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幹部編 第3話 後 平均以上でございますか?

アサが私に告白したから、私を縛るようになった。どうやら以前は自分の気持ちが気付かれないように必死に我慢したみたい。アサはもう恋人のつもりでいるから告白を先送りしても意味がない。さて、どうしようかな?


「ねぇ、リリーナ、ちょっとギルドに寄って行かない? 報酬が貰えるかもしれないよ」

「そうね。ユアンさん、冒険者ギルドに行ってもいいですか?」

「いいよ。僕も冒険者ギルドを見てみたいし」

「決まりね」


そもそも、アサはどうして私のことが好きになったの? 最近アサに優しくしたから? 優しくしたらダメなのか? まあ、女の子だから同性に憧れるのは珍しいことじゃないと思うけど。でも、原因なんてどうでもいい。アサは私が自由に動かせる唯一な駒なんだから。すずしろの頃もそんなことがあったよね。どんなに頑張っても、所詮私みたいな貧乏出身な女の子は金持ちと結婚しかないお母さんを幸せに出来るって。そのお母さんが前に居るよね。性格が変わったけど。でも、むしろ良かったじゃないか。アサの欲しいものが分かってて。


「こんにちは」

「こんにちは、なんの御用でしょうか?」

「えーと、南の魔獣に関する討伐クエストがありますか?」

「ありますよ。参加条件は平均以上になっており、50人を集めると出発する予定となっております」

「平均以上…アサ、どうしよう…」

「依頼を受けらなくても、私達が先に魔獣を倒したら報酬を貰えますか?」

「報酬は貰いますが、前金は貰えません。それと、話を聞く限り、お二人はランクが足りないようです。失礼ですが、南の魔獣は平均以上ランクの冒険者50人が目安となっておりますので、どうかご自分の力量を見極めて、平均以上ランクになってから依頼を受けてください」


南の魔獣はそんなに強いなのか…勇者は平均以上ランク50人分の戦闘力を持っているのかな?報酬よりも、確実に魔獣を倒すのは重要だから何とかして依頼を受けないと。


「あの、後ろにいる二人の男性が見えますか?」

「はい」

「では、腰に下げてるあれを見えますか?」

「あ、あれは、まさか…」

「はい、聖剣です。あの方こそが剣の勇者です」

「勇者の仲間と言えとも、ランクが足りなけらば、依頼を受けることは出来ません。他の冒険者に対して不公平なんですから」

「これ以上魔獣を放って置いてもいいのですか? 受付嬢はこれ以上の被害を増やして欲しいのですか? 折角勇者様が来られたと言うのに」

「ギルド長と相談しますので少々お待ちを」


魔獣がこの辺に来たのはもうだいぶ前の話。今になっても平均以上の冒険者を集めないのに対してギルドも焦っているはず。


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