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戦争介入編II 第4話 後 ネコでございますか?

 肩代わりカード、その名の通り、罰金を発生した際に、一度だけその罰金を誰かに肩代わりさせることができる。

 前回のカツアゲを含めてドロシーは合計武力差×10倍の額をロッティに払うことになった。

 これにより、ロッティの資産額が一位になり、ドロシーの資産額の3倍まで膨れ上がった。


 まあ、ロッティとドロシーが楽しんでくれているならなりよりだ。一方で、ドラゴンさんが楽しんてるかというと、楽しめてないのよね。何せ、ドラゴンさんが選んだ職が勇者なのだから。

 勇者は3ターンごとに任務をこなさなければならない。サイコロを振り、4以下なら負傷してしまい、3ターン間行動不能になる。5以上ならサイコロの出目に応じて武力ステータスが上がるけど、報酬はなし。一番キツイのは、勇者の素行は国のイメージに関わるため、行動が大きく制限されること。例えば勇者はカツアゲカードを持ってたとしても使うことは許されない。つまり、勇者は選んだ時点でこのゲームを楽しめない、いわゆるハズレ職なのだ。


 どうして私がハズレ職を設定したかというと……。


 「アイちゃんにカツアゲする」


 あ、そっか。また商店マスで肩代わりカードを購入したのね。


 「そして、サイコロ指定カードを発動」


 あれ? サイコロ指定カードは高いから割り合わないよ。これ一枚の値段でカツアゲカードと肩代わりカードより高い。まあ、こっちは3回使えるけど。


 「私は12を指定する!」


 え? いや、だって12にしたら弁償することになるのよ。まさかロッティ、あなた……。


 「ロッティ! テメェよくも私の金でミシェルに貢いだな」


 何よその褒めて欲しそうな顔は! まるでネズミを捕まえて飼い主に持ってくるネコみたい。ロッティ、あなたは豹の半獣人でしょ? ネコじゃないんだから。頭下げるな。撫でないわよ。

 でも、ロッティはロッティでこのゲーム楽しんでるのよね。


 「あれ? もしかしてアイちゃん嬉しくない?」

 「気持ちはすごく嬉しいよ。けれど、みんなで楽しく一位を目指してゲームを楽しむ方がもっと嬉しいかな? だから、ね?」

 「そっか。なるほど。アイちゃんは優しいもんな。わかった。本気で一位目指すよ。今回の罰金を払っても一位はまだ私だし」

 

 そのあとはスムーズにゲームを進めることができたた。みんな踏んだマスで一喜一憂し、カードを使ってお互いを妨害したり協力したりして、最後に勝ったのはみんなの運を分けて貰ったドラゴンさんだった。


 「で、ドラゴンさん、人生ゲーム楽しめた?」

 「楽しめた。楽しめたけど……」


 私の伝いたいこと、ドラゴンさんにちゃんと伝わったのかな?

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