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「つぶやき」アプリケーション  作者: 花沢 小唄
1章 1人目の「つぶやき」
1/3

プロローグ「つぶやき機能」

Dear:『昼食なう』

あひる:『今、読書中』

モノ子:『登校中に満開の桜を見たヽ(*´∀`)ノハッピーな気分(*´∀`*)』

愛紗:『宿題がたんまりと溜まっている・・・今からやらないと・・・』

あひる:『Re:モノ子さん 桜、いいですね。僕もみたいです』

多田:『高校の頃の友達と偶然会った』









 携帯電話の普及、パソコンの普及そしてネットが普及した今、色々と便利なものが世の中に広まり始めた。

 その中にはブログなどと自分のことを他人に知らせるようなものもあれば、アプリケーションという自分の生活を便利で、充実させるためのものまでたくさんある。

 地図のアプリに日記のアプリ・・・そしてアプリではないが『つぶやいてみた』という短い文で他人と意見を共有したり自分の状況をつぶやいたりするものまである。

「えーっと・・・・・」

 カチカチカチという音が部屋に響く。



多田:『高校の頃の友達と偶然会った』

<植木鉢:『今、学校が終わって部屋d』>




カチカチカチ




多田:『高校の頃の友達と偶然会った』

<植木鉢:『今、学校が終わって部屋で休憩』>




「よし、これを『つぶやく』」

 カチッ




多田:『高校の頃の友達と偶然会った』

植木鉢:『今、学校が終わって部屋で休憩』




「さて、と、そろそろ晩ご飯かな?」

 ハンドルネーム『植木鉢』こと大御幸おおみこう。この少年もまたその楽しさ、便利さに目をつけて『つぶやいてみた』を始めた1人だった。

「あ、フォロワーが増えてる」

 フォロワーとは自分をフォローしてくれる、いわば友達のようなもの。フォローした人のつぶやきをすぐに見ることができるということなど気に入った人がいたらフォローすることが大事なのだ。

「最近つぶやくことが多くなったし、フォロワーも増えてくれるといいな」

 携帯を机の上に置き、1階へと降りる準備する。

 しかし大御は気づかなかった、携帯に1通のメールが届いていたことに。








「あれ?」

 翌日。高校の授業の合間につぶやこうとしたところ1通のメールが受信されていた。

(昨日は早めに寝ちゃったし、1回つぶやいてから携帯触ってなかったなぁ)

 そう思いつつ携帯を開こうとすると

「大御くん」

 と声がかかる。

 誰だろうかと大御は思いつつ声のした方を見てみる。

「あ、臼井さん」

 そこにいたのは臼井さんだった。

 クラスの中心人物であり、委員長でもあるが、近寄りにくいという雰囲気はまるでなく、一緒にふざけてくれるので男子、女子からの人気は高い。

「えっと・・・実は星見くんのことなんだけど・・・」

「あぁ・・・」

 星見くんとは大御の昔からの友達であり、現在は絶賛不登校中の生徒である。 

 今まで明るく、そして人気ものだった星見が急に不登校になったことから何か特別なこと、特別に悪いことがあったんではないかと噂になってもいる。

「今日もプリント、届けてもらっていいかな?」

「あ、うん」

 といつものように星見の分のプリントを受け取る。

 しかし大御は少しだけ確認したいことがあった。

「あのさ、僕が星見の家に行っても星見はでてきてくれないんだ。だから登校することに期待することはしないでほしいんだけど」

「えぇ、わかってるわ」

 ふふっと臼井は笑う。

「あなたに期待してないってわけじゃないの。だけどプリントは休んでる人にも必要なものでしょ?もし明日登校してきて宿題をやってなかったら困るじゃない」

「ってことは僕にプリントを任せる理由は単純に『プリントを届ける』というだけってことだね」

「そういうこと。まぁ、できることなら連れてきて欲しいけどね。みんなで進級したいし」

 それは大御も同じ気持ちだった。

 最近あっていないとはいえ、友達なのだ。

 出席日数とかも心配だし、なにより今、彼がどんな問題を抱えているのか、それが気になっていたのだ。

 できることなら一緒に考えてあげたいとそう思っていた。

「わかった」

「じゃあお願いね」

 そういって去っていく臼井を見ながら大御は携帯を開く。

 星見に会ってはいない。

 会ってはいない・・・・・・のだ。

 でも、たまに、1週間に1回ぐらい星見は『つぶやいて』いるのだ。

 それを大御はこっそり、身元を明かさずにフォローしている。

 ただつぶやかれているのは当たり障りのないことだけれど、彼がまだいるということは大御にとってとても嬉しいことであった。

「あ・・・」

 そしてまたしても忘れていた。

「メールがきてたんだった・・・」

 誰からだろう、と思いそのメールを開いた途端に大御の意識はどこかへと飛んだ。








「ようやく来ましたね、<植木鉢>」

 気付いた時、大御のまわりは教室ではなく真っ白なただの部屋だった。

 ただし部屋と言うには広すぎる、空間といったほうがいいような場所だった。

「あれ?僕は確か教室に・・・・・・」

「あれれ?わたしの存在はスルーですか?」

 ん?と大御はまわりを見渡す。しかし人物らしきものはどこにいない。

「ここですよー」

 視界の端に小さい手がうつった。

「え?」

 そこにいたのは小さな子供の女の子だった。

「どうもどうも、<植木鉢>。昨日メール送ったはずなのに全然気付いてくれないんだもん」

(・・・・・・・・僕は幼女のメアドなんて持ってないぞ・・・)

 大御は混乱しすぎて何からつっこめばいいのかわからなかった。

「まぁ、混乱するのも無理はないですね。まぁ、ただ安心してください。この世界は現実ではなく、夢や想像のたぐいのものですので」

「じゃあ、僕は夢を見ているということ?」

「まぁ、そういうことですね。ただ夢から覚めたとき、これが本当に夢なのかを決めるのはあなた自信ですがね、<植木鉢>」

 そこで気になっていることを1つ聞いてみる。

「あの、お嬢さん、僕の名前はお・・・・・・・」

 女の子が大御の口を手で塞ぐ。

「それ以上は言わなくていいです。というか言ってはいけませんよ」

「もごもご・・・・・」

「ここには<植木鉢>以外にもいますから。個人情報の漏洩はおやめください」

「ぷはっ・・・」

 なんとか手をどける。

「僕以外にもってどこにもいないじゃないか。それに<植木鉢>って一体なんなんだよ!」

 とそこで気付く。

 <植木鉢>。それは大御の『つぶやいてみた』のハンドルネームだったはずだ。

(なぜこの女の子が僕のハンドルネームを・・・?)

 いや、と大御は自分の意見を否定する。

(これが僕の夢ならそういうご都合主義のようなことが起こっても不思議ではないか・・・)

「さて、そろそろ残りの人を呼びますよ」

「だからその残りの人って・・・」

「皆さん、10人全員が揃ったのででてきてくださーい」

 そう女の子が叫ぶと瞬間、そこに人間が現れた。

「!?」

 ただどんな姿をしているのかは分からない。

 そういう意味では形だけで人間と判断するしかないのだが。

1「ったくようやく来たのかよ、<植木鉢>」

2「まぁまぁ、そんな怒らないであげてください。<植木鉢>さんにもそれなりの理由が・・・・・」

3「そこの幼女に聞いた限りではメールを開けるのを忘れていただけらしいがな」

4「うーん、good!その余裕、男らしいぜ!cool!」

5「ふん!私は昨日から待ってたのよ!だいたいあんたたちもメール開けたの今日じゃない!」

6「みんな落ち着いてー」

7「語尾をのばすと緊張感がまったく伝わらないぞ」

8「・・・・・・・・・・・」

9「ケンカしてると話が進まないってば」

 大御は数えてみたところ9人。

 そこに大御自信も入れて10人。

「個人情報の漏洩をさけるため、実名、姿は見えないようになってますので」

「な・・・これは何・・・?」

「ではわたしから自己紹介を」

 大御を無視して女の子は自分の自己紹介を始める。

「わたしの名前は『これ』と申します。よろしくお願いします」

 さて、と女の子は仕切り直し。

「では皆さんの自己紹介をよろしくお願いします。状況の説明はそれからです」

 んじゃあ、と一番最初に自己紹介を切り出したのは7番目と大御が数えた男だった。

7「ハンドルネームは<カシオ>。よろしく」

2「ハンドルネームは<花華>です。よろしくお願いします」

3「ハンドルネームは<を池>。よろしく」

5「ハンドルネームは<愛花>よ。よろしく」

1「ハンドルネームは<しか>だ。よろしく」

4「ハンドルネームは<kaede>だぜ!yoroshiku!」

6「ハンドルネームはー<寝巻き>ー。よろしくねー」

8「・・・・・・・<太郎>・・・・・・よろしく」

9「ハンドルネームは<香織>だ。よろしく」

 そして大御はなんとなくみんなからの視線を感じだ。

 しぶしぶ自己紹介する。

10「ハンドルネームは<植木鉢>。その・・・よろしく」

「さーて!自己紹介し終わったからどん!」

 どん!と言った瞬間、それぞれ人影の上にはハンドルネームが浮かんでいた。

「簡単に言うと、ここは実感できるリアル『つぶやいてみた』です。いつでもここにこれるし、ここから出ることもまた簡単です」

<愛花>「じゃあ、はやくここから出しなさいよ」

<カシオ>「俺も同意だな。今、とても忙しい時期なんだ」

「まぁまぁ、焦らないで」

 女の子はなだめる。

「今、ここにいる皆さんは『つぶやいてみた』で最もつぶやいた人間上位10人の方々です。」

 大御はなるほどと思っていた。

 そういう選択法法で選ばれた10人なのか、と。

「では最初に、みなさん『つぶやいてみた』のご利用ありがとうございます」

 女の子は満面の笑みを浮かべる。

「皆さん、今後死なないように頑張ってくださいね☆」

 その言葉が日常を非日常に変える。その合図となったのだった。

 






初めての作品です。



いろいろとご迷惑をおかけするかもしれませんがよろしくお願いします。



ではまた次回。

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