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ジュエルソーサラー、転生宝石商  作者: 亜土しゅうや
水の街、宝石はここに
20/36

第20話 終わらぬ追撃

 「なんだよそれ...!!」

 「あのネックレスはまずい...!エイトくん!!あれはティナを操った洗脳のネックレスだ!!さっきまでのとは違う、明確な意識がある!!」

 「ニュージェード、トパーズ!!僕らを洗脳から守れ!!」

 「...何をした?」

 「団長にだけ...効いていない!?」


 あの黒い魔力の流れ...持続的に洗脳魔法を団長にかけているのか!?


 エクア様から聞いた話の中にあった。

 ネックレスを使った洗脳。

 あの黒い宝石はなんだ、見た事が無い。


 黒幕は団長じゃなかったのか?

 わからない...別の誰か?最初から町にいない?

 ダメだ、意味がわからない!

 何の為にここまでするんだ!?


 「正義の...為に!!!」

 「危ない!!!」


 ソニックスラッシュ!?

 兵士さんがやばい、間に合わ...!!

 

 「影移動...!!」


 ライラさんが団長の剣を防ぐ!


 「オーロラさん!!」

 「だありゃああっ!!」

 「ッ!!」

 

 オーロラさんの剛腕が団長に入る!!


 「...悪は滅ぼす...!!我が剣が...貴様を...討つ!!」

 「かかって来なさい、アタイの力見せてあげるわ。」

 「わ、私は皆さんを避難させます!!」

 「エイト君も早く!!」

 「いいえ、僕はオーロラさんのサポートをさせてください!!」

 「我が...剣に...討たれろ!!!」

 「ッ!!」

 「スピネル、ガーネット!!紅き輝きよ、燃え盛れ!!」

 「!!...どぅおりゃあああ!!!」

 「がぁっ!!?」

 「あ、アタイの宝石が輝いて...それに力が湧くわ!!」

 「同じ色のクリスタルを強化出来る魔法です。効力は3分、切れたら1分は使えません!!」

 「ありがとうエイト君、じゃあ支援は任せるわよ!!!」

 「何だその魔法...見た事がない...!!新たな脅威...敵...ならば...討つ!!!」


ーーーーー


 屋敷に逃げ込んだミリー嬢達。


 「はぁ、はぁ。な、なぜあの..ネックレスが!」

 「あれは第二兵団が調査の為に厳重保管をしていた筈だ。...考えられるのは。」

 『盗まれたか、最初から複数あったか。後者の場合は最初からもっと使えばいいという答えが出るけど一方で作れないとは限らない。量産出来る前提ならこの2つかな。』


 これまでをまとめる。


 1、地下水路の迷宮化。

  ・町、周囲の環境の生命である良質な水源の

   掌握。


 2、ハリス公爵家への襲撃(1)

  ・ノクサスとネックレスによる洗脳。

   複数の相手を高い精度で操り公爵家を狙う。

   ディバイン・アクアと公爵家がもし

   ノーブル・アンツの手中となっていれば

   街はどうなっていたかはわからないが、

   少なくとも属国派閥が優勢となっていた。

   ただどうしてこのタイミングで狙って

   来たのかは不明。


 3、自警団や巡回兵の一部洗脳。

  ・エイトが街に帰って来た時の事。

   洗脳は2の襲撃から今日までの短い期間

   で発生。

   後の調査で公爵屋敷に近づこうとする人間

   に反応していたと証言が入る。

   この事から屋敷の掌握を妨害されない為の

   戦力として操られたと考えられる。

   尚、この際用いられた洗脳魔法は1や2で

   用いられた魔法より劣っており、単純な

   動きしか出来ない。

   一般人でもおかしい事に気づける程。


 4、現在。

  ・3で使用された洗脳魔法で屋敷を掌握。

   洗脳はテイマーによる魔物の魔法での洗脳

   である事が判明。

   フクロウであるが故にその隠密性に発見が

   遅れた。

   大千里眼を使えるナーシャを先に洗脳され

   後手に回ってしまった。

   しかしナーシャの大千里眼は極秘の情報

   であるため知る者は限られる。

   その上警備に穴が空きやすく、または出来

   やすくする兵の配置を可能とする第二兵団

   団長が怪しかったが、現在ネックレスで

   操られている。

   

 「...センアは洗脳耐性を持っているが、本人曰くそこそこ程度らしい。故にネックレスを使われたのだろう。」

 「それに...私が真っ先に狙われたのが気になります。この眼の力を知っている方は限られているのに...?」

 『それなら簡単だ。』

 「あがっ...ぐげっ...!?」


 エクアは捕まえた男を魔法で苦しめる。

 

 「がぁっ...!?」

 『まずは、何故ナーシャを狙った?』

 「...!」

 『言え。』

 「あ゛あ゛あ゛....さす、ノクサスから...洗脳した令嬢が言っていたと聞いた!」

 『...そう来たか。』


 操った身内から情報を引き出していたのだ。

 実際、襲撃(1)でナーシャよりも先にティナ嬢が洗脳されていた。ネックレスの洗脳はまともな会話も出来る、ノクサスは内情を知る人物から予め情報を聞き出し、仲間に流していたのだ。


 「最初...の...屋敷襲撃のタイミングには意味はない!我々が有利となる情報があれば良かった!そして...それは実際にあった!」

 「...まさか!?」

 「ああそうだ...我が国の和平派閥のニール侯爵家の次男であるノイヤールとの婚約発表だ!!」

 「え、ティナお嬢様がご婚約!?」

 「ケケ...帝国までの距離となるとここからでは念話は使えない。向こうの情報と合わせる為にいくつもの念話中継点となる同志の所まで行く必要があって時間はかかった...だが!向こうとの情報はついに合致した!!既に中継点に向けて最終的な情報を持った同志が出発したよ!!今からではもう遅い、我々の勝ちだ!!!」


 ここから帝国までのどこかのポイントに念話が出来る仲間を配置、一定距離に着く度に連絡し合い、そのまま帝国に情報を流すという仕組みだ。


 兵士の巡回があって移動が必要がないくらいにまでは人数を用意は出来ていないのが幸い、だがこのままでは情報は帝国に流れ、少なくとも向こうのニール侯爵家が危ない!


 「どうなるんだろうなぁ!?異なる国家の架け橋を崩すとどうなるんだろうなぁ!!!」

 「貴様ッ...!!」

 『....聞いていた通りだよ、エイト!!』


ーーーーー


 「...わかりました、僕なら行けます!!」

 「ちぇえりゃああ!!」

 「ぐぁっ!?」

 「アタイの必殺...オーバーマキシマムパンチ!!」

 「ぐああああっ!!!」


 操られた団長に重い一撃が入る!!!


 「エイト君、行きなさい!!!」

 「はい!!エメラルド、スフェーン、ペリドット、アレキサンドライト!!僕に風の恩恵を!!」


 僕は一気に空へ飛翔する。


 「タンザナイト、ルナアメジスト!僕に夜の世界を!!」


 暗い世界が一気に見える。

 ライラさんのスキルの再現だ。


 「追いついてみせる!」

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