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戦争介入編II 第6話 後 将来の夢でございますか?

先週投稿忘れた前も同時に投稿したのでお忘れなく。

 「ねぇ、リリーナ。これからどうするつもり?」

 「どうするって、そうね。アサはどこに住みたいの?」

 「いや。そういう話じゃなくて。例えば、もし私がいなかったら……出会わなかったらリリーナはどうしたの?」

 「どういう意味? まさかアサ、いなくなっちゃうの?」

 「違くて。私ね、この数日……ううん、もっと前から時々考えちゃうの。リリーナはみんなに必要とされてるし、たくさん才能がある。でも、私がリリーナを独り占めしたら、その才能を潰しちゃうじゃないかなって思うことがあるの。前世でしろのこと「私の自慢の娘」だと、素直に誇りに思えた。でも、今はリリーナの活躍を心から喜べないこともある……。それに、リリーナが本当にやりたいことを、私のせいでできなくするのは……」


 なるほどね。アサはアサで、ちゃんと色々考えてくれてたのね。

 うん〜前世の記憶を持ってるけど、アサはアサ……そう思ってたけど、やっぱり前世の記憶がちゃんと人格に影響してるんだな。


 「そうね。アサと冒険するのは楽しいし、二人だけで旅するのもいい。でも、たまには他の冒険者を組んでみるのも楽しいかも。魔界来てから知り合った皆と冒険するのも悪くないと思う。冒険だけじゃない。音楽にも興味あるかも。ドロシーといた楽団は……まあ、練習は大変だったけど、充実してたと思う。楽器を演奏するのも楽しかったし、合唱もしてみたいな。憧れたのね、昔、桜子と一緒に観た人魚が歌って悪者をやっつけるあの恋愛アニメ。絵も描いてみたいし、トーマスをゾンビにしたあの夜会、劇の準備も楽しかった。あの時の劇はロミジュリのパロディだったけど、今回はオリジナルの脚本書きたいし、演じてみたい。双六も人生ゲームも、今度は勇者達やセレン、タイサ、ソニア達とも遊びたい。セレンがタイサに好意を持ってるなら、二人の恋を応援したい。それから今世の家族とももう少し一緒に過ごしたいかも」

 「リリーナ、夢がいっぱいあるのね」

 「じゃあアサは? 何か夢はないの?」

 「私の夢……」

 「私と一緒にいたい、なんて言うのはなしね」

 「そうだね。私は……リリーナと出会う前は、母上に愛されたかった。母上の期待に応えようと必死に頑張った。でも……それからリリーナのことが好きになって、リリーナ以外が見えなくなっちゃた。だから、夢なんて……」

 「前世では? 叶えたい夢はなかったの?」

 「しろが健やかに育つように……。自由に羽を伸ばせて、好きなことができるように……」

 

 お母さん……。


 「じゃあ、一緒に探そう、アサの夢を」

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