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実体験

小説ひとつで騒動が起きた日

作者: 綾小路隼人

それは、高校2年生の頃の冬に起きた話です。

その頃は小説を書く事の楽しさに目覚めていて、A4の白紙やノートに自作の物語を書いて毎日のように友達に見せていました。

『小説家になろう』の存在を知ったのもちょうどその頃です。

ところが当時の僕は、ウィキペディアで世界の処刑方法や拷問について怖いもの見たさで調べた事(なんで調べようと思ったのかは忘れた)や性的いじめを受けた事がきっかけでエログロな描写が大好物になってしまっていて、当然小説の内容はカニバリズムや近親相姦などおぞましいものばかりでした。

(好んで観ていた映画もグロい内容のものばかりだった)


そして何を血迷ったのかその小説を嬉々として担任の先生にも読ませてしまい、その結果翌日の放課後に先生からの電話が父の元へ来ました。

父によると、担任の先生は僕がいずれ殺人犯になるのではと心配になり、その日の放課後に緊急会議が開かれたとの事。

電話を切った父は、グロいものが苦手な人や現実と空想の区別ができない人がその小説を読んだらどう思うかや、近親相姦がどれほど良くない事かを神妙な表情で話し始め、姉はなんと僕をフォローするかと思いきや「二度と小説を書かない」という約束を持ちかけてきたのです。

ちなみにその約束はたった数日で破りました。

当時は「余計な事をしやがって!」と内心憤慨しましたが、担任の先生は元々僕に対して過保護な所がありましたし、そもそもあの小説は安易に他人に見せてはいけない内容だから仕方ないといえば仕方ありません。


それから2日後に担任の先生の命令で部活を休んで学校を早退して父と祖母同伴で紹介された精神科へ行く事になり、ようやく冷静さを取り戻して診察を待つ間に祖母に「隼人がそんな興味を持っていると知った時は理解が追いつかなかったし眠れなかった」と呆れたような顔で言われて、僕を愛してくれている家族に嫌な思いをさせてしまったと罪悪感を感じました。

診断結果は「思春期による心の揺れ動き」となりましたが、それでもまだ心配なのか担任の先生が更に過保護になった気がします。

アラサーになった今でもエログロ描写は好きですが、反動が少し来たのかいつの間にかグロい映画は一切観なくなり、代わりにディズニーやハリーポッターを観るようになりました。

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