戦争介入編 第7話 後 アンケート調査でございますか?
アサ、ロッティ、ドロシーが率いるレプリカ工場破壊し隊と勇者達が率いる死体沢山用意し隊を見送ったあと、私はずっとやりたくてやらなかったことをすると決意した。そう、アンケート調査よ。
昔、魔人は人間と共に生活していた。共存は一応可能ではあったけど、女神に関する意見の行き違いで一緒にすめなくなった。まあ、今後人間と共闘するための演説の原稿を書く機会が来るでしょうし、魔族が人間に対する印象とかを調べる必要があるとずっと思ってた。今はセレン派しかアンケート調査できないけど、将来は魔王派と中立派にも調査するつもり。
「あの、すみません」
「これは、スネーク様。どういったご用件で?」
「これを、みんなに書いてもらいたいだけど」
主に自由記入方式で構成されたアンケートだ。
どれどれ。これは、はぁ……。
すずしろだった頃に読んだ本を思い出した。要約すると、著者は海外への進出と展開がうまくいってないのは自分達の文化に過剰な自信を持っていて、ターゲットへのアプローチを疎かにしたからだと言ってた。例えば、海外で食事所を開いたのに、現地の方々の好みを考えもせず、自分が出せる最高の味を出せれば客が来てくれると考える人は多い。要するに、中国料理を私たちの口が合うように味付けし、中華料理にアレンジするようなローカライズに尽力する人があんまりいなかったと考えてる。実際、私たちが作るCMは海外であんまり受けていないとのこと。国や地域によって、単純明快なCMを好むところもあれば、能書きが好きなところもあるのに……。
英語だってそう。自分の母国語で別の言語を学ぶのは珍しいことではない。ただ、例えばあの人気のホラーシーリズの主人公の名前、レオンがネイティブ英語だとリオンって発音するけど、桜子は何度リオンって聞いても、レオンって言う。つまり人は見本を前にしても学ばない。カタカナ英語の多くは実際の発音ではなく、綴りを元に発音するのが多いからね。もちろん、カタカナ英語は日本語としてなら間違っていない。だから海外に行かない限り別に直す必要はないけど。まあ、せめてネイティブ発音を心かける人を笑うのはやめてほしい。
つまりね、魔人の問題は、人間がどう発展しようと魔人には関係ない。魔族は魔族で好きに生活すればいい。でもね、魔人の寿命は長いから基本的に怠け者なの。人間の文明は日進月歩。一方で魔人は旧態依然。片方が進んでいるのに、もう片方が止まることは後退してるのと同じ。いつか滅ぼされるかも。
そう考えると、ゴーストはゴーストなりに頑張ってる。まあ、ちょっと過激すぎると思うけど。
うん〜意識改革でもしてみる?




