魔界編 第7話前 メンヘラでございますか?
アサは私が作ったタケノコ料理を一口食べたあと何故か気を失った。私も食べたけど美味しかったよ。私の知る限りではタケノコは毒をもってないはずなんだけど…どうしよう、やはり医者に連れた方がいいのかな?
うわ、何? 地震? こんな時に? アサをテーブルの下に隠さないと。
止んだか? はぁ、よかった、桜子にドラゴン車を借りてアサを病院に連れて行こう。
コンコンって音がした、誰がノックしてる。
「あの、リリーナ様居ますか? 」
「居ます、入ってください」
「リリーナ様、当主様のお呼びです、至急死と不死の間にお越しください」
死と不死の間? あっ、ドラゴンの…
「いいですけど、えーと、私の友達を人間の病院に運んでくださいませんか」
「もちろんです。ご当主様から貴方様をご当主の妹のように扱いしようと命じられていますから」
妹? 桜子、記憶戻っていないのに…
「では、私は…」
あ、いや、ちょっと待って…
「えーと、人間語話せますか」
「申し訳ございません、自分は魔人語しか…」
「そうですか。気にしないでください。あっ、ちょっと待って」
メモを残すか…
アサ、この魔人は悪い魔人じゃないですよ。私より先に戻ったら先に寝て。と…
「起きたらこのメモを見せなさい」
「承知しました」
「では私はこれで」
あれ? どうして…えーと、何の間だったっけ…どうしてあそこに? 嫌な予感しかしないけど…
「遅いよ、リリーナ。ずっと待ってんだから」
「リリーナ…」
ドラゴンが嬉しそうに対して、桜子は何故か暗い顔してる…
「えーと、呼んだ? 来たけど」
「リリーナ、私わかったんだ」
「え、何を?」
「私わかったんだ、リリーナこそが私にとっての運命の存在なんだ」
はい?
うん、大丈夫、ドラゴンのペースはちょっと慣れたし、これからもどんどん慣れていくんだ。
「ありがとう」
「私がすごく寂しかった時に来てくれた。その後も外の世界の話を沢山してくれたし、私の死霊術が大佐とやらのに優れると証明したし、私のためにここに引っ越したし」
ほう、このドラゴンも感謝するんだ…
「どっかの竜騎士よりずっといい。だから、もう竜騎士のパートナーなんてどうでもいい」
「「…」」
あっ、そう。
「リリーナは私の親友なのだ」
「うん、ああ、まあ」
「リリーナは私の唯一の友達なんだ」
「うん」
「なのに、私はリリーナの唯一の友達ではない、それは不公平だと思えない? 」
あ、やばい、はめられた。
「確か、アサとか言う友達がいたな、あいつと絶交してよ」