第17話ジャンテの修行と課題
ジャンテは部隊員の育成のため、元々の所属部隊はどこだったかの書類に目を通していた。
「えっと……元情報 暗殺部隊所属は10人、元天空部隊所属は8人、元守護部隊所属は12人、元警備隊所属は5人そして新兵は9人でその中には王国の元騎士がいるのか。」
『とりあえず情報 暗殺部隊だったものと元守護部隊だったものは合同で訓練をして、情報 暗殺部隊はどうやって守護を切り崩すか、守護部隊はどうしのぎどう反撃するかの実践的訓練をしてもらって、暗殺部隊は魔の森で木から落ちないように移動する訓練を行う。守護部隊はお互い知り、守り援護するために1対1で闘ってもらう。警備隊だったものは基本的には騎馬隊として動いてもらうために馬上で訓練を適性があるものは魔馬での戦闘の練習。天空部隊だったものの半分は飛行技術向上とスピードアップのための訓練、もう半分は上空からの矢の練習をやってもらおう。新兵は使えるものは適性にあった部隊の練習に参加して、その他は体力と基礎トレーニングだな。』
ジャンテはこれらの事を全ての隊員に命令した後、自分の修行のため魔の森の奥へと向かっていった。
「ここが魔の森で危険区域とされているとこか、確かに魔物の殺意と強さが格段に増しているな。」
ジャンテは独り言を言いながら次から次へと魔物を切り刻んでいった。
魔の森の危険区域を2時間ほどさまよっていると、いきなり物凄い威圧感をジャンテは感じ取った、まさに天災級ほどの威圧感出会った。
ジャンテの目の前には白いオーラを纏っていて恐ろしいほど鋭い爪と硬い毛皮のフェンリルがジャンテを睨んでいた。
「おいおいて……ここらにフェンリルがいるなんて知らねぇぞ、丁度いい俺の新技開発の餌食になってもらうぞ!」
ジャンテは魔剣を抜くとフェンリルと対峙した。赤いオーラと白いオーラがぶつかり合い常人では耐えられない状況を作っていた。
ジャンテは炎斬や飛炎斬など攻撃を食らわすがフェンリルの圧倒的に硬い毛皮に防がれていた。
『やはりこれぐらいの攻撃はダメージがあまり入らんか…とりあえず溜めをつくるか。』
ジャンテは一瞬で思考を巡らせ、炎煙を魔剣からだし、フェンリルの目を封じた、その間にジャンテは魔剣を納刀して魔力を溜め終わったと同時に。フェンリルは爪で煙を吹き飛ばした、その瞬間ジャンテは魔力を解放して今までの技の10倍ほど威力がおる魔炎撃を放った。恐ろしいほどの熱風と爆風を纏いながらフェンリルの身体を吹き飛ばした。流石は天災級の魔物と言うのかジャンテの胸には大きな一文銭の傷が深々とあった。ジャンテは少し顔をひきつらせながらフェンリルの頭をもって帝国へと帰っていった。
『やはり技の溜めの時間を少なくして、もっと威力をあげないとな、しかもこの技魔力をけっこー喰うんだよな。』
「おい炎帝、なんかいい技知ってるか?」
「久しぶりじゃのぉー、最近話さんけん少し寂しかったわい、それならオーラを溜めてみるのもよいかもな。」
「なるほど帰ってから練習してみるか。」
ジャンテが帝国に入る前に門番が混乱して、帝国民達は尊敬の眼差しを送る者や、畏怖を抱く者、恐怖を抱く者がいて、後々魔帝王に呼ばれることとなるのだ。
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