86.ついでと言っちゃあ何だが
結局、泣き出してしまったコリン姫には勝てず、みんなで行くことになった。
で、念のためということで、エルが一旦自分の部屋に戻ったあと、コリンとライアンのステータスも隠蔽(偽装)することにした。
【ステータス】
名前:コリン
年齢:5
種族:狐人族
称号:「追いかけしもの」
加護:エアの加護
適正属性:火・水・風・土・聖・無属性
職業:
レベル:5
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HP:105/105
MP:75/75
持久力:84
精神:10
知能:10
物理攻撃力:11
物理防御力:9
魔法攻撃力:14
魔法防御力:11
敏捷:10
運:10
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【スキルステータス】
[スキル]
・火属性魔法LV2 ファイヤボールLV1
・水属性魔法LV2 ウォーターボールLV1
・風属性魔法LV2 ウィンドボールLV1
・土属性魔法LV2 サンドボールLV1
・聖属性魔法LV2 ヒールLV1
・無属性魔法LV2 クリーンLV1
・剣術LV2
・体術LV2
・拳術LV1
・脚術LV1
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[ユニークスキル]
・無詠唱
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[固有能力]
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一般的な5歳児にしたらあまりなステータスだけど、適正属性が多いのは適当にごまかして、スキルLVや数値なんかは、エルに稽古をつけてもらっていることにしよう。
【ステータス】
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名前:ライアン
年齢:1
種族:獅子族
称号:「王の守護者」
加護:ニンフルサグの加護
適正属性:水・風・闇・聖・無属性
職業:「神に導かれしもの」の使役獣
レベル:10
性別:雄
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HP:1870/1870
MP:1870/1870
持久力:1496
精神:5
知能:5
物理攻撃力:1768
物理防御力:1414
魔法攻撃力:1496
魔法防御力:1197
敏捷:500
運:10
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【スキルステータス】
[スキル]
・水属性魔法LV1 ウォーターボールLV1、ウォーターウォールLV1、ウォーターバレットLV1
・風属性魔法LV1 ウィンドボールLV1、ウィンドウォールLV1、ウィンドバレットLV1
・闇属性魔法LV1 ダークボールLV1、ダークウォールLV1、ダークバレットLV1
・聖属性魔法LV1 ヒールLV1、浄化LV1
・無属性魔法LV1 クリーンLV1、身体強化LV1、気配察知LV1、魔力察知LV1、精神異常耐性LV1
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[ユニークスキル]
・無詠唱
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[固有能力]
・使役者補正
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ライアンについては結構悩んだけど、B~Aランクの魔物相当にしておいた。
スキル関係については、自重できずに無意識に使っちゃうかもしれないので、あまり変えなかった。
まあ、ライアンまでステータスを、覗かれることがないことを望みつつだけど・・・。
え?
どうやって、ライアンの隠蔽(偽装)したかだって?
だって、ライアンは『隠蔽』スキル自分で持ってたし、俺が指示したらあっさり出来ました。
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さて・・。
「じゃあ、そろそろ行くか?」
「「うん!」「ええ。」「みゃお!」」
『月のらくだ館』を3人と1匹で出て、冒険者ギルドへと向かった。
ギルドに着くと、俺とエルは、ガイヤさんのいる窓口へと近づいていく。
コリンとライアンは、パブペースでジュースとミルクを注文してやって、待たせておいた。
「「こんにちは。」」
隣のカウンターの人と話し込んでいたガイヤさんが、こちらに振り向く。
「あ!エルさまに、セイヤさま。いらっしゃいませ!」
「討伐の際は、お世話になりました。」
「イエイエイエ。こちらこそ、あなた方がいなければ、今頃どうなっていたか。最悪、全滅の可能性もありましたし。」
俺が頭を下げると、ガイヤさんが右手を振って慌てて言ってきた。
「そんなことないですよ。ガイヤさんだって、Aランクだって聞きましたよ?」
「わたしが一人いたところで、どうしようもなかったと思います。セイヤさまが、あのワイバーンを倒してくださって、本当に良かったです。ありがとうございました。」
カウンターで向かい合いながら、お互いにペコペコしている姿を見て、周りの冒険者たちが注目しだしたのが分かる。
なんか恥ずかしいし、まずいな・・・。
「セイヤ、グズグズしていないで、要件をはやく!」
エルが横から肘で突いてきた。
「わかったよ。あの、ガイヤさん。なんか、ギルドマスターが俺たちに、用事があるって聞いたんですけど?」
「そうです、そうです!申し訳ありません、わざわざご足労をお掛けしてしまって・・なにぶん、昨晩急に戻って来られて、今回の報告をした途端に、あなた方を呼ぶようにと・・・。」
ガイヤさんは、心底申し訳なさそうな表情をしている。
「俺は別にいいんですけど、エルがずいぶんと嫌そうなんですよね。」
俺は、苦笑しながら言った。
「あたしは、必要ないと言っただけで、嫌とは言ってないわ。」
エルが横から抗議する。
「では、いまからギルマスに・・・。」
「あっ、ちょっと待って下さい。そのまえに、精算をお願いします。」
エルの言葉に、今度はガイヤさんが苦笑しながら言ってきたが、俺は先に討伐報酬と精算を済ませようと思い、ガイヤさんを呼び止めた。
「承知しました。では、中庭の方へ。」
「ありがとうございます。」
ガイヤさんに案内されて、俺たちはカウンターのうしろへと回り込んだ。




