第14話No.0部隊結成2
時間は過ぎて12時30分、ジャンテは魔帝国近くの魔の森の入り口の近くに来ていた。ジャンテが到着した時に受験者は66人まで減っていた。他の者達はまだ来ていないか、1度帰ってしまった者で、ジャンテがその者達を許すはずなく出席をとり、それまでに来なかった者は失格となった。
『思っていたよりは、多く残ったな。これくらい考えることが出来ない奴は使えないからな。』
「これよりNO.0部隊実技試験を始める、先ほど渡した紙にしたがってチームに別れてくれ、もし欠員が出てもそのまま試験は始める。グループの1人はリーダーになってもらう、リーダーになったものはこの赤いハチマキを頭に巻いてもらう。ルールはこのハチマキが他のグループに奪われたり、リーダーが戦闘不能になったら、大きな声でリタイアと叫んでくれ。迎えを寄越すから迎えの指示に従ってくれ。1つ勘違いして欲しくないのはリタイアしたからといって不合格にはしない。君たちの頑張りを期待している。試験開始は今から1時間後!これから散らばって魔物の森へ入れ!それではスターーート!!」
ジャンテの掛け声を合図に、全てのグループは魔の森の奥へと進んでいった。ジャンテは自分が1番期待しているグループの監視へ向かうのであった。
~受験者のニック~
私は元第2暗殺部隊副隊長ニックである。今回は隊長の薦めでこの試験を受けようと思い志願したのである。私のグループは元第3天空部隊中隊長グラントニと、元帝国警備隊捜査官ソフィアである、リーダーは私が努めさせてもらっている、この者達の命を預かっているつもりでこの試験を突破しようと思っている。
「グラントニさん少しの間飛んでもらって近くを確認してもらってもよいか?」
「僕の名前は呼び捨てでもいいですよニックさん!それとまだ試験が始まっていないので確認は必要がないと。」
「それではグラントニと呼ばせてもらうよ、君も私の事はニックと呼んでくれ、それと確認は必要だよ別に試験が始まってないからといって偵察は禁止されていないよ、ということは特にルールがないから灰色のゾーンを狙ってより有利に進めるようにした方がよいと思うよ。」
「なるほど流石天才と呼ばれたニックですね!」
「その呼び方はやめてくれ。」
「あのー魔物の気配を感じるのですが…前に3体、後ろに5体いますよ…」
「ありがとうソフィアさんグラントニ弓を構えろ私は後ろから殺る、ソフィアさんは結界術と剣でそれぞれの援護をよろしく。」
3人はニックの指示に従い戦闘の姿勢に入った。
「グルゥァ!」
合計8体のダブルドックが襲いかかってきた。ダブルドックは頭が2つあり、連携もとるので非常に厄介な魔物である。
3人は冷静に対処していく、グラントニは弓で正確に頭を居抜き、ソフィアは結界術で足止めをしながら剣で首を落としていった、ニックは暗殺部隊の名に恥じぬよう気配を察知されぬよう後ろから動脈をダガーで撫でていった。
流石ジャンテが期待している3人だけの事もありあれから4度ほどそれぞれヘルドックやビッグベアーを仕留めていった。
試験が始まって2時間ほどたった後あるグループと鉢合わせして戦闘が始まった。
「前衛にソフィア、後衛にグラントニで向かい撃ってくれ、私は後ろからリーダーのハチマキを奪ってくる。」
ニックは指示をすると闇に紛れていった。
10.15分ほどたった後ニックの声ではない声で、
「リタイア!」
という声が響き渡った。
それから3日間ニックのグループは山の幸で腹を満たし、いくつかのグループと闘い生き残っていった。
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