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いざゼンドランへ

窓の外から入ってくる眩しい日差しを受けて、俺はまだ閉じている目を薄く開けながら上体を起こして背伸びをする。


…ん?足のとこがちょっと重く感じるけどなんだろうか?


「くー…すー」


「レ、レダ?」

見るとそこにはカボチャパンツ姿のおしりをこっちに向け、尻尾を俺の足に巻き付ける形のまま、心地良さそうにレダが寝ていた。


こうしてまじまじと猫族の尻尾を眺めてるとついつい撫でたくなり、自然と彼女に手を伸ばして触ってしまう俺。


「ん…んんっ」

レダは寝たままだが敏感に感じたようで、小さく身悶えているのを見た俺は慌てて触っていたその手を引っ込めた。


(あ、あぶねぇ…3歳児に何やろうとしてたんだ俺!下手すれば犯罪者認定されるわ)

さすがにこの状態でお母さんに見られるのはまずいから、今のうちにレダを起こしとこう。


「おーいレダ、朝だぞ起きろ〜?」


「…ムニュムニュ、ナルガスにいちゃんおはよぅ~」


「うんおはよう、いつから俺のベッドに入って来てたんだ」


「あれ〜?なんでだろ分かんない。でも……」


「でも?」


「だいすきなナルガスにいちゃんにキモチイイことされた夢は見れた気がする!」


「⁉︎…そ!そうかそうか、それは良かったな~。」


「ナルガス~起きたの~?」

突然お母さんが声かけると同時に扉を開けて顔を覗かせると、この現状を見た途端やや沈黙が流れた。


「……ナルガス?」


「は、はい⁉︎」


「あなたも男の子だから女の子を見てそそられる気持ちは分かるわよ?でも、3歳の子と一緒にそんな格好でいるのはまだ早いかな~?」

お母さんは苦笑いをしながらそう注意してきたので、俺は弁解しようと考えた。

だが、この展開では言い逃れすればするほど納得されないのはお決まりである。


故に、自身の不注意だったことを素直に認め謝った。


「ゴメンナサイ」


「よろしい!レダちゃんも、いくら息子のことが好きでもその歳で男の子のベッドにいきなり潜り込まないこと。」

レダはまだその辺がよく分かってないのか、「なんで~?」と聞いてくる。


どう説明したら良いものかと悩んで、お母さんに目で助け舟を求めてみた。


「ナルガス、ちょっと女だけの話をしたいから先にズボンはいた後に顔を洗って、料理の準備だけしててくれるかな?」


「?うん、わかった」

お母さんに促されズボンだけをはき、俺は台所に足を運ぶ為部屋を後にした。


その際にお母さんがレダに耳打ちしてるのを横目に見て気になりつつも、部屋を出て台所につき三人で簡単に食べれそうな物を収納魔法から調理場に出していく。

ウリボアの肉と野草のチクの実、甘い果実のリーカ。

後は、前世でもよく食べていたバナナに非常に似ている果物ナーバンだ。


朝は多く食べると動きづらくなるからほどほどが一番だ。

調理用のナイフや食器等を出し終えたと同時に、二人ともちょうど台所に顔を出してきた。


「ナルガスありがとう。助かるわ」


「ナルガスにいちゃん…」

レダはモジモジしながら顔を赤くして、俯いたまま話しかけてくる。


「ん?レダどうしたの?」


「いつか大きくなったら、およめさんにしてくれる?」


「ふぇ⁉︎どうしたのいったい」


「してくれる?」


「そりゃあ、レダみたいなかわいい子ならおよめさんに欲しいよ…ってどうして急にそんな事聞くの?嬉しいけどなんかはずかしいぞ。」


「やった!ぜったいだよ?大きくなったらぜったいケッコンだからね!」


「う、うん?」

母さんはこのやりとりを、無言でニマニマと笑顔のまま聞いていた。

分からないことだらけだが怒られることは無いのだろうと思い、そのまま気にしないことにした。


朝ごはんの支度を母は手早く進めていく。

収納魔法で出したウリボアは全て首をはねているが、保管中は時間も止まって防腐対策も兼ねている為取り出しても血抜きがしやすい。

だから、新鮮なウリボアの肉をいつでも食べられる。


収納魔法のMP使用ポイントは、一度につき5Pときたもんだから有能すぎ。


「いつ見てもナルガスが使うその収納魔法?って便利ね。いつの間に覚えたの?」


「……うーん、なんでだろう?気付いたら手にはいったんでそのまま使ってたからよく分からないや。」


「そうなのね。これも神様がナルガスを助けてくれてる証拠かしら?ゼンドランについたらそこの教会によってお祈りを一緒にしましょ。」


「うん!」

はい、ウソです。

本当はスキルを獲得できるか試そうとして、魔物の肉を生で食ったら腹痛で麻痺耐性と毒耐性がついちゃって、おまけに魔石ごと食ったせいなのか魔力がなぜか増大したうえ、ついでにスキルポイントという単語がある事を改めてステータスを見た時初めて知りました。


だから、収納魔法とその他もろもろとっちゃってます。

だって転生してそんな画面が見えたらそりゃとりたくなるもんでしょ?古い世代で言うゲームみたいでなんかワクワクするし、あと第一自分の身を守る為に大事なんだから!


まあ、そのおかげもあって周辺のモンスター達相手なら問題なく倒せるから、俺は後悔してない。


「「「ごちそうさまでした」」」

食事が一息ついたので、俺も部屋に戻って改めて着替えを済ませる母さんが食器を洗っているのを見て「レダもてつだうー」って声が聞こえてくる。


母さんも喜んで手伝わせてるのを離れて見てると、まるでレダもうちの家族みたいな感覚がした。

二人が出発する準備を済ませるまでに昨日から考えていた…無事にゼンドランまで連れていく為の支度をしよう。


収納魔法のスキルをチェックしてたら、いつの間にか空間操作というスキル名を見つけたんだよな……昨日、あんなアイデアが浮かんだからか?

空間圧縮・拡張、空間切り取りという項目を発見したので、是非とも試してみたい!

その為には、二人が乗れる足場と座れるところも作らないと。


はじめに、収納魔法からたくさんの木片とウリボアの皮を取り出す。

今イメージでできそうな形は、イカダの土台にイスの作成・固定をする感じで淡々と作っていく。

ひとまず三人分くらいはセット完了できた所で、ちょうど二人が出てきた。


これから俺がしようとしていることを軽く話すと、レダは「楽しそう~!」と喜んでいたが母さんだけは「…え」と困惑した顔で、続けて俺にこう言った。


「ナルガス、あなたが私たちを気遣ってこれを作ってくれたのは素直に嬉しいわ……ただ一つだけお願いして良い?」


「?うん、なに?」


「どうしてもまずいと思った時以外では、絶対に全力では走らないでね?お母さん、絶対腰が抜けちゃうから!」


「わ、わかった。」

そうだった。3歳の[ある頃]から少しずつ速く走れるようになってきたのに気づいて、その後日に母さんと思いっきりかけっこして遊んだことがあったんだ。

気がつけば俺が独走し続けて、お母さんの姿が見えなくなった時もある。

幸い、通った所が木の無い草だけの道だったから一本線の道ができて迷わずに母さんの元にまで戻れたけど、知らない土地にいきなり来たと感じたその頃は本当に怖かったな。


さて、そろそろ行こうか。二人には早速土台に固定されたイスに座ってもらって準備万端だし。


「じゃあ行くよ二人とも!空間切り取り!」

わざとそう口で告げながら両手を伸ばすと、二人のいる足場からその周りの空気ごと四角に切り取られた。


「次は……空間圧縮!」

すると切り取られた四角い空間が徐々にその形のまま小さくなっていき、俺が片手で持てるサイズにまでなった。

二人がいる空間にはこちらが走っても中で感じる風は僅かしか入らないはずだから、多分呼吸は大丈夫だろう。


「「すごい!」」

二人とも驚きを隠せなかった。

ゼンドランは、南の森を抜けてすぐらしいから、二人をいれた圧縮空間を落とさないで走ることを意識して行こう。

モンスターが出ても倒しながら進むのは辛いから、なるべく避けながら走ろう。多分俺の足なら一時間もかからないだろうし……


いざ、ゼンドランへ‼︎

なんと、ナルガスが考えていた移動方法とは空間操作というスキルで彼女達がいる場所のみ圧縮し持ち運ぶと言った、ユニークな運搬方法だった!

一行は無事、目的地に辿り着けるのか?


現在、改めて一話ずつ改稿をして少しでも読みやすくしようと努めている次第です。

なので初めに見られた方が前回と違うと違和感をもたれるかと思いますが、時間をできる限り使って直して参ります。

どうか暖かい目で見守っていてくださいませ!

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