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れゔぇるあっぽ(するとは言っていない)


悲報、何の成果も得られなかった。


「なんでピンポイントで俺のいた宿屋と探索者協会の解体場が消し飛んでんだ…」


作為的なものを感じなくもない…が、ないものは仕方がない、とりあえずそこら辺からかっぱらってきた毛布さんを洗濯して、寝床を作るとして、次は卑劣道具、もとい装備品を増やそう。


え?なんでかって?勿論寝床のためだ。一つ下の階層に降りて、そこにある椰子のような木の葉を大量に集め小型のテントを作る。

既に骨組みは木材と糸、ちょっとだけ釘を使って出来ている。まあ立派なものではないが、日曜大工的な適当さ加減がいい味である。

うん、いい味なんだよ、決して子供にせがまれて買ったはいいが結局親が世話することになり家に居させるにも大きすぎするために外で飼う用の小屋を作ったが、慣れない大工作業の果てに前衛芸術的な犬小屋が出来上がって居たとかそう言うのではない(二敗)



…とりあえず一号と二号はウサギ肉を焼くいい燃料になった。それだけは認めてやろう。



「じゃ、まずはパチンコだな…」


銃や弓が射撃武器として主だが、俺のような軽戦士はそもそも装備が増えるのを嫌う。弓はかさばるし、矢も邪魔だ。銃は小さなものもあるし取り回しが良いものもあるが、そう言うのは高値だしそもそもどっちも弾薬や矢の値段が結構馬鹿にならない、稀に階層主が落とす宝箱の中にさらに稀に入っている魔銃ならまだしも、そもそもそんなもんでることなんて稀だし、そもそも階層主が宝箱を落とす事だって100回やって一回あるかどうかとかそう言うレベルだ。


「つーか、あいつらは倒すとなんも残らないから好きじゃないんだよなぁ…」


そう言いながら俺は手頃な木材を集めた中から漁る。

出来ればY字型がいいが、それでいて太さ、頑丈さが求められるので難しい、最悪角材を尖らせて投げやりごっこでもするか?


「想像したくないな…」


そうなってくると鉈やら斧やら持って木こりの真似事をしないと資材が尽きる。というか今でこそ量があるように見えるが、この先どれくらい時間をかけてダンジョンを進まなきゃならないのかわからないし、そもそも攻略なんて本当にできるのかという疑問もある。

なにせこちとら魔法も使えないただの戦士である。剣士との違いはあんまりない、というか職業なんて基本自称だし…


「まぁ…あのポン子の口車に乗って頑張らないと俺もろとも…なんだよなぁ…」




辛い、一人なのがではなくやる事が多すぎて辛い。というか別の世界樹と連絡を取って超人めいた20階梯の人とか呼べポン子…


「それは無理なのです!」

「…びっくりした。」

「と言うか2年で4階梯も十分優秀な範囲なのです。後さっさと魔魂を捧げてください!」


階梯、レベル。階位、様々な言い方があるが、それらは総じて祝福の強度、魔魂を世界樹に捧げ、探索者として強化されると同時に、世界樹の麓以外でも生活できる肉体に改造されている度合いを言う。


「今蓄積はどれくらいでしたっけ?」

「1700ですね、四段階目以降は十までの必要魔魂数は緩やかな上昇なので安心してください!」

「…1、10、100、1000ときて次が2000…じゃあその次は3000ですか…辛い…」

「バカ言ってるんじゃないですよ!現段階で最高位の30階梯の人は1日に一万魔魂も稼いでたんですよ?まだまだ逝けますって!」

「それ、一階層から潜って必ず次の階層の前にいるボスを鏖殺して、五十階層の敵を絶滅させる勢いで狩ったっ結果でしょう!無理だから!」


とりあえず200魔魂捧げてカウンターは3魔魂、次の階梯まで100である。…というか愚痴を言ったらわざわざ飛び出てくる天使とは一体…


「そういえばなんで来たんだ?」

「え?ああ、とりあえず世界樹の苗木の状態保持には1日5魔魂、修復には100魔魂、必要ですから現状を維持するにもそろそろ魔魂が欲しかったのです。なので集金に来たという次第です。」


…なんだか凄い事になって来た。


「とりあえず100魔魂使って一度修復します。…せっかくなので見てて下さいね?」

「…まあ、貴重な体験といえば体験か…」


ちょうどパチンコ用の木も見つからなかったし…あ、ちょっとだけ無理言ってみるか?


「なあ…「いいですよ、修復といってもその実再生の様なものです。今ある外装は殆ど死滅しているので枝を落としても構いません、…あ、とって来ましょうか?」…いや快諾されるとそれはそれで怖いな」


というか人の心をナチュラルに読まないでほしい、俺の見る目が正しければこいつは俺に対して親愛はあれど殆ど義務で接している。そんな奴との取引で慎重になるのは当たり前ではないだろうか?


「ふふん、大丈夫です。本来なら越権行為ですが、世界樹の苗木の世話をしている合間最高神様に更新したところ常識の範囲内、つまり魔魂による階梯の底上げなど以外の部分ではそれなりの支援を行うことを許可されました。とりあえず今は貴方の住処周辺だけ雨が降らないように結界が二重になって居ます。」

「…ありがとう神様!ありがとう天使様!」


多分これ以上ないほど天上の力というのを実感し、感謝した。


「あっ、終わりましたね!」

「えっ?」


そんな事をしていると再生が終わったというのだが…


「何も変わってないように見えるが?」

「ええ、だって中でいろいろあっただけですから…強いて言えば真ん中の亀裂が中心部で繋がり始めたとかでしょうか?」


…確か植物って中心よりも周りの水を吸う部分が死ぬとまずいんじゃなかったっけ?……せっせと魔魂を稼がないと不味いな。


「じゃあ木材はここに置いておきますね、ではまた会いましょー!」


そしていい感じの木材をいくつか置いていくと彼女は去っていった。

…よく見ると焼いていたウサギの後ろ足が半分無くなっていたが…まあ、いいだろう。


「とりあえず取っ手にカエルの皮を巻いて、Y字の両端にカエルの皮をくくりつけて、紐で固定してと…」


ま、とりあえず今日は生活用品の作成と作れないものの探索かな、で、明日はボス討伐だ。いやー…食料は暫く分あるし、明日は装備着込んで用意もしていくから、見かけた奴らは殺すだけ殺していくか…

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