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54.ガーデニング?

「さてと、久々の『空間把握』。」



 西へ10000キュビ(約5キロメートル)行った所に、薬草の群生地があるね。



「行ってみよう。」



********



 俺は、アーチ状のレンガの城門を出ると、しばらく歩いてから立ち止まってスキルを展開した。


 城門を出る時、門番からは何も言われなかった。


 基本的に門番の仕事は、不審者と魔物の侵入の監視であり、出て行く者に対してはフリーパスに近いものみたいだ。


 これが、王都となればまた違うのだろうけど。



********



「壮観だな。」



 辺り一面、薬草が生えている。


 ここは、村からそれほど遠く離れているというわけではなかったが、丁度川が渓谷のようになっている所で、かなりな崖下に降りなければ見つけられない場所だった。


 魔法を使えば、簡単に降りられそうなのは分かっていたが、『世界知識』を使ってもいまいちイメージがつかめず、面倒くさくなった俺は、とりあえず『身体強化』で強引にそこまで降りた。



「一個一個、地道に採るのもバカだよなあ。」



 どうやら、この薬草は根っこが一番薬効が高いみたいだが、全体を丸ごと掘り上げて、生きの良い状態にしておくのが、最も価値があるらしい。


 しおれたり、枯れたりすると、根っこの薬効も下手したら半分以下になる。



「こういう場合ってどうすんだ?やっぱり、『世界知識』さんに聞いてみよう。」



 ふむ、サンドウォールで力加減を調整して、地下から全体を盛り上げてやる方法があるのか。



「力加減ね・・・魔力操作も使えばいいのか?」


『サンドウォール』



 モコモコという感じで、地面が盛り上がってきて、薬草が目の高さにきた。


 そこを、両手で慎重に土と根っこごとボコッと取り上げる。



「うん、うまくいった。」



 俺は、取り上げた土付き根っこごとの薬草を、アイテムボックスに仕舞い込み、お次の薬草に取り掛かった。


 しばらく同じことを繰り返し、俺はふと手を止めた。



「サンドウォールって、もう少し調整しだいで、スコップでうまく掘り上げる感じに出来るんじゃね?」



 俺は、魔力操作でやり方をイメージしつつ、薬草の株のまわりの土ごと丸く掘り抜く感じで、魔法を展開してみた。



 ポコッ。



「いいじゃん!」



 まるで、観葉植物を植木鉢から抜き出したみたいな感じで、薬草の株が地面の上に掘り上がった。


 そこからは、早かった。


 群生地の1割りくらいを残して、あっと言う間に掘り上げることができた。



「サンドウォールって便利だな・・・そうか!」



 ここに降りてくる時も、自分の足元の地面に使えば、エレベーターの出来上がりじゃん。



「まあ、つぎ来るときは、ここをマーキングしとけば転移で来れるけど。」



 なんかあれだな、いくら知能が上がっても、使おうとしないと意味ねえな。


 工夫することに気がついたら、色々アイデア出て来るじゃん。


 今思いついたけど、風属性魔法使えば、空飛べそうじゃん。


 ただし、MPバカみたいに消費しそうだけど・・。




「よし!討伐依頼行ってみるか。」


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