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最強チートの持ち腐れ  作者: 三波 秋弘
異世界での生活
13/43

仲間

さて、あの帰りたいと言う衝動は1日寝たら治まったしかし帰りたいと言うことは変わらない

「では勇者様、こちらの用紙に必須条件をお書きください」

俺がエリックを誘ったからなのか急にここの冒険者を雇い勇者のパーティに入れる事になった

「どうも、エリック・フィアルと申します。この度は勇者様のパーティに加入させて頂いたこと心より感謝しております」

「あ、言え、その。タメ口でいいですよ、同い年でしょうし」

「わか…った。俺の事はエリックかリックって呼んでくれ」

慣れない言い方に戸惑いながらもリックは自己紹介をした、王国から近い村の元騎士団長の親に剣術を習い同い年の子供とよく遊んでいたという。ある事件でその腕を騎士団に買われ今は騎士学校で戦い方を習いながら騎士団見習いとして付いて行っているらしいダンジョンであの盗賊と戦っていたのも少し離れたところで警備していたので盗賊の奇襲を受けなかったが異変に気付き戦いを挑んだらしい

「俺らのパーティに必要なものってなに?」

「そうだな、俺の職業はあくまで味方の援護魔法、攻撃魔法がないのはきつい魔法使いを1人と。あとは前衛職にガーディアンと呉島のアリサが暴走した時に止める身軽なアサシンか盗賊あたりを雇いたい」

桐生は俺らの職業を把握し完全に分析していた

「ガーディアンと盗賊には俺と一緒に来た幼馴染がいる、そこを当たればいい魔法使いは…レイナが入ればな…」

「レイナ?お前の彼女か?」

「そんなわけないだろ、昔の友人俺らがこっちに来た時あいつだけ冒険者になった」

リックは紙にペンを走らせ魔法使いを募集した、それを騎士に渡すとこっちだと言い案内されたのは城を出て歩くと建物があった運動場であろう平地では剣を振っている者達がいる

「ここが騎士学校、騎士になりたい奴が集まるなんて言われてるが実際は貴族の子息がなんとなく来てる所だ」

その通りなのか剣を振っている者の中には欠伸をしているものから明らかにやる気のない奴がいる

「で、俺が紹介したいガーディアンが俺より1歳年上のケイン。村長の息子だ」

リックは玄関に置かれた紙を見るとハァとため息をついた

「あいつは昔から女垂らしでな、ここに来てから女生徒とか女冒険者をナンパしているらしくてな。推薦だから落第はないから良いものの」

「じゃあ、盗賊は?」

「ああ、こっちだ」

ついて行くと1つの教室に人だかりが出来ていた、何が有るのかは見えないが人気な何かというのわかる

「エルザ」

「なになに、どうしたの?リック」

人だかりの中から何かが跳躍すると机を蹴り一瞬でこっちに来た、綺麗な白髪で目は透き通る様な青の少女だった

「こいつが俺の仲間のエルザ、盗賊で腕は立つ」

「誰?この人たち」

適当に自己紹介すると目を輝かせ俺の手を掴むとブンブンと振った

「すごい!!!勇者のパーティに入れるなんて!!ケインもはいるんだよね?!!」

「ああ、何処にいるか知らないか?」

多分食堂にいるよとエルザがいうとリックはそこへと向かっていく、エルザはこの騎士学校の事を事細かに話した

その中にはやれ魔法の授業は退屈やらあの先生は怖いやらなどくだらない話が続いた

「でね、ここの食堂はギルドハウスの食堂に通じていて何時でも美味しいご飯が食べられるんだ」

エルザが食堂の扉を開いた、中はこじんまりとした雰囲気で黒い木材の壁に部屋の真ん中には大きな木が生えていていた

それを囲う様に置かれたテーブルにはまだ授業中と言うのにそれなりに人数がいた

「おばちゃん!!エールもう一杯!」

女生徒が固まっているテーブルの中から男の声が聞こえる、その声の主のもとへリックは歩んでいった

俺もそれについて行くと茶髪の男がエールの入っているであろう木のマグカップを口に運び飲んでいた

「よぉ、ケイン。今日も元気に女探しか?」

「あ?おやおや元騎士団長の御子息様ではございませんか、どうされたのですか?ああ、学校を辞める為に私に会いさしに来たんですか?」

「な訳ないだろ、悪いがお前ら今から重要な話しをするから席を外してくれ」

えー、と女生徒達は口々に不満を漏らすがリックのその強い口調に慄き食堂を出て行った

リックは近くの椅子に座り本題に入った

「俺らのパーティに入ってくれないか?」

「は?何処の馬の骨かもわからない奴のパーティに入れだ?悪いなおれはここの女どもに求められてんだ、英雄としては人の役に立つべきだろ?」

「いや、こいつらは勇者だ。前衛職が欲しくてな」

ケインは椅子を立ち俺の前に立つと胸をトントンと叩いた

「こんな弱そうなのが勇者?ははっ、最高だぜ?この王国ももう直ぐ終わりか!帝国に亡命しなくちゃ〜」

「お前、メル姉が見たらなんていうかな…」

その言葉を聞くとケインは机を蹴りリックの胸元を掴んだ、あたりに散らばった木のマグカップからはエールが溢れた

「メル姉は関係ないだろ」

「いいや、関係あるね「黙れ、黙れ、黙れ!!!」

ケインは突き飛ばし食堂を去った、リックはズボンの汚れを払い立ち上がった

「おい勇者!!俺と決闘しろ!勝ったら仲間になってやる!!」

まって、話飛びすぎでしょ。なんでメル姉とか言う奴の話から俺と決闘することになった

連れ出されたのは校庭でギャラリーがぞろぞろと集まる、俺の実力伝えてないしなろう系のやつだったらどうするんだったのだろうか

「いいか呉島、銃は使うな。」

わかってるってとナイフを素振りし返事する。渡されたのは木のナイフでエルザの練習用らしい

「では!!これより勇者呉島対騎士学校生ケイン・ノルンの決闘を行います!!ルールは簡単、相手を戦闘不能状態にするか気絶させるか!致命傷になるであろう攻撃は我ら審判が防ぎます!!」

3、2、1、スタート

ケインは大盾と小さな剣、盾の防御力は高いだろうし後ろに回り攻撃しかない

こうして、俺とケインの決闘が始まったのだった______

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