65話 牧場を作ろう
短いです。
まずは牧場!
地面にチャージカウたちが好む……はずの、マメ科の植物と、イネ科の植物を敷き、さらにトウモロコシっぽい畑も作った。
サイロの魔導具も作った。
出立前や冬支度のときは大量に作っておこう。
牧場は平原だ。
山育ちなので、平原大丈夫? って聞いたら全然大丈夫だけど落ち着かない、と答えられた。
あと、太りそう、とも。
「ブモー!」
「そっかぁ、そうだよねー」
黒太と話しながら腕を組んでると、
「……お前、何しとんじゃ?」
って声が聞こえてきて振り返ったらギルドマスターが立ってた。
「見ればわかるだろう、チャージカウたちと話している」
「…………なぁ。俺、なんて答えればいいと思う?」
ギルドマスターが振り返ってソードに聞いた。
「聞いて驚け、コイツはな、魔術で魔物と会話出来るんだ」
「ハァ⁈ マジかよ! そんな魔術、テイマーですら使えねーぞ!」
「コイツ曰く、使えねぇ連中は、スケルトンやグール並なんだとよ」
ガーン! ってショックを受けてるギルドマスター。
「……ちなみにお前は?」
「俺? ……半分くらい」
「半分って何だよ、半分って」
「悪意のみ、伝わる。これ以上研さんすると俺、どうなっちゃうかわからないからやめといた」
「ははー……ぁ。 そりゃ止めといた方がいいな」
ギルドマスターを見つめた。
牛を観に来たの?
「つーか、会話出来てるから、隷属の首輪してないのか? でもよ、一応魔物なんだからつけとけよ」
ん? 首輪?
…………あっ、わかった。
「そうだな! お決まりだったな、忘れてた!」
テンションを上げる私に、ソードがイヤ~ぁな顔をして私を見た。
「うわー、なんかくだらねぇこと思いついたらしいぜ?」
くだらなくない!
「ヨーシヨシ、お前たちにかっこいい首輪をプレゼントするぞー? 私のいた世界では、お前たちに似た生物が必ずつけてたんだ。とってもかわいいぞー? きっと似合うぞー?」
ソードとギルドマスターが顔を見合わせてる。
「俺は、隷属の首輪、っつったんだけどよ?」
「諦めろ、それらしい首輪してたらうるさく言ってきた連中は黙るだろ」
早速作成!
そして出来た!
四次元ポケットから物を取り出すかの如く!
「カーウーベールーーー!」
叫んだら、ソードとギルドマスターがすっごい冷めた目で見たぞ?
元ネタ知らないくせに!
「なぁ、黒太、お前、どの色のベルトがいいか?」
「ブモー」
「そうか、この色か! センスが良いな、青緑は私も大好きな色だ!」
早速つける。
「おぉー黒太よ! かっこいいぞ!」
「ブモー!」
黒太も気に入ってる様子だ。
「白美と白奈はどっちがいいか? 赤と、シアンか! どっちも良い色だよなー。お前たちの白い肌に似合う色だよなー。……おぉ、かわいいぞ! お前たち、かわいいぞ!」
ソードは耳の中に指を突っ込んでるし。
ギルマスは口を開けて私を見つめるだけだ。
「……テイマー登録もしておくか?」
「そうしてくれ」
しばらくして、ギルドマスターとソードが冷めた会話をしていた。
牧場は、チャージカウたちの希望により、いくつか植林した。
ついでにアスレチックまがいの小山も作った。
チャージカウ、ピョンピョン跳んでるんですけど。
牛じゃないよね? アレ、鹿じゃないのかな⁇
区切りが悪くて短くなりました。すみません。