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不滅のプロスクリスィ  作者: 望月ロア
第二章 運命の砂漠
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第八話 壊れない時計

ロアークは近くにいる人の気配を感じ取っていた。



(このタイミングで狙ってきた?感知されてたのか?いや、そんな気配はなかった…)

「まあそんなことより、向こうから人の気配がする。二人?…いや一人だ」



反対側を指して内心とは違う事を言う。



「誰か分かるか?」



ガルーディアが聞いてくる。それに答えるロアーク。



「分からん。でもここにいるってことは恐らくカクタスの頭だろ。確証は無いが」



そう言って二人に指示を出す。



「ガ黄色とライロリはちょっと離れた場所まで行って、そこで戦ってくれ」

「分かった、お前はどうせなんかやることでもあるんだろ」

「分かってるじゃないか」



俺は仲間を見捨てるような人間だと思われているのだろうか…まあその通りだが。



「ライロリはガ黄色から離れるなよ」

「うん…ロアークさんも気を付けて…」

「心配いらん」



各々行動を開始した。ガルーディアは背中の剣と盾を持ちピラミッドから離れていく。ライリーもそれに続く。


ガルーディアとライリーがピラミッドから十分に離れたところで爆発が起きた。戦闘が始まったらしい。



「さて…と」



ロアークは爆心地であるピラミッド跡のクレーターに居た。



(俺の予想が正しければこの辺りに…)



地面を注視しながらうろついている。すると…



(!…見つけた)



地面に金色の懐中時計が落ちているのを見つけた。



(針が止まってるな…ガ黄色の話ではたしか最初から止まってたらしいが…)



ロアークは懐中時計に魔力を流す。すると、時計の針が動き始めた。

その時計をインベントリにしまい、クレーターから出る。



「さてさて?向こうはどうなったかな。二人ともそう簡単に死ぬとは思えんから大丈夫だと思うが」



ロアークは土煙が上がっている方向に向かって進んでいく。




「オラアァ!」

「ふっ!」



ガルーディアの大振りを躱し間合いを詰める無精ひげ。そのまま持っている大剣を振り下ろす。それを盾でガードする。かなりの威力だ。



「ぐっ…ぐはっ!」



大剣を持っていた左手を離しガルーディアに左ストレートを入れる。



「ほれ守ってみろ…フレイムスピア」

「っ!」



無精ひげがライリーに向けて炎魔法を放つ。ガルーディアが即座に間に入り魔法を防ぐ。



「はぁはぁはぁ…大丈夫か?ライリー!」

「う…うんお兄ちゃん…ごめんなさい、私のせいで…」

「お前のせいじゃないんだ、俺が守りきれないからだ」



ガルーディアは息を切らしながらライリーの前に立つ。



「ククク…足手まといがいると大変だな」

「黙れ、お前の相手は俺だ」

「その虚勢もいつまで続くかな」



無精髭の言葉通り、ガルーディアの体はかなり限界に来ていた。

いまだ息の切れない無精髭は即座に間合いを詰め、大剣を横薙ぎに振ってくる。それを盾でガードする。が、



「くっ!」



踏ん張りきれず吹き飛ばされるガルーディア。当然のことながらライリーが残された。



「彼とはお別れのようだな」



ライリーに向かって大剣が振り下ろされ…

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