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逃走編 第5話 麻酔でございますか?

バナナ! 粉バナナ! アサのお母さんからの手紙? 本物? 偽造? 


それより、どうやって、何時からアサの正体に気付いた? まさか、最初からあたしを信じっていなかったか? あたしの演技を見て、猿芝居だと心の中で笑ったのか?


「危うく騙されそうになった」


「なに? なめてるの? 」


「なめる? そんなことないよ。僕はナナリーを信じていた、でも、別れたあと、アサ・オカンの情報が全然見つからなかった。仕方ないから、あなたは噓をついていると賭けて見た、まさか本当に嘘をついているとは思わなかった。ナナリーいくつ? もしかして、実は魔族で、本当はロリババア? 」


「あなた、真面目な顔で何言ってるの?・・・」


「リリーナ、どうしよう? 戦う?」


「おいおい、店で暴れないで」


チャンスだ。


「アサ、店を出たらすぐに走る、もしはぐれしたら、あの魔法アイデム店で待とう」


「え!? でも、はぐれたどうしても、通信石でお互いの位置が分かるじゃないの? 」


「あなたがいないと、あたしは自力で魔力を回復する手段がないから」


「何こそこそ話をしているのか? まさか、逃げようとしているわけじゃないよな? 無駄よ、アサシンの僕から逃げられないよ 」


いや、逃げなれる。そう、地面にバナナの皮がある、あたしが投げた、でもあなたはそれを見えなかった。そして、運が悪いあなたは、頭を打つわよ。


「うわっ・・・!? 」


「アサ、今だ、走れ! 」


「は・・・はい! 」


追って来ない、気を失ったらいいだけど。まぁ、一応手加減したから死にはしない。


「リリーナ、何処へ行くの? 」


「駅よ、スピードドラゴン車に乗れば、いくらアサシンでも、追って来れないはず」


「ずいぶん舐められたもんだ」


ダニィ!?


手加減したのがいけなかったのか・・・


「逃がさないよ」


いや、あたし達は逃げられるよ。ほら、あたし、街角でバナナの皮を置いたから、あなたは転ぶよ、今度は手加減していない。さぁ、転んでしまえ。


「うおっ!またか・・・」


また成功した、今回は気絶させた。


「アサ、走れ! あれ、アサ・・・? 」


アサの様子が変・・・


「り、リリーナ、なんか、急に眠くなった」


「え!? うそ・・・」


え? どうして? 何時? どうやって睡眠薬をアサに? いや、朝飯はまだ食べでないし、アサが飲んだ水は、あたしも飲んだし。


距離も縮められていないから、飛び道具ね。


あった、背中に針が刺さってる、吹矢か・・・


いや、それより、アサを起こさないと。


映画や、アニメだと針で太もも挿すけど、丁度アサの背中に針がある。いや、また針に麻酔薬が残っているかもしれない。


起きるまでビンタするか?


パーン、パーン。


手が痛い、こんなにビンタしたのに全然起きない。どうする? そう、映画だと、舌を噛むね。


 でも、寝てるアサは自分の舌を嚙めない、どうやってアサの舌を嚙むの? 


 いや、あたしが、アサの舌を噛む!


また唇が重なった、駄目だ、アサの歯が邪魔であたしの歯が入らない。


 まずはアサの舌を引き出すか。人の手って、しょっぱいよね。


 ん、舌がツルツルしてて、うまく引き出さない。


 そうだ、ちょっと考えてみれば、人の舌を噛むなんで出来るはずないわ。


 じゃあ、どうする? もしシスコンが今起きたらおしまいだ!


 とりあえず、アサを背負って逃げるよう。


 あっ、私って、ほんとバカだな、シスコンを二度と起きられないようにすればいいじゃない?


 殺す? 神様になったあたしにとっては、点は無意味だと思う、だから別に殺してもいいと思うけど・・・


 でも・・・そうだ、こいつには妹があるよね、こいつを殺せば、確実に妹も死ぬ

よね。


 縄さえあればな・・・あれは使えるのかな、アサに使った麻酔薬。


 あった、これだ。量はどうする? アサシンって、薬の耐性をつけそうだし、でも睡眠薬で自殺する人もいる。まぁ、そういうことまで考えるほどあたしが人よしじゃない。


 ふむ、寝てる人に飲ませるのは結構難しいんだね。映画だと、口で飲ませるよね。


 あたしがそんなことするわけないじゃないか、はぁ、ボトル小さいし、ボトルごと口にぶち込むか。


 ふう、これでよし。念のために分身を残すか。このホムンクルスのたまこに自分の魔力を全部注げば、クローンを作れる。


この魔法石は違法品だ、人道的な理由で使用を禁止している。


 王様は人それぞれが唯一無二の大切な存在でいられるように、この魔法石の使用を禁止したらしい。


この魔法石に注ぐ魔力は、魔法発動と同じく、二つに分けられる。半分の魔力は体を作る、もう半分はクローンの魔力として残る。


クローンは本物の記憶を承継する、混合属性魔法まで使える。でも、一つだけ、本物と違うどころかある。それは、クローンの体は魔力でできている、だから魔力で体を維持する必要がある。でも、その消費量はとっても少ない、それに、クローンは本物と同じ、魔力が自然回復するから、気にする必要はない。

しかし、あたしは魔力障害者、魔力の上限はゼロ、勿論魔力も自然回復しない。あたしが作るクローンは、一日で消える・・・


「出てきなさい、あたしのクローン、シスコンが起きたら足止めお願いね」


 マガジン一つで足りるか・・・人の体で、案外簡単に作れるものだね。


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