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不滅のプロスクリスィ  作者: 望月ロア
第一章 そうだ、旅に出よう
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第四話 セールス再び

久々の旅に出たロアークは現在、ゼノン砂王国の領地であるゼノン砂漠の手前にある国境の町カリに滞在していた。



「う~む…こっから先はずっと砂漠か。水買っといたほうがいいかもしれん」



そう言うとロアークは[水屋]という珍しい店(この付近では珍しくないらしい)で水入りビンを数十本買った。



「まあこんだけありゃ足りるだろ。足りなくなったら途中ゼノンで買い足せばいい」



大量の水入りビンをインベントリにしまう。

そして王都がある方向を一瞥して、国境方面の出口から町を出る。



「さて、行くか」



新たな地、ゼノン砂漠へ歩みだそうとして…



「そこの黒髪の青年」



背後からから声をかけられた。

振り向くと、胡散臭い見た目の胡散臭い輩がいた。



「ん?俺か?」

「そうですそうです」

「…なんか用か」

「いえいえ、大した御用ではありませんよ…砂漠に行くのでしょう?」

「?そうだが?」

「ならこちらの[魔法のハンカチ]を買うといいですよ」

「いらん」

「まあそう言わずに、実はですね…」

(なんか最近こんなことあったな…どっかで)



クソどうでもいいセールストークは20分も続いた。



「いかがでしょう?」

「いらん。失せろ」

「そうですか…では…」



そう言うとセールスマンは帰ると思いきや



「力ずくで買ってもらうっ!」



剣を抜き切りかかってきた。情緒不安定か?

さらにセールスマンの左右の茂みから二人出てきて襲ってくる。

恐らく最初から襲うつもりだったのだろう。



「奇襲はいいけど全員上からの攻撃では防がれてしまいますよ」



ロアークは剣を抜き全員の剣を受け止めた。



「後方不注意だ」

「ぐはぁっ!!」



鍔迫り合っていた剣を手放し、その場から一瞬で右にいた男の後ろに移動しドロップキックを放つ。

数十メートル吹き飛ばされた男は気絶していた。



「こっちにはまだ二人いる!」

「やっちまえ!」



残った二人が性懲りもなく襲ってくる。ここで殺すのは面白みに欠ける。



「そういえばインベントリの中にこんなものが入ってたんだよねぇ…」



ロアークのとった行動は、インベントリに入っていたロープで二人まとめてぐるぐる巻きにし、木に吊るすことだ。

ロープで縛られて、気に吊るされた二人を見て



「ミノムシみたいだな、ハッ」



嘲り笑った。



「笑うな!助けろぉぉぉ!」

「あ〜うるさいうるさい」



耳を塞ぎながら喚く二人を放置して国境に向かった。



「んじゃ、行きますかな」



ロアークは国境を越えた。

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