表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/69

第二十八話 発酵蔵

 収穫が半分以上終わった頃、俺は収穫の残りをマリア達に任せて、発酵(はっこう)食品の開発に取り掛かった。

 

 収穫が終わったら子供たちを連れて、海に行こうかとも考えている。海では、やはり海産物を捕ってBBQ(バーベキュー)がしたい。そして海産物を食べるのに、醤油がなければ始まらない。しかも海には、ビールが必須アイテムだ。

 ビールがそんなに早く出来るのかって? 収納庫で時間を早めれば、熟成期間(じゅくせいきかん)短縮(たんしゅく)出来るので、なんとかなるだろう。

 

 俺と使い魔3人は、ゴーレムハウスを箱庭内に設置して、発酵蔵(はっこうぐら)改装(かいそう)した。発酵蔵は、俺達以外入れないようになっている。

 発酵に使う酵母(こうぼ)(こうじ)は、雑菌(ざっきん)に弱いので、外気とはある程度隔離(かくり)された空間が必要だからだ。雑菌を持ち込む人間の出入りも、少ない方が良い。

 発酵食品に雑菌が入ってしまったら、発酵ではなく、腐敗(ふはい)になってしまう。細心(さいしん)の注意が必要なのだ。

 

 発酵食品の発酵や保管にも、それぞれに合った温度や湿度があるので、別々の部屋が必要になる。そのため各酒、味噌、醤油、ヨーグルト、チーズは専用の部屋を作った。

 

 

「いいか、今日から発酵食品の開発を行う。発酵食品は雑菌に弱いから、部屋に入る前に必ず浄化(じょうか)すること」

「旦那、いよいよ酒造りができるな」

「ああハルナ、やっとここまで()ぎ着けたな。初めての試みだから失敗もあるだろう。だが気合いで乗り越えてやる。みんな美味しい発酵食品を(かも)すぞー!」

「「「おおー!」」」

 

 まずは室内や自分達を「浄化」の魔法で、徹底的(てっていてき)に洗浄する。備品(びひん)も当然洗浄だ。

 ゴーレム工芸で、(たる)を大量に作った。大きさを変えて何種類もだ。かき混ぜるヘラやハシやビーカー。米を蒸す蒸し器。豆を煮る寸胴鍋(ずんどうなべ)、ボールやザル、煮た豆を潰すミンサーなど、必要と思われる器具もたくさん用意した。これらも徹底的に洗浄して、ハウス内の倉庫に仕舞う。

 

 器具だけじゃなく、割烹着(かっぽうぎ)や帽子、マスクも作った。意外にも蜘蛛さんにデザインを渡したら、作ってくれたのだ。布を()るだけではなく、服も作れるなんて有能な魔物だ。本当仲良くなって良かった。

 一応、布は抗菌(こうきん)素材だ。虫除(むしよ)けのような魔法があるらしくて、イモムシさんが、糸にその魔法を()り込んだらしい。効果は(さだ)かじゃないけど有難い。

 

 精霊も何人か手伝ってくれた。精霊は生命全般に強い。作物を早く大きく育てたり、生き物を活性化させたり、精霊にしか使えない便利な魔法をいろいろ持っている。

 発酵や細菌に関しても話して聞かせたら、少しずつ理解してきたようだ。雑菌が(くら)に近づかないように、説得してくれた。俺は菌と話せるって凄いなぁと、関心しきりだ。

 

「ぼきは、命あるものは大小関係なく話せるでし」

「へえ、凄い能力だな。頼もしい限りだよ」

「ぼきに任せるでし。呼人(よぶと)さんに協力して、美味しいものを作るようにと班長にも言われたでし」

「そうだな。みんなの期待に応えられるように、頑張ろう」

 

 この精霊は、発酵食品に興味があるという。というか未知(みち)の味に興味があるようだ。彼とも今後は接触が増えるかもしれないな。

 

「じゃあ、君は今日から『研究主任』だ。ハルナが『研究所長』だから、二人とも力を合わせて、発酵研究を頑張ってくれ」

「ぼきにも役職くれるでしか? うれしいでし」

「旦那、発酵蔵は所長のあたいに任せてくれ。主任、頑張って美味しい酒を作るぞ」

「あいでし。ハルナ所長、ぼきも頑張って(かも)す(発酵させる)でし」

 

 と言って精霊はハルナの周りを飛び回っている。

 人形のように小さな精霊が、身体全体で嬉しさを表現する(さま)はかわいい。しかし名前は要らないのに役職は喜ぶなんて、ずいぶん人間と感覚が違うもんだ。

 

 

 そして除菌(じょきん)が終わると、いよいよ発酵食品の製造開始だ。知識はうろ覚えだし、元の世界のように、欲しい菌が簡単に手に入る訳ではない。初めは失敗もあるだろう。だが、やるだけの価値はある。旨い酒と美味しい料理のために頑張ろう。

 

 まず(こうじ)を作る。酒にも醤油にも味噌にも麹が必要だ。

 麹菌が生産する「酵素(こうそ)」が、穀物のデンプンを(とう)に変える。こうしてできた糖を酵母菌(こうぼきん)が食べて、香り成分のアルコールと、炭酸(たんさん)ガスを作り出すからだ。

 

 稲作の際に、稲の穂先(ほさき)に「黒い(かたまり)」があった。カビの塊だ。これに麹カビが含まれているのだ。俺は収穫の際に、子供たちに頼んでこれを集めた。

 

 そして刈り取った稲や麦の一部は、発酵研究専用にもらい受け、乾燥させた。乾燥は収納庫で時間を早めて行う。時間経過は、MAX100倍まで早められる。風魔法で風を送りながら、時間を早めれば、乾燥に時間は掛からない。乾燥した穀物(こくもつ)からは、「分解」の魔法で実を取り出す。

 (ちな)みに、箱庭の子供たちは、勉強のために魔法は使わない、ある程度は手作業で頑張っている。

 

 

 

 米を()かして、黒いカビを振り掛けて混ぜ合わせたものを、一定の温度に保った収納庫に保管する。時間を100倍にして30分待つと、正味2日経っている。

 収納庫から出してみると、米はカピカピに干からびているが、黒やら緑やら白やらのカビが付着している米粒がある。

 この中から、白いカビが付いている米を選別して、他は捨てる。選別は、「抽出(ちゅうしゅつ)」の魔法だ。これを種麹(たねこうじ)として、増やして使うことにする。

 再度、米を蒸かして、先程の白カビがついた米を混ぜ合わせる。それを収納庫で時間を進めて麹カビを増やす。これの繰り返しだ。部屋には、甘い香りが(ただよ)っている。テンション上がるぜ。

 

 

 研究という意味で、いろいろ試すつもりなので、他に「餅麹(もちこうじ)」も作った。麦やじゃがいもからデンプンを集めて、パン生地みたい丸めて置いておくと、雑菌が死に、酵母と麹カビが生き残ると、聞いたことがある。これは、外の冷暗所(れいあんしょ)に放置しておく。

 デンプンから乳酸菌(にゅうさんきん)を「抽出」したり、ドライフルーツや穀物から酵母も数種類作る。パンやヨーグルト、チーズに使うためだ。

 

 街で売っているパンは固い。パン生地に酵母を加えて発酵させれば、柔らかくて美味しいパンが作れる。酵母の種類によっては、少し酸味を感じることがあるかもしれない。いろいろな種類の酵母を試して、美味しいパンにしたい。

 最悪「抽出」の魔法で、酵母を分離してイーストにすれば、乳酸菌が無くなり酸味は出ないだろう。重曹(じゅうそう)(ふくらし粉)も魔法で作れそうだな。

 

 

 そんな中、主任がエルフの森の精霊に連絡して、ワイン酵母をもらってきてくれた。エール酵母も、ドワーフ村からパクってきたらしい。

 実際に使っている酵母が、手に入るとはありがたい。これで苦労して、酵母菌を探さなくて済む。

 

「主任、人のものをパクっちゃダメなんだぞ」

「精霊と人間の関係などそんなものでし。ぼき達は、森を守っているでし。人間から少しくらい物をもらうのは、当然の権利でし」

 

 天使の分け前ってやつか。黙ってもらうのは良くないけど、精霊が人前に出ると面倒だし、仕方ないのかな。

 

 

 

 米麹(こめこうじ)が手に入ったので、いよいよ発酵食品作りだ。

 米を蒸したり、大豆を煮て、デンプンが分解できるようにしたモロミを作る。煮れば殺菌されるから、モロミには雑菌はほとんどいない。冷やしたモロミの中に、米麹や餅麹を入れると、麹カビと酵母だけが生きているので、発酵(はっこう)が始まるというわけだ。酒は、砂糖やデンプンを加えて、アルコール度数を調整したりもする。

 

 味噌は、大豆、麹、塩

 醤油は、大豆、麹、塩、小麦粉、水

 ポン酒は、米、麹、水

 ビールは、麦芽(ばくが)、ホップ、水

 ウイスキーは、麦芽、水

 ワインは、葡萄(ぶどう)

 

 これらの原料を下処理してモロミを作り、酵母(こうぼ)を加えて発酵させる。

 

「エルゴとアロロクは、大豆を煮てくれるか。味噌の分はミンサーで潰して、醤油の分はそのままで良い。このメモの分量で、他の材料を混ぜたら(たる)に詰める」

「呼人様、お任せください」

「もろきゅう食べたい。シッシッシッ」

「数日あとでな」

 

 味噌は、大豆を煮てミンサーで潰したものに、麹とその他の材料を混ぜ合わせて、樽に詰め込んだら発酵させて熟成だ。

 醤油は、豆麹にしてから材料と合わせて、10ヶ月~1年くらい寝かせる。収納庫で時間を早めて、3~4日というところか。

 

 ポン酒は、米を蒸したものに、麹と酵母を混ぜ合わせて樽に詰める。途中で混ぜたりして炭酸を抜いたり、発酵具合を確認しながら手間を掛けて作る。

 

 

「主任、大麦を発芽(はつが)させてくれるか。ハルナ、発芽した麦の根を『分解』で除いたら、麦を焙煎(ばいせん)してくれ」

「あいあいでし」

「あいよー旦那」

 

 ビールとウイスキーは、大麦を精霊に頼んで発芽させたものを、()って(くだ)いて水を加え、麦の酵素(こうそ)で糖分に変化させた、麦汁(ばくじゅう)を使う。

 ビールは、麦汁に、ホップとエール酵母を加えて発酵させる。ホップは、朝顔(あさがお)みたいに、つるで長く伸びてゆく植物だ。ビールに、苦味と殺菌効果を与える。当然、森で入手して育てている。

 

 ビールの保存には、発酵過程で出来る炭酸を逃がさないように、ビールサーバーを作った。ステンレス製の継ぎ目の無いものだ。ゴーレム工芸のおかげで、ビールを注ぐときのコックや簡易(かんい)圧力計なども、パーツを作って組み立てれば、簡単に作れるのが嬉しい。

 これにビールを詰めて、冷やして時間経過の無い収納庫で保管すれば、発酵も止まって良い状態のビールが、いつでも飲める。

 

 ウイスキーは、麦汁に酵母を加えて発酵させたものを、更に蒸留器で(じょうりゅうき)蒸留する。

 蒸留は、水とアルコールの沸点(ふってん)の違いを利用して、アルコールを抽出(ちゅうしゅつ)するものだ。水の沸点が100℃、アルコールの沸点が80℃なので、80℃に温めればアルコールだけが、蒸気となり水と分離出来る。この蒸気(じょうき)を集めれば、アルコール度数の高い酒が作れるのだ。

 ただ今回は、時間が無いので、魔法で抽出したものを、時間を早めた収納庫で、熟成(じゅくせい)させる。

 

 ワインは、葡萄(ぶどう)の実を皮ごと潰した物や、葡萄の皮を()いてから果汁を(しぼ)った物に、酵母を加えて(たる)に詰めて、発酵させる。葡萄の皮があると赤ワインに、皮がないと白ワインとなる。

 

 醤油を搾ったり、酒をろ過するのは、大変な作業だ。だがここは、「分離」の魔法で液体と固体に分けられないか試してみたら、透き通った液体と、(しぼ)りカスに分かれたので、手間が(はぶ)けた。

 

 発酵が進んだ酒を、瓶詰(びんづ)めして各収納庫に保管したあとは、それぞれの時間で熟成(じゅくせい)だ。ビールは一月ほどで終わるが、ウイスキーは、3年以上掛かる。ワインもそれなりだ。

 

 

 (ちな)みに、ポン酒を放置しておくと酢になる。ワインを蒸留するとブランデーだ。ついでに、ぬか床も作った。美味しい漬物が、食卓に昇る日も近い。楽しみだ。

 味醂(みりん)はもち米が無いから、今は(あきら)めた。

 そして、やっと料理の「さしすせそ」が揃った。今日が俺達の料理革命だ。

 

 

 こうして1週間、俺達はゴーレム発酵蔵(はっこうぐら)にこもって、発酵食品の研究に明け暮れた。何度も失敗して、試行錯誤(しこうさくご)を繰り返し、やっと初期段階はクリアしたと言った感じだ。

 

 俺達は、発酵蔵の一室で、出来上がった発酵食品の試食をすることにした。俺と使い魔3人、それと何故(なぜ)か精霊が、小さなスプーンとフォークを持って、全員集合している。他の人達は、明日の海遠足までお預けだ。

 

「なんで、班長たちがいるんだ?」

「人間の作る物には、全てに精霊の分け前が含まれているでし。あたちには(いただ)く権利があるでし」

「そうなのか? しかし班長、精霊もお酒飲めるのか?」

「人間が神に(そな)えたものは、あたち達、精霊の取り分でし。神から神酒のお裾分(すそわけ)もあるでし。たまにしか飲めないけど、みんな大好きでし」

 

 うーん、精霊は、肉体がないのに食いしん坊キャラなんだな。

 

「ええーと、皆さんの努力のおかげで、発酵食品がいくつか出来上がりました。ご協力ありがとうございました。今は食材もあまり無いし、明日の海産物が本番なので、今日は軽い試食です」

「よっ! 待ってました。旦那」

「まずは卵かけご飯です。皆さん、お米を食べるのは初めてだと思います。これはお米の食べ方の一例です。では、どうぞお()し上がりください」

「おおー、これがお米でしか。美味しいでしねぇ」

呼人(よぶと)様、醤油の味は、塩辛いだけではなく、奥深い味わいがあるのですね。このエルゴ、感服(かんぷく)致しました」

「旦那、早くカレーライスも食いてーぜ」

「シンプルイズベスト、シッシッシッ」

「班長、ぼきは頑張りました。主任の役職も頂きました。今日は感無量(かんむりょう)でし」

(とう)たま(精霊王)も、お喜びになるでし。あたちも嬉しいでし」

「主任、これからもどんどん(かも)して、美味いものを作り出してくれ」

「あい、主任の名にかけて!」

 

 そして待ちに待ったビールだ。俺は、収納庫からビールの入った耐圧タンクを出す。五つのジョッキにビールを注ぐと、街で飲んだエールとは違い、白い泡が立つ。ジョッキの一つは精霊用だ。

 

「じゃあ、一杯だけ試飲(しいん)してみよう。乾杯!」

「「「「乾杯!(でし)」」」」

 

 ゴクッゴクッゴクッ、プハーッ

 精霊たちは、ジョッキに群がり、(わら)をストロー代わりに、チューチュー吸っている。

 

「いやあ、美味い! お前たちは初めて飲んだから、(にが)いだけかな?」

「いや、旦那。街のエールより100倍美味いぜ。旦那に付いてきて良かった」

「呼人様、私がシミュレートしていた味の、上を行きました。これがお酒ですか、気分が高まりますね」

「ごはんが無ければ、ビールを飲めばいい。シッシッシッ」

「呼人さん、これがビールでしか。シュワシュワして楽しい飲み物でし。ヒック」

 

 普段、神酒を飲んでいる精霊に、ビールがうけて良かった。それにしても精霊たちは、全員出来上がってるじゃないか。いつも陽気な精霊が、更に陽気になってるよ。大丈夫かな?

 

 それから俺達は、味噌を使った豚汁に「旨い旨い」と舌鼓(したつづみ)を打ち、醤油を掛けたサイコロステーキ、チーズ、漬物を(さかな)に、ポン酒、ウイスキー、ワインを味わった。

 ウイスキーやワインは、まだ熟成期間が足りていないが、苦労した甲斐あってどれも美味しかった。

 まあ、初めて作ったにしては、良く出来たと思う。

 

 この経験を元に、今後は、味や品質を追求(ついきゅう)していくつもりだ。乳酸菌や各種酵母を試したり、発酵時間や温度などを変えたり、今後研究が進めば、もっと美味しくなるだろう。


 

 

 

 収穫後、俺と使い魔が発酵食品を作っている間、子供たちの相手は、マリアとおばば様にお任せだ。子供たちも大分(だいぶ)手間が掛からなくなった。

 

 俺が、将来の村の話しをしたのが大きいらしい。村を作るという夢のために、頑張っているようだ。大きい子供が、小さい子供の面倒を良くみている。小さい子供も、人の手を借りないように、なるべく自分でやろうと一生懸命だ。

 

 子供たちの年齢は、5才~12才まで様々だ。この国では子供の奴隷売買は禁止されている。だが、15才で成人なので、奴隷として売買可能になる。この年齢に近い孤児は、(さら)われて売られてしまうか、犯罪組織にスカウトされるため、孤児のほとんどが12才以下なのだそうだ。

 

 子供たちは、箱庭内に設置したゴーレムハウスに住んでいる。人数が多いので外では目立つからだ。

 ゴーレムハウスを大きくした家で、各部屋に10人くらいに別れて暮らしている。食堂や風呂は一つだ。肉は、魔物や俺達が箱庭の森で狩って支給する。野菜は、子供たちが農園で採取する。料理も子供たちでやる。

 大人が順番で、泊まりにいくこともあるが、基本魔物に守られながら、子供たちだけで、箱庭での生活をしている。

 

 因みに、風呂は温泉ができたので、使っていない。温泉はいつでも入れるので、有効活用して、仕事の疲れを(いや)して欲しいと思う。

 そして子供たちは、成人前なので魔法を持っていなかったが、今は俺達が基本魔法をインストールさせたので、みんな使える。

 

 子供たちは大体(だいたい)、一部屋づつの班に別れて行動している。食事を作る班、風呂掃除をする班、麦を育てる班、野菜を育てる班、酪農(らくのう)班、休みの班など、自分たちで分担や順番を決めて生活している。そのうち狩りや攻撃魔法も、教えないといけない。

 

 読み書きや計算も教えている。大人が順番に教師役をやっている。おばば様の薬屋で、アロンと一緒に、商売の勉強も始めた。徐々(じょじょ)に環境は整いつつある。

 みんな目標に向かって、真面目(まじめ)にやっていると思う。もう少し大きくなれば職人に弟子入りさせたり、ダンジョンに入ったりも出来るだろう。

 

 初めは、何人も脱落者が出ると思っていた。だが意外と楽しそうに働いている。みんな、俺の子供の頃と比べたら、有り得ないくらいに大人だと思う。

 

 

 

 収穫も終わったので、明日は収穫祭代わりに、みんなで海で遊ぼうと思っている。みんな良い子にしているので、明日の海遠足は美味しいものを食べさせてあげたい。

 

 俺は、明日の昼食にBBQ(バーベキュー)とカレーライス、夕食に海鮮丼(かいせんどん)と鍋を予定している。

 今から、明日の仕込みをしなければならない。俺は、マリア(おっさん)やエルゴ達に手伝ってもらって、ご飯を()き、豚汁(とんじる)、飲み物、ドレッシング、焼肉のたれ、酢飯(すめし)、プリン、アイスクリーム、マヨネーズ、ソース、ケチャップなどを大量に作った。

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「わりのん、おもれ~!」と思う方がいらっしゃいましたら、ポイント評価と↓下をポチっとして頂けたら幸いです。

小説家になろう 勝手にランキング

+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ