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ピースフルケルベロス編II 第12話  後 エゴでございますか?

 「武力介入は必要だと思うけど」

 「結局それか。対話で解決する方法はないのか」

 「私も、魔人を戦争から遠ざかるためにここにいるのよ」

 「残念ながら、正義だと信じて疑わない人と、悪だと知りながらも突き進む人の耳はね、エゴで詰まってるの」


 そう。私は一応司祭に反論したよ。女神様のためにやってる風に言ってるけどさ、女神様は人間の絶滅なんて望んでないよって言ってあげたけど。そしたらさ、司祭がね、それなら女神様が私を止めればいいのでは? 女神様が私を止めなかったのは、私達がやってることは間違ってないからです、だって。反論したいと思えば反論はできたけど。例えば、やはり女神様をいいように利用してるのね、とか。女神様は私に司祭と止めないでって言ってないから止めるねとか。反論しなかったのは、司祭と村人達との戦いを避けたかったから。

 

 「……。そうかもしれないけど。じゃあ、僕たちが今までしてきたことは全部無駄だったってことか!」

 「そうでもないよ。私達の行動に賛同してくれた人や魔人たくさんいるよ。ね、ソニア、ドロシー」

 二人は状況を報告してくれた。ケルベロスに入った人間と魔人が結構いて、戦争したくないと思う知生はかなり増えたと。


 「……そうだな。口で簡単に解決できるならそもそも戦争にならないし」

 セレンはわかってくれた。

 「きっと何か他にいい方法が……」

 勇者達はまだわかってはくれない。

 「女神様が勇者様達に授かったのは聖なる武器であって、聖なる通信石でも聖なるメガホンでもないのよ。それと、私達は参戦すべきと言っても、別に人間や魔人を沢山殺すわけではないのよ。人間に魔族とケルベロスを同時に相手にしたら勝てない。魔族に人間とケルベロスを同時に相手したら勝ち目が薄いと思わせれば勝ちよ。きっと人間は勇者四人、聖なる武器のレブリカ、王立騎士団、貿易国国立傭兵団、宗教国家の聖騎士団と教団の司祭達、魔法国はまあ、貴族と王族達が誰かの襲撃で戦力が大分落ちたけど。人間の国々の最強戦力、勇者のうち、二人がケルベロスにいる。大陸一の大富豪トーマスもこっちについた。民の間に広がっている厭戦気分。つまり、元々想定してる戦力より低くなってる。魔王軍だって同じで、セレンさんと大佐にさく……スネーク。その賛同者と軍の一部。こっちも元々想定した戦力より大分低い。別に人や魔人を沢山殺さなくても、兵糧攻めは……まあ、警戒されるとは思うけど、やりようはいくらでもあるよ。さあ、みんな、覚悟してください」

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