幹部編 第1話 翻訳でございますか?
でもね、勇者さん。ちゃんと考えたことがあるのかな? 決闘に負けたら、命を差し出すと言ったけど、聖剣はどうなるか、考えたことがあるの? 若いね、勇者さんは…
それに、もしアサが言ったことは本当で、櫻子は本当に勇者のことを探るために私をコントロールした悪人としたら、決闘を応じるより、私を人質にして勇者を利用すると考えたことあるのか?やはり勇者は何も考えていないのね。
「櫻子、彼は南の魔獣を倒してくれるだそうよ」
「本当? よかった!」
「よかったね、これで悩みが一つ減ったね」
「うん、本当にありがとう、すず」
うん、明日の会議で私が勇者を南の魔獣を倒そうと説得したと報告しよう。
「ユアンさん、本当にごめんなさい、私のために…」
「いいんだ。むしろ、謝るべきのは僕の方だ!」
「でも残念です、ユアンさん、ドラゴンナイトは決闘を応じません」
「そんな…」
「その代わりに、ユアンさんが南の魔獣を倒してくれたら、私を解放するらしいです」
「そうか! よし、ナナリーちゃん、もう少しの辛抱だ! サッサとあの魔獣を倒してナナリーちゃんを迎いに来るからな」
「あ、ユアンさん、ちょっと待って」
とっても素直な人だ。こういう人はバカで好きじゃないけど嫌いでもない。そうね、戦闘力だけなら我が国で最強を誇れる戦士は王立騎士団の騎士団長だけど。こういう人こそが聖剣に選ばれるんだ。ふむ、この人が私の国の勇者、セレナお母さんやフランカを守る勇者なのね。ここで死なせるのはちょっと惜しいかな…
「櫻子、勇者は条件を出した。兵を借りたいと、あと、魔獣の魔法石も欲しいんだそうよ」
「魔法石、相変わらず趣味が悪いのね、人間は。魔物の肉を食って、その内臓を魔法具に使うとは…いいよ、元々あんなものに興味がないし。兵は何人欲しい?」
「ユアンさん、こっちも兵を貸すから何人欲しいですか?」
「魔族と共に戦うつもりはない! ナナリーちゃんは確か、冒険者だよね」
あっ…まさか…
「ナナリーちゃんとオカンちゃんを雇ってもいい?」
「…え?」
そう来るとは流石に思うわなかった…
「でも、私達は結構弱いですよ。アサ、私達のランクはなんだっけ?」
「普通ランクだよ」
「普通? 早やっ! ここに来る前には確か役立たずランクだったわね」
「冒険者のことはよくわかんないが、ヴァンの話によると、オカンちゃんはあのオカン家のお嬢さんで、混合属性魔法を使えるすごい魔法使いだったはず」
「まあ」
断りづらい…どうしよう?
けど、まあ、確かに危険な目に遭うかもしれないが、私の計画を進ませるいい機会でもある。出発する前に運をチェックすればいい。
「分かりました。でも、明日はちょっと用事がありますから。明後日で出発するのはどうでしょう?」
「ああ、それで構わない」
はあ…また面倒なことになっちゃったよ…
「じゃあ、ナナリーちゃん。明後日の九時ここに迎えにくるから」
「はい、では」
さて、どう櫻子に説明すれば…
「すず、勇者は何人が欲しいの?」
「二人」
「二人でいいの? 分かった、すぐ手配する」
「いや、その二人は私とアサ、なんだけど」
「はあ!? 勇者アホか? すず行かせるなら勇者を頼まず私が行った方がいい」
「いや、櫻子が行ったら近くにある町は死の町になるから」
「それは…」
「大丈夫、任せて。あ、そう、今日ケーキ作るから、期待してね」
「もう、すずったら…」
櫻子の記憶が戻ったから、スネーク邸は人間町から食材を調達するようになった。今はこうしてケーキの材料も揃える。
そうだ。ケーキを作って会議に持ってみんなに食べさせるのはどうでしょ? あ、ダメだ。ゴーストが嫌味言いそうから。せめてもっと他のメンバーを仲間にしたらゴーストを孤立させることも…ううん、それは愚策だ。たとえ悪そうなのはゴーストとしても、揉めことの中心にいるのは間違いないから、敬遠させる可能性も…ほら、面倒くさがり屋のプラントとリーターぽいセレン辺りが…
「では早速会議を始めましょう。リリーナちゃん、報告を」
「はい。勇者は勇者になってばかりで、魔界のことが知りたくで観光にし来ました。自分が南の魔獣を倒そうと説得しようとしましたが」
「が?」
「はい。私が付いて行くんのが条件です」
「リリーナちゃん、それって…」
「くっ…」
「そうか。頼んだぞ」
「ゴースト、てめぇ! リリーナちゃんは僕の秘書なんだからこんなことしなくてもいいから」
「リリーナちゃんに決めさせよう」
「いや、リリーナちゃんならきっと…」
「行きます」
「ほら!」
「分かった。リリーナちゃん、任せた。他に報告したいことは?」
「北の国の魔族狩りを討伐するために兵を派遣した」
「そうか。良くやった。他には?ないか。じゃあ、お疲れさん」
「「「「「お疲れ」」」」」
終わった。じゃあ…
「セレンさん、ちょっと話が…」
「いいよ。じゃあ、リリーナちゃんだけ残れ」
「はい」
「で、話って?」




