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逃走編 第9話 覚悟でございますか?

 「どうしてあの森に入ってはいけないの? 」


 「危ないから」


 「強い魔物でもあるの? 」


 「強い魔物より質の悪いものがある、とにかく入ってはいけない」


 「はい~」


 僕にはとっても可愛い妹があるんだ、明るくて優しくてとてもかわいい女の子だ、でも飼った犬が死んだあの日から、妹がすっかり暗くなった。


 僕は心配して、妹と命について色々話したけど、昔のような明るい性格には戻らなかった。妹はアサシンが大嫌いになって、訓練を嫌がり、僕のことも避けるようになった。


 ちゃんと話が出来る機会を作ったけど、返された言葉は、お兄ちゃんも人殺しになるでしょうだった。


 ショックだった。あの子は凄く優しくて、センチメンタル。多分あの日、あの子は初めて僕達一族の仕事の意味に知っただろう。


 「僕はここに誓う、僕は人を絶対に殺さない、命を奪えない、自立できなったら、あなたをここから連れ出す」


 「お兄ちゃん・・・」


 あの日から、妹との関係が昔より良くなった、そんなある日、不幸が訪れた。


 僕が妹に買った新しいペットが、あの森に入ってしまった。


 「お兄ちゃん! 」


 「大丈夫、僕が連れ戻す」


 「でも、森は危険って、大人達が」


 「大丈夫、ここで待ってて」


 かこつける僕はあの森に足を踏み入れた。


 霧が凄く濃くで、周りをよく見えない、いつの間にか、行ったことがない村にたどり着いた。


 僕はあのペットを数回叫んだ、すると、後ろに何かが落ちてきた音が、思わずに振り向いたけど、そこは青白い肌、長い髪、多分女の人が居た。


 僕は怖くて、逃げたいけど、何が目を逸らしたら、やられる気がした、だから五分位睨み合いした。

 

 そして、妹の声を聞こえた。


 「お兄ちゃん、何処? 」


 状況が一気に悪くなった、僕は妹の声が聞けた方向に走り、妹の手を取って、ひたすら走った。


 どれぐらい走ったのがわかんないけど、へとへとになるまで走った僕たちの目に映ったのは、先の変な女が居た村だった。


 今度は数十人も居た。


 あんまりにも怖くて、妹は気絶した。妹を抱えて走った僕も転んだ、振り返って見たけど、追って来なかった、安心した時、耳の元に、妹がそう囁いた。


 「お兄ちゃん、早く死のうよ」


 翌日、僕は部屋で目覚めた、皆が集まり、僕の無事を喜んでいた、でも、その中に妹の姿がいなかった。


 「妹は? 」


 と、聞くと、皆が静かになった、僕は妹の部屋に駆けつけた、そこに居た妹の体に沢山噛みあとがあった。妹は、自分の髪を噛みながら、不気味に笑った。


 僕は泣いた。


 お母さんの話では、あの森は昔の住処だった。でも、アサシンをしてて、怨みを沢山買った一族の中に、今の妹と同じようになった女が沢山出た、だから、敵から隠れやすい森を捨ててここに住み始めた。


 この呪いは死ぬまで解かない。助かる方法は、ユニコーンの角で呪いを消すか、または殺して、フェニックスの羽で生き返らせる。


 ユニコーンは目撃情報が極めて少ない、一度見るだけで幸せになると言われた伝説の生物、その角は幻の素材とも言われた。フェニックスはドラゴンと同じく、この世界の最強の種族の一つ、例え命をかえても、一枚の羽すら手に入らないだろう。


 でも、希望が全くないわけではなかった。一族の闇ルートから、ユニコーンの角の売り手が見つけた、値段があり得ない位高いけど。


 たくさん金が欲しい、でも人を殺してはいけない、もし、妹は僕が彼女の為に、人を殺して、その金で彼女を助けったら・・・僕はどうすれば・・・


 そんな時、オカン家が出した指名手配書を見て、希望だと思った。


 色々情報を集め、遂にアサ・オカンと思える女の子を見つけた。


 連れがあるから一緒に寝かせた。連れの子はとっても可愛い、と言うより綺麗、まだ少女なのに、可愛いじゃなくで、綺麗と思える。


 起きたら、人形のような無機質な表情だった。


 彼女は無表情で、僕が人間違えたって言ってた。


 思えば、僕はどうしてあの子を信じたか・・・ずっと彼女の顔を見て、時間を忘れたからかな?


 別れたあと、アサ・オカンに関しての情報が見つからなかった。


 時間が経って僕は焦り始めた、ここで見失ったら、妹が・・・


 僕は賭けて見た、あの綺麗な子が噓をついていたと、決してもう一度逢いたい訳じゃない、だって、僕の妹が一番可愛いから。うん、きっと僕の妹の方が・・・可愛いから。


 僕は罠を仕掛けた、手紙を偽造した、そして、アサ・オカンが罠にかかった。追いかけっこの途中で転んだ!


 あり得ない、アサシンの訓練を重ねて来た僕が、バナナの皮を踏むだけで転んだ? 


 怒った僕はもう一回バナナの皮を踏んで、転び、気絶した。


 起きたら、あの綺麗な子が居た。彼女は追っても無駄だって言ったが、僕は信じない、信じたくもない。冷静に考えて見たけどアサ・オカンは寝かされて、遠く行けるはずない、きっとまだこの辺にいるはず。


 そしたら僕は気付いていた、彼女はこっそり下水道の蓋の上に行ったと。僕は彼女をあそこから離せようと時、彼女は始めて焦った、目が凄く泳いでいる。


 彼女はオカン家がしたいこと、アサの未来を教えたけど、妹の為に、ここで止めるわけにもいかないんだ。僕は命を奪えないと誓ったけど、未来を奪えないと誓っていなかった。


 下水道に降りて、アサ・オカンを必死に探していた、でもなかった。まだ騙されたと気付き、僕は凄く怒った。


 この怒りを彼女にぶつけたら、彼女の足が消えていると気づいて、彼女を同情し始めった。

クローンの話もすぐに信じた、足は本当に消え始めたから。


 魔力が切ると消えてなくなると言ったから、魔力を送って見た。そしたら足が元通りになった。


 彼女はどうして助けたと色々聞いたけど、僕は集中出来なかった、だって、彼女の足が消えた時、靴は地面に落ちてた、そして、足が元に戻った時に見えた彼女の生足に、僕のか・・・かはん・・・


 コホン! とにかく、彼女はもう噓を付かない。そして、彼女は提案した、ユニコーンを探し出すと。


 僕はあり得ないと思っているけど、リリーナはきっと探せるおまじないがあるって。


 僕は信じで、本物の彼女と会った。いや、僕にとって、両方も本物だ。そしたら、僕は縛られ、股間が数回蹴られて、最悪な夜を過ごした。


 絶対にトラウマになると思ったが、優しかったリリーナのおかげでトラウマにならずに済んだ。


 そうか、僕は恋に落ちたか。


 自分の気持ちを気付き、僕は決意した、ユニコーンを殺すと。


 本当に見つけた、ユニコーンを。神々しい生き物だった、でも殺すしかなかった。後悔はしない、その罪悪感を抱いて、僕は妹と、愛する人と生きるんだ。


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