prologue
ふらふらサクサクよいよいよーい
あの町この街君の町
人住む街にゃ近づくな
人でもあの町大盛況
人間様は侮るな
人間様はつよいんだ
意気地がない奴近寄るな
優しいやつも近づくな
傷つけたくないやさしさを
俺の名前は不来方 雪夜。プレイヤーネームは「コズキ」。俺はとあるゲームでプレイヤーランキング一位にずっと居座るほどの上級プレイヤーだ。そのゲームの名前は「マジックブレイダーオンライン」。様々なシステムが作りこまれていて、グラフィックスが低い推奨スペックの割にきれいだと言うことで、一躍有名になったMMORPGだ。このゲームが広まってからもう四年もたっているがまだゲームの世界は1/10000ほどしか攻略されてないという脅威のゲーム。俺はそのゲームを、まだ人気が出る前からプレイしていた。最近じゃ新米プレイヤーのところへ赴き、効率のいいレべリングの仕方や、レベルがすぐ上がる狩場などを教えて回ってる。俺はこのゲームの元攻略勢だったが、数々の自然を見ていた時何が本当に楽しいのかというものを考え直した結果に、生活スキルや新米プレイヤーの教育ややったことのないいろんなことに手を出してみた。そんなことを初めてもう一年になるが、俺はまだ一位と二位の間に大きなレベルの差をあけている。レベル差でいうと900位だ。誰も進んだことのない町まで足を運び、たった一人で推奨レベル999のダンジョンをクリアした功績ももってるからそれくらいはあっても普通なのかも知れないけど。このゲームのすごいところはレベルに上限がないことだ。俺のレベルは1865。二位のレベルは980。二位の「ネギ吉」さんは今攻略勢をまとめる指揮官役に徹しているらしい。前と変わらないなと、たまに思う。今日はこのゲームの中でもっとも天気がいい日だ。一日の長さは24時間だが、今は朝でこのゲーム内では昼過ぎという時間のずれを持たせてある。しばらく空を眺めていると、突然ピロリン、とチャットがきたことを通知する音が鳴った。俺は手馴れた手つきでチャットランをひらくと、送り主はネギ吉だった。
「前線を離れてもう一年だな。新米たちの教育は順調に言ってるか?」
俺は、少しやわらかい気持ちになると、こう書き込んだ
「ああ。みんなレベル200越えするまでそんなにかからなかったよ。で?俺にチャットなんて送ってくるからには何かあったんだろ?」
すると数分後に返信がきた。
「お、察しがいいね。実はダンジョン攻略で行き詰まっちまったんだ。中間ボスが強すぎてな。俺らじゃ太刀打ちできなかったんだ。手伝ってもらえないか?」
俺は「OK」と送ろうとしたところで、とたたたたた...と階段を駆け上がる音に気づいた.。俺は一気に「OK」という文を消し、「姉ちゃんが着たから無理だわ、ごめん」と書き直し送った。直後にドアが開き
「雪夜?居る?」
少し震えた声だったもので後ろを振り向くと、姉さんがすすり泣いていた
「どうした姉さん?なくなんてこれまた珍しい」
返事をすると姉さんは俺に走り寄ってきて抱きついてきた。
「は?え?は?ほんとにどうした?」
「今日学校で具合悪くてね、保健室で寝てたの。そのとき見た夢で、今日雪夜が居なくなっちゃう夢を見て、ずっと心配で...」
何だ、そんなことか。とため息をつくと、
「姉さん、俺は居なくなったりしないよ。どこにも行かない。もし親の元を離れても、住所は教えるからさ。いつでも着てくれよ。な?」
すると姉さんはゆっくりと離れ、かわいらしい笑顔で「わかった」と一言だけ言って部屋を出て行った。正直ドキッとした。
さて...ゲームを起動しなおして、攻略勢と合流しようかと思いゲームを起動しなおそうとした時、スマホの法でメールの着信が来た。 まるで飛び込むかのようにスマホを手に取ると、メールフォルダを手早く開いた。送信主は古谷 夏見。ネギ吉のなかのひとで、俺のクラスメイトで唯一の親友。そして彼女。ところでメールの内容は、
「もしマジックブレイダーオンライン起動してるなら今すぐ閉じて早くおねぎghぐh」
「ん?最後どうしたんだ?それにしても...」
マジックブレイダーを起動しているならすぐ閉じろってどういう...
次の瞬間、PCの画面がまぶしく光りだした。そして吸い込まれる感覚をうけ、そのまま意識が遠のいていった。
生き物みんなは共同体
たとえ心が離れても
揺るがぬ者たち絆ゆえ
儚い絆は築かれず
強い絆がきずかれる
彼(彼女)はどうだろ彼こそは
きっと変えてく未来さえ
無くしたものに示すため
儚き希望を守るため
残された今を生きるため