46.おわりましたー
「直りなさい。」
エリスさまの声が聞こえて、我に返った。
「お疲れ様でした。」
労いの言葉をかけてくれる。
ふと、コリンの方を見ると、なんか嬉しそうな顔をしている。
「コリン、嬉しそうだな。」
「うん!」
ん?なんかいい事でも、あったのか?
そう思いながら、エルの方も見てみた。
目が真っ赤だ。
泣いたのか?
でも、決意に満ちた、清々しい表情をしている。
「エル、どうかしたの?」
「うううん、なんでもない。」
首を左右に振っているが、別に機嫌が悪い訳ではないようだ。
「そっか・・・。」
コリンもエルも、エア神さまにでも会ったんだろうか?
まさかな。
「じゃ、行こうか?」
エルが、切り出した。
「そうだな。エリスさま、ありがとうございました。」
「「ありがとうございました!」」
「また、いつでもいらしてくださいね。」
「「「はい!」」」
神殿から出ると、太陽が真上にあった。
神殿の中は、時間の感覚が無くなるようだ。
エリスさまは、入り口のところで立ち止まって、見送ってくれた。
俺たちは再度お礼を言って、ジッグラトの階段を降りていった。
「やあ、随分と長いことお祈りしてきたんだね。」
ダークエルフの神官が、笑顔で迎えてくれた。
「一生懸命にお祈りしたの!」
コリンも、笑顔で応えた。
「そう、良かったね。」
「神官さんは、お名前なんて言うの?」
無邪気なコリンが、小首をかしげてたずねた。
「カリルと、いうんだよ。」
「そうなんだ!」
カリルさんは、目尻を下げて、コリンの頭を撫でた。
カワイイから、しょうがないな。
でも、いつまでもその場にいるわけにはいかないので、大通りをの方へ戻ることにした。
「お世話になりました、また来ます。コリンいくよ。」
「カリルさん、また会おうね!」
「うん、またおいで。」
コリンが手を振ると、振り返してくれた。
いい人だ。
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「さて、予定していたところは、回り終えたけど、あとはどうする?」
大通りへ戻ると、エルが言ってきた。
『ぐぅ~~。』
そのタイミングで、コリンのお腹が鳴った。
「・・プッ。わかったわ、お昼ごはんにしましょ。」
エルが吹き出しながら、そう言った。
「いまのは、コリンじゃないも~ん。セイヤお兄ちゃんだも~ん。」
コリンが、顔を真赤にして、頬をふくらませる。
「こら、ひとになすり付けるんじゃない!」
俺が、こぶしを振り上げるふりをすると、すかさずコリンは、エルの背後に逃げ込んだ。
「待て、逃げるな!」
「え~ん、セイヤお兄ちゃんがイジメる~。」
「ちょ、ちょと。前に進めないでしょ!」
エルは、こういう時どうしたら良いのかが分からないのか、珍しくその場でオロオロ立ち往生していた。
・・・でもその顔は、どこか楽しそうだった。




