戦争介入編II 番外編 時間停止モノの9割でございますか?
第九話前も同時に投稿したのでお忘れなく
「ねぇ、すずのその言語能力って転生特典なの? どんな能力なの? 私の記憶が正しければなんか絶対音感とか、共感覚とか、そういったしょぼい能力しか選べないような」
私が転生した時色々あったから、そもそもポイントでの転生特典交換は出来なかったけど。まあ、いろいろ秘密にしておきたいから、誤魔化しておこう。
「え? 絶対音感も、共感覚も立派な能力だと思うけどなぁ」
「そうなんだけどさ、でもせっかく能力を得られるんだから、もっとこう、サイコキネシスとか、テレパシーみたいな超能力がほしいんじゃない? テレポーテーションとか、時間停止とかほしくない?」
「時間停止能力か……。前にもちょっと考えてみたんだけど、時間停止ってあまり使い勝手がよくないと思うの」
「え? どうして? 時間停止能力と言えば最強の能力じゃないの!」
「うーん。えっとね、時間が止まるということは、つまり光も止まるでしょ」
「え!? 光? あ、でもそっか」
「そう。光が止まってしまえば、時間停止中、能力者は何も見ることができないの。人間は光とその反射でしかものを見ることができないのだから。もちろん、空気の振動である音も聞こえないわ。さらに、物理学の観点からも、時間が止まれば物を動かすのは大変だし、体も空気抵抗で動けないかもしれないわよ」
「つまり残りの一割もやらせ……」
「ん? 何の話?」
「ううん! こっちの話。でもさ、ご都合パワーでどうにかなるじゃない」
「まあ、そのほうが夢があっていいのかもしれないね」
「じゃあさ、すず、あなたなら、どんな能力がいい?」
「そうね。ご都合パワーありなら『言霊』が一番強いじゃないかな。自分の発した言葉がすべて現実になる。それはつまりありとあらゆる能力を内包してるようなものだから。例えば、『動き止まったまま意識を失って』と口にすれば時間停止の上位互換みたいなことできるし、『どこどこに転移して』と言えば、どこにでも転移できる。最強じゃん。でも、きっとすぐに飽きちゃうと思うよ、この能力にも、世界にも」
「たしかに」
「だから、そうね。もし能力を選ぶことができるなら、みんなが幸せになれるよな能力がいいと思うの。私、誰にも幸せにする方法なんて存在しないと思うから、ご都合パワーで答えを出してもらいたいわ」
「でも、猿の手のような、願いをわざと曲解して、死こそ救済、死んだ方がが幸せみたいなご都合パワーだったらヤバいんじゃない? やっぱり幸せは自分の手で掴む! なんてね」
「ふふっ。櫻子のそういうとこ好きだわ」




