帰れコールを始めた。君たちは危ないから下がってようか? あと意地悪ばばあは止めてあげて、デリート(消去)されちゃうよ。

 

「呼人、何を(さわ)いでいるんだい? (とうと)いお方は、(あやま)りに来ただけだよ。ビールを取り上げる気は無いし、ひとり1日1本なのだろう。ちゃんと守っているよ」

「あちきが悪うござんした。お()びにこの地は、あちき直々(じきじき)に守る事にしたんどす」

「はあ?」

 

 神様も精霊さんも、な~んかピントがずれてんだよなぁ。俺は殺されるところだったんだぞ。顔も見たくないぞ。あんたが来ると、精神衛生上(せいしんえいせいじょう)よろしくないんだよ。直々に守るとか必要無いぞ。あんたがいない方がよっぽど平和なんだから。

 

 神様は、「さあ、さあ、子供たちもおいでなんし」と、近くにいた男の子をヒョイと抱き上げ、自分の膝上(ひざうえ)にドボンと()ける。子供が「ばばあ離せ!」とバタバタ暴れているが、トントお(かま)い無しだ。

 あーあー、服ごと湯船に浸けるなよなぁ。

 

 周りの子供たちが「ばばあ、マフを返せ!」と騒ぎ、神様の頭をポカポカと叩いているが、ニコニコ笑ってされるがままだ。マリア(おっさん)が青い顔して、子供たちを止めている。

 うーん、俺が子供に「じじい」とか言われたら、結構へこむだろうなぁ。神様は、鉄の心臓をお持ちのようだ。案外ドMなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 どうやら神様に、俺達に対する悪意は無いらしいと分かり、みんなで湯船に浸かって事情を聞く事にした。男も女も無い。大人も子供も、人間も神も、精霊も魔物も、みんな一緒に温泉にいる。当然、湯船に入れない子供や魔物もいるが、それでもみんな側にいたいようだ。俺は目のやり場に困っている。

 

 神様は心を入れ換えたように(おだ)やかだ。子供たちは、また(つか)まれたら大変と、神様には近づかないようにしている。神様は、どこか寂しそうだがニコニコ顔は崩さない。

 

 精霊さんの話では、主神の本体は神界にいて、当分ここには来れないらしい。今、目の前にいる神様は、主神の極一部(ごくいちぶ)を切り取って作った、人形のようなものだとか。

 意識や味覚などの五感(ごかん)は、共有(きょうゆう)しているので、主神本体も温泉気分を味わっているとのこと。話も出来るし喧嘩も出来るが、神力も筋力も人並(ひとな)みしか与えていないので、昨日のようなことにはならないだろうと、精霊さんは言う。


「なあ神様、子供たちはすぐに成長する。あんたが好きだと言う、この雰囲気(ふんいき)も何年かしたら変化するぞ。好きな物が壊れるって騒いでも、誰にもどうにも出来ないことだと、理解してくれるか?」

「良いのでありんす。一瞬の(はかな)さに美を求むるのが、(いき)と言うもの」

「そうか、わかってくれるなら結構だ。ところで神様は言葉をどこで習ったんだ?」

 

 神様の話では、知り合いの神様に教材をもらったらしい。「吉原えんじょと暴れんぽしょぐんという、素晴らしい教材を頂いたんどす」とハニカミながら答えた。知り合いの神様に懸想(けそう)しているらしく、(ほほ)を赤らめてイヤンイヤンしている。

 ハルナは「ケッ」と面白くなさそうだ。マリア(おっさん)は、「教材じゃないじゃない。花魁(おいらん)と松ケンよぅ」と突っ込みを入れている。

 

 知り合いの神様は、和賀国(わがくに)に関係あるのかな? ずいぶんと人間の事情にも詳しそうだ。その辺を真似しようとして、神様は人間界に降りて来たのかもしれないな。

 しかし、映画で和賀国の言葉を習っても、この世界で通じているところが意味不明だ。和国語を習ってから、「言語パック」をインストールしたのか? 手間の掛かることをする。相変わらず「神」のやることは理解不能だ。

 だから変な語尾なんだな。それとも俺の認識がおかしいのか? 「言語パック」の誤訳か? うーん、全部が絡みあって、変な言葉に聞こえるのかもしれないな。意味は通じるから良しとしよう。

 

 神様の話は続く、最初来た時は教材を使って、人間の言葉を覚えるのに手一杯だったが、昨夜もう一度見直して、人間の機微(きび)を学んだと言っている。精霊さんにも人間のことを教わったらしい。

 

 ふーん、(あゆ)み寄る姿勢(しせい)があるということか。

 

 精霊さんは「神様と人間」の関係なんて、「人間と熱帯魚」や「人間とアリ」の関係と同じと言っていた。俺だったら熱帯魚やアリと話せる方法があったとしたら、どうするかな。興味本位(きょうみほんい)で、(ため)してみるかもしれないな。神様もそんな心境なのかな。まあ、()きるまで付き合うしかないのかな。面倒臭いけどね。

 

「なあ、精霊さん。そっちの彼女も神様なのか?」

「まあ、嫌らしい。よぶちゃんが、早速色目(さっそくいろめ)を使っているわぁ」

「呼人、エロエロ。シッシッシッ」

「違うだろう。わざわざ下界に来たんだから、何か用事があるのかと思うじゃないか」

「呼人、こちらは主神付きの天使だよ」

「ウーテっす。よろしくっす」

「ウーテはんには、あちきのために花嫁(はなよめ)修業してもらうでありんす」

「「「はあ?」」」

 

 また訳のわからん事を言い始めたぞ。

 よくよく聞いてみると、花嫁修業ではなく料理修業だった。神界で俺達の行動を観察していて、ビールやチーズ、プリンにハンバーグと、興味深い食べ物がたくさんあったので、主神権限(しゅしんけんげん)で、自分の側仕(そばづか)えを派遣(はけん)してきたというわけだ。神様が肉食べて良いのか? 血が(けが)れるぞ。そもそも霊体に血も涙も無いか。

 

「ウーテは良いのか? 神界に比べたら不便なんじゃないか」

「うちは(かま)わないっす。小うるさい鬼ばばがいなくて最高っすよ」

「それは、あちきのことでありんすか? ウーテはん」

滅相(めっそう)も無いっす。(とうと)いお方っす」

「かっかっかっ、ウーテとは気が合いそうだな。なあ旦那」

「そうっすか、嬉しいっす。ハルナっち」

 

 ウーテは、輝くような銀色の髪を短く切り揃えている。ボーイッシュな元気娘という感じだ。肌は白く胸には、メロンがふたつ、たわわに実っている。ハルナより背が低いのに胸のボリュームは変わらない。

 俺がデレッとしていると、おっさんがゴホンと(せき)をする。精霊さんが「マリアは風邪かい? 人間は大変だね」と、頓珍漢(とんちんかん)なことを言っており、俺は愛想笑(あいそわら)いで誤魔化(ごまか)している。なんともちぐはぐな雰囲気だ。明日から大丈夫か? 俺は自信ないぞ。

 

 こうして神様の端末(たんまつ)と天使のウーテが、箱庭に滞在(たいざい)することになった。初日から裸の付き合いとは、何とも気恥(きは)ずかしいが、一通りメンバーを紹介した。

 ウーテは人懐(ひとなつ)っこくて、すぐに打ち()けそうだが、端末神様は相変わらず子供に、ばばあ呼ばわりされている。またいつ怒り出すかわからないので冷や冷やする。早く慣れると良いな。

 

 (ちな)みに、神界には料理は無いらしい。果物の種類が豊富で、1ヶ月くらいは、3食違う種類の果物が出せる程だそうだ。当然人間が食べると、不老長寿(ふろうちょうじゅ)になる的なやつらしい。ウーテは箱庭で料理を学び、神界の主神本体に、せっせと送り届けるのが仕事なのだそうだ。

 

 今回の事件のお()びとして神様からもらった「枝」は、精霊さんに渡して箱庭に植えてもらった。箱庭の神気を吸って見る間に育ち、今は「この木なんの木」くらいになっている。今後は世界樹が箱庭のバランスを整えてくれるらしい。

 

 そして俺は子供たちに、「ばばあ禁止令(きんしれい)」を出した。今後は、一緒に生活する仲間である。喧嘩になるような物言いは(ひか)えるように宣言したら、子供たちはわかってくれたようだ。

 ばばあ、いや神様は、子供たちと一緒に子供ハウスに滞在するようだ。ウーテは料理修業のためエルゴに同行する。おばば様の家にあるゴーレムハウスに、一室を(もう)け住むこととなった。

 ばばあ、いやいや神様は、1人で大丈夫なのかと心配したが、班長たちが子供たちとの仲を取り持ってくれて、結構良い感じだ。

 

 しかし神様も、初めから端末タイプで来てくれれば、問題無く馴染(なじ)めたのに、傲慢(ごうまん)モードで来るなよなぁ。ここは神界じゃ無いんだから、常識が通じない事くらいわかって欲しいよ、まったく。人間が合わせるべきと思っているのかもしれないけど、合わせようが無いじゃん。そんなんで死にかけた俺は最悪じゃないか。

 

 まあ、でも無事乗りきれて良かったよ。

 

 

 機械人間の襲来(しゅうらい)から始まった一連の騒動。助けに来た神様が、一番厄介だったという結末。本当なんでこうなるかなぁ。

 しかし神様とも仲直り出来たし、「神プリン事件」も、ようやく大団円(だいだんえん)という感じだ。今回は久しぶりに恐い思いをした。自衛の策をもっと増やさないといけないな。

 

 今回の事件では、神とは人と(ことわり)(たが)うもの。到底(とうてい)、人には理解できない存在だと思い知らされた1日であった。

 俺達が世界と呼ぶこの星も、神にとっては生物の細胞程度の認識しかない。そんなマクロな世界に住まう神様と、ミクロな世界の住人である俺達が一緒に暮らすのは無理がある。その辺を神様が認識して、俺達に配慮してくれないと、生活は成り立たないだろう。

 

 やれやれ、これからも問題はまだまだ起きそうだな。

 

 

 

 余談だが、この日から温泉に小さな異変が起きている。数日に一度ほどだが、温泉でドンチャン騒ぎする音がすると言う。人が見に行くとピタリと止み、中を見ても誰もいないらしいが、俺達が温泉を使わない時間に、確かに歌い声や騒ぐ音がするのだとか。

 大方、どこぞの神様だろうから、さわらぬ神に(たた)り無しと放っておくことにしたが、「神禁止」の貼り紙でもしたい気分だよ。まったく

 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「わりのん、おもれ~!」と思う方がいらっしゃいましたら、ポイント評価と↓下をポチっとして頂けたら幸いです。

小説家になろう 勝手にランキング

+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ