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戦争介入編 第4話 後 渇望でございますか?

 「何言って……あの、ね? もしかして、事の重大さわかっていませんでした? 今は戦場が汚染され、一時停戦状態になっていますが、これ以上悲しみを増やさないためにも、一刻も早く戦争を止めるべきなのです。レオン様もこの戦争の被害者でしょうに」

 なんか最近、話が通じない人ばかり。みんな魔人や勇者みたいに素直で純粋だったらよかったのに。


 「わかってるよ。リサが必死にこの戦争を止めたい気持ちも伝わってる」

 「なら!」

 「だからだよ! 僕さ、生まれてこの方13年、ずっと色々諦めてきた。三男だしさ、特別に優秀と言うわけでもないし、父上の期待に答えたこともほぼ無かった。爵位なんて絶対に継承できないわけだしさ。諦めるのはもう慣れた。まさか僕にまだ諦めたくない気持ち、渇望という気持ちが残ってるなんてね。だから絶対諦めたくないし、諦めない」


 はぁ。私が軽率な行動を取ったせいだ。みんな理屈で動いてるわけじゃないと言うことはわかってるつもりだけど。

 

 「つまり、他の人間や魔人がどうなろうと関係ありません。私さえいればいい、私が魔人でも構わないと言うことですか」

 「……ああ。そうだ」

 「……」


 昔、桜子と雑談でこんな話したことある。ドラマか映画なのかは覚えてないけど、女の子が男に弱みを握られて色々したくないことをさせられて、結局男に裏切られる、あるいはそれ弱み以上の弱み握られる話。その時、私がそう思ったの、どんな弱みを握られても、絶対に相手の言いなりにはならないって。

 でも今の私は、過言だと思うけど、人間と魔人の未来を背負ってる。弱み握られるのは嫌だからと言って諦めて帰るわけにもいかないよね。

 

 まあ、と言っても条件を呑んでアサを裏切るなんて決してありえない。どう誤魔化すのが問題だ。三日さえ経てばこっちの勝ちだと言うことをレオンはまだ知らない。


 「考える時間が欲しいです」

 「いーや、だめだ。今ここで決めるんだ」

 「レオン様は優しい、紳士的な人だと思いましたが」

 「結婚したら優しくするから。が、まずは結婚だ。話はそれからだ」

 考える暇を与えず、相手の思考力を奪う。こいつ、さては結構頭がいい?

 「本当に結婚したら、秘密を守ってもらえるのですね」

 「ああ」

 「……わかりました。結婚します。ただ、一つだけ、お願いを聞いて欲しいです」

 「なんだ? 言ってみて」

 「結婚式に、家族にも参加させて欲しい」

 「いいよ」

 これで時間は稼げた。


 「じゃあ、結婚するわけだし、まずはキスでもしようか」

 こいつ……。

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