表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/123

30.おっ金持ち~




 中庭は、石畳で出来ており、所々にベンチが置いてある程度のシンプルなものだった。



「ここは、簡単な模擬戦なども出来るスペースでもあるんです。」



 黒髪イケメンが、説明する。



「実は、アイテムボックス持ちの方は、非常に珍しいんですよ。」


「そうなんですか?」



 窓口じゃないせいか、少しくだけた口調になっている。



「ええ、私も長いことギルドに勤めていますが、セイヤさまで2人目ですね。」


「まっ、マジですか?」



 やべえ、またヤラカシタみたいだ。


 でも、イナンナさまがくれた能力だし、使わにゃ損だよな。



「おそらく、このことが知れ渡ったら、パーティーに誘われまくりですよ。」


「まあ、ぶっちゃけ荷物持ちに最適ですもんね。」


「そういうことです。さア、ではここに、討伐した魔物を出してください。」



 そう言って、手のひらで石畳を指し示した。



「わかりました、じゃあ、出します。」



 俺は、最初に討伐したスライムから順番に、ゴブリン、ウルフと出して行った。


 ウルフを出したとき、少し驚いていたようだったが、すぐに表情は元に戻った。



「えっ!し、シルバー・ウルフ?」


「どうかしましたか?」



 常に営業スマイルを、顔に保ち続けていた黒髪イケメン・・いい加減名前聞いた方がいいかな?・・が、驚愕の表情に変わった。



「シルバー・ウルフは、Cランクの魔物ですよ?しかも、他にこれだけウルフがいるということは、群だったということですよね?」


「確かに、群でした。」


「シルバー・ウルフが率いた群ということは、Cランク上位から下手したらBランク下位に相当します。」


「はあ。」


「それを、冒険者登録もしていないセイヤさまが、討伐したということは、大変なことなんです。普通はこれだけで、すぐにDランクに昇格してもいいくらいです。」



 なんか、喋りながら興奮してきているみたいだ。



「残念ながら、今回は反映されませんが。」


「大丈夫です、つぎ頑張ります。」



 今度は、眉を下げている黒髪イケメンに、一応そう言っておいた。



「楽しみにしています。では、査定をいたします。スライムが6にゴブリンが10、ウルフが10でシルバー・ウルフが1と・・・そうですね、解体料を差し引いて、50万シケルお支払いいたします。」


「ありがとうございます。」



 正直、それが日本円にしてどれ程の価値があるのかわからず、俺は素直にお礼を言った。



「カウンターの方で、お支払いしますので、そちらへお戻りいただいてよろしいですか?」


「わかりました。」



 俺たちは、中庭から建物内に戻った。


 途中、黒髪イケメンが、誰かを呼び止めて、話しをしていた。


 その人は、ヤケに背が低いのにガッチリした人だなと思っていたら、ドワーフだった。



「あの者は、ギルド職員で、解体担当です。」



 俺が、驚いて立ち止って見ていたら、そう教えてくれた。




「ではこれで、50万シケルになります。」



 そう言って、お金が入った皮袋を渡してくれた。



「こ、こんなに!」



 俺は、中身を確認して思わず叫んでしまった。


 その中には、金貨が50枚も入っていたのだ。


 本物の金貨なんて見たことなかったし、こっちのお金の価値を知らない俺でも、これが大金であることは分かる。



「シルバー・ウルフの毛皮や牙は、高く売れるんです。」


「そ、そうなんですか。ありがとうございます。」



 俺は、なぜかお礼を言ったあと、ちょっと恥ずかしくなって、すぐに窓口を後にすることにした。



「またのお越しを、お待ちお待ちしております。」



 黒髪イケメンが、カウンターの向こうで、深々と頭を下げていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ