表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
279/315

戦争介入編II 第3話 前 将来の夢でございますか?

 「ところで、人生ゲームって何?」

 「えーとね、人生ゲームというのはボードゲームで、サイコロを振って、出た目だけマスを進んで、マスに応じてイベントカードを引く……」

 「双六と同じじゃないか?」


 もちろんドラゴンさんにもわかるように、ドラゴン語でもう一度説明しあげた。


 「ちょっと違う。双六はゴールに辿り着く順番を競争するゲームで、人生ゲームは財産の多さを競争するゲーム。また、双六の指令を執行するのは私達プレイヤーで、人生ゲームのイベントの影響を受けるのはゲーム内の私達の化身である駒ゴーレム達」


 もっと細かくルールを説明して、私たちはゲーム会場に移動した。桜子が用意してくれた土地で、今回もドラゴンさんがマスを見やすいように、アサに土魔法でマスを作ってもらった。


 そして人生ゲームは始まる。


 「まず種族を選んで」

 「種族?」

 「そう、人間か、魔人か」

 「あー、なるほど。人生ゲームとは別の人生を体験するゲームってことだもんな」

 「獣人を選べないの?」

 「ライオンズハートの皆様の努力があって、獣人奴隷の殆どが解放されたし、これからは差別されることなく、人間と同じ人生を送れることになるでしょ。だから、獣人として人生ゲームを楽しみたいのなら、人間を選ぶといいの」

 「アイちゃんのおかげでもあるのよ」

 「ありがとう。そう言って貰えると嬉しいよ」

 「「ふふっ、あはは」」

 「ちょっと! 二人だけの世界に入らないで!」

 「人間か、魔人か」

 「そう。ドラゴンさんはどっちにする?」

 「リリーナ今の種族は人間なの、魔人なの、どっち?」


 「私は……」


 難しいこと聞くのね。


 「そうね。人間であり、魔人でもある」

 

 この世界の分類だと魔人だけど。

 

 「ドラゴンさんはまず人間を体験しようね」

 「わかった」


 私・アサのコンビとドロシーは魔人、ロッティとドラゴンさんは人間。


 「ゲームスタート!」


 サイコロで順番を決めた。今回も接待プレイだし、もちろん私たちの運をちょっとだけドラゴンさんに譲った。


 まずは子供時期からスタート。


 「勉強? 人間はなんのために勉強するの?」

 「それはね! 俗物どもは基準が欲しいのさ。人の能力を評価する基準をね。勉強できるかどうかだけでは人の能力の測れないのにね。なのに、人それぞれの長所を伸ばさず、みんな同じようにする、させる」

 

 ドロシーらしい意見だね。


 「それもあるけど。子供ってね。みんながみんな小さいな頃に将来何になりたいかなんて、決められるわけではないからね。例えばドロシーは演奏家になるって、いつ決めたの?」

 「子供の時から楽器習ったけど、演奏家になりたいと決めたのは数年前かな?」

 「じゃあ、ドロシー子供の頃、今こうして平和のために奔走する日々を想像してた?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ