表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/123

52.もらったチカラ

 セイヤくんとドアの前で別れて、自分の部屋に入った。


 いつもは、ホントはすぐに、全身にクリーンをかけるところだけど、あたしはそのままベッドの上に頭から飛び込んだ。



「ふう・・・。」



 うつ伏せの状態で、ふわふわの枕を抱きかかえて、ため息をつくと、ポフッと枕に顔をうずめた。



「なんなんだろう・・・。」



 セイヤくんたちと一緒にいると、いつもの自分じゃなくなる。


 なんか、胸のあたりがとっても暖かい。


 こんな感覚、いままで無かった。



「あ、でも・・。」



 エリスさまに、命を助けていただいた時、少し似たような感覚があったような気がする。



 いままで、他人のことなんてどうでもいいと思っていた。


 魔物に復讐できればいいと思っていた。


 だから、強くなるためには、友達とかそういうのは、いらないと思っていた。





***************





『戦い方を教えてやって欲しい。共に戦ってやって欲しい。』



 あたしに出来ることがあるのかな?





***************





『新たな加護を授けよう。』



「加護?」




***************




 仰向けになった。



『ステータス』



「・・・ん?」



【ステータス】

名前:エル

年齢:15

種族:人族

称号:「手を差し伸べる者」

加護:エンリルの加護、エアの加護

適正属性:水・風属性

職業:冒険者 ランクAフェンサー

レベル:51

-----------------

中略

-----------------

[固有能力]

・摸倣(直前に見た魔法を1度だけ真似できる。ただし保有魔力量に依存する)

・経験値複製(自分の得た経験値を複製し、譲渡できる▽)

-----------------



「固有能力が増えてる!」



 『模倣』は、1撃目を回避できれば、初見の相手でも反撃できるってことね。


 この能力は、直接的には助けにはならないわね。


 もう一つの『経験値複製』って、なにがすごいんだろう。


 確かに、ただで経験値がもらえるなら、レベルアップは早いだろうけど・・・。


 それだけでは、特別な加護とは言えないわ・・。





***************





「セイヤくんの方に、経験値を有効利用できる特別な能力があるとか?」





***************




 ドン、ドン、ドン。



「エル~、夕飯だってよー。」



 セイヤくんの声だ!



「わ、分かったわよ。そんなに叩いたら、ドアが壊れるでしょ!!」


「壊れるわけねえじゃん。」


「うるさい!」 



***************



 ステータスの秘密、教えてくれるかな?


 もっと仲良くならなきゃダメか・・・。



「先行ってるぜえ。」


「今行くわよ!」



 あたしは、氷魔法で透明な氷の板を作って、自分の姿を映し、髪の毛をサッと整えると、ドアを開けて部屋を出た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ