表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
友だちの詩  作者: 詩とかいてウタです


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

かたらないさん

せかいってやつは

おとこのひとに会う


「結婚しないの?」


「しないんじゃないんです。できないんです」


おとこのひとは驚く


「そんなことないでしょう」


「いやいや、消去法にも引っかからないんです」


おとこのひとは結婚している

奥さんがいる

奥さんにはこどもがいる

こどもは奥さんに世話をされている

こどもはおとこのひとと奥さんとの間にできた


したくてもできない人たち

したくても選ばれない人たち


遺伝子解析マッチングアプリを開発したのは、そういった彼らを救うためだった


おとこのひとは遺伝子レベルで奥さんを愛している

データがそう示しているし、

実際に奥さんはおとこのひとといるときにとても幸せそうに笑う


そんなおとこのひとと

おんなのひとたちが

どんどんどんどんマッチングしていく


好きなにおい

好きな顔

好きな鼓動

好きなおんがく


きらいな体操

きらいな宇宙

きらいなものさし

きらいなバクテリア


無数に張り巡らされた糸が交差して網の目がひとつまたひとつと増えていく


科学のチカラだ

すごいんだ

わあいわあい

喜びにあふれている

そしてわたしはあぶれていく


全人類がもれなくマッチングしていく一方で


あらゆるすべてとの相性が

ゼロパーセント


単なるデータでしかなかったものが

このおとこのひとの優しげな眼差しによって

あのおんなのひとの微笑みによって

確かな精度を裏づけられていく


せめて

おとーさん

おかーさん

ふたりが幸せなら

それでいいかな


ゼロはゼロなりにそう思うのです




(了)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ