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魔人編 第1話  緊急でございますか?

ん、魔人、魔人と魔人、ここは魔人しかない、桜子を近くに感じる、もうすぐ桜子に会えるかも。その前に、なんが軽いクエストでもやるか。


 「アサ、冒険者ギルドに寄って見ようか」


 「いいよ」


 ふむ、見られてる、やはり、魔界では、人間は珍しいでしょう、それも、女の子二人・・・


 どんなクエストあるのかな? 


 「アサ、これなんかどう? 」


 「え!? リリーナ、あなた、魔人語読めるの? 」


 え!? 魔人語・・・あ、確かに、そういえばあたし、神様だって、どんな言葉でも分かるようになった。それより、どう言い訳すればいいのか・・・あっ、そう言えば、学園の図書館に、魔人語の本が有ったはずだか・・・まぁ、読む必要ないけど。


 「うん、魔人語の本、図書館に沢山あったから」


 あたしは右利きだから、うそをつく時は左上を見る、そして、聞かれてないことをベラベラ喋らない。


 どれどれ、屑ランクは、ゴブリン十匹討伐、薬草採集、スピードドラゴン一匹捕獲・・・うん、ゴミランクは、ヒバード一匹討伐、暗毒虫一匹討伐、地雷魔法処理(緊急)、短足虎一匹討伐・・・緊急クエストの報酬は他のクエストより高いね。役立たずランクは・・・爆弾ゴキブリ一匹討伐・・・え・・・ゴ・・・ゴキ・・・流石役立たずランク・・・それと、あっ、商隊を魔王城まで護送(緊急)・・・


 魔王城? 魔王城ってまさか・・・地図とコンパス魔法石・・・


 「ンフフフ、何たる幸運」


 「どうしたの? リリーナ」


 これはいい、実に素晴らしい。これでお金を節約ができる! そう言えば、すずしろの頃でも、アイの頃でも、ニーナの頃でも、貧乏だった。ニーナはお姫様なのに、姫らしい生活は送っていなかったね。根深いなあたしの貧乏性はもう治せないかも。


このクエストは、お金を節約できるだけじゃなくて、報酬も高い、あたしだけのお金を貯められる。そうよ、あたしはアサの金を管理してるだけ、別に取る気ないわ、旅終わったら全部返すつもりよ。


じゃあ、早速受注しよう。


「あの、このクエストを受注したいのです」


「えーと、ギルドカードを見せていただけますか? 」


「はい、どうぞ」


「はぁ・・・ホントに受注出来ますか・・・」


「えっ? どうしましたか? 」


「このクエスト、お勧めできません」


「どうしてですか? 」


「あの、受付さん、人間語話せますか? 」


「ええ、話せますよ、偶に人間族の冒険者がきますので」


「じゃあ、人間語でお願いします」


「はい、このクエストは役立たずランクのクエストですが、難度は平均以下ランクです」


「役立たずランクのクエストなのに? 」


「はい、あの道に平均以下の魔物も出ます、必ず遭遇するわけではありませんが、あなた達みたいな幼い女の子に行かせるわけにはなりません」


「でも、これは役立たずランクのクエストですよね、あたし達、受注出来ますよね」


「冒険者の安全を保証するのも、ギルドの仕事です、あなた達だって、クエストに命を賭けたくないでしょう」


そうね、あたし弱いし、アサだって無敵じゃないし。この間だって、シスコンに負けだし。アサは、カタハネとは違う、カタハネと同じ目に遭わせたくない。


「わかりました、別なクエストにします」


「え!?リリーナ、どうして? 」


「受付さんの言う通りよ」


「あの、商隊のクエスト、受注します」


「ちょ、アサ!? 」


「受注します、あたしがリリーナのことを守るから、何も心配しなくていいよ」


「でも・・・」


「もう一回考え直してください、二人はまだ12歳でしょう」


「空気をお読みになって、わたくし達はこのクエストを受注します、邪魔なさらないでくださる? 」


「え・・・ええ・・・」


あ、今受付さんの顔引きつった、はぁ、そこまで言われると、やるしかないよね。


「はい、受注します」


「リリーナ~ありがとう」


「はぁ、わかりました、幸運を祈ります」


こんなに強引なアサは初めて見た、びっくりした、六年も同じ部屋に住んでるけど、この一ヶ月の方が、アサのこと色々分かるようになったような気がする。それは多分、今まで、アサのことをちゃんと見てなかったね。


「アサ、ありがとう」


「どうしたの? 急に」


「いや、何でもない、何を食べたい? お金を気にせず、美味しいものを食べに行こう」


「うん! リリーナ~」


アサ出会ったからも六年か、昔からずっとあたしを支えて来た、ホントにありがとう、アサ。


「ねぇ、リリーナ、手、繋いでいい? 」


「は・・・恥かしいから・・・」


「う・・・うん、ごめんね、変なこと言っちゃて・・・」


ちょっと、なに恥ずかしがっているのよ、もっとアサのことを大事にしなさいよ。


はぁ、仕方ないよね、ちょっと頑張って見ようか・・・


「ちょ、りりり、りり、リーナ? 急にどうしたの? 」


「う、うるさい! 黙れ! い、言い出したのはあなたじゃないか」


「ええ! ええ! 」


アサの手、暖かい、なんが清々しいになって来た、でも、あたし、幸せになる資格あるの? 


そんなの関係ない、幸せになれる時になれなくてどうする? 


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