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ピースフルケルベロス編II 第11話 前 ハッタリでございますか?

 色々気になることはあるけど、直接に聞いても答えて貰えなさそう……。うまく詳細を聞き出したいところね。

 まあ、言葉の意味はなんとなくわかる。人工魔人は私のような、元は人間だったけど、魔物、ううん、魔人もありえそう。その一部を移植して、固有魔法を使えるようになる元人間のことかな?

 

 とはいえ、私があの司祭だったら素直に本当のことだけ話すことはないし、司祭の言葉を鵜呑みにしてはいけない。それにまたその固有魔法で操ろうとするかもしれない。やはり死んで貰った方がいいと思うけど。

 

 「アサ!」

 「うん」

 「そうはさせませんよ。みんなさん!」

 

 そうきたか。前回誰も殺さなかったのがマズったかな? まさか人を盾にするなんて……。

 

 「村人達を盾にするなんて司祭さんもお人が悪い」

 「盾なんてしてませんよ。貴女達は村人達に手を出せないことはわかってますから」

 「そんなことないよ。それにしてもゴーストが私のことが嫌いな割には随分と高く評価してくれたのね。ゴーストの中の私って、言葉で人を操るタイプだったの?」

 「違わないでしょう?」

 「違うよ。話の通じる人ばかりで助かってただけ。操るだなんて」

 「物は言いよう、ですね」

 「どうあっても私を貶めたいようだけど、その手には乗らないよ。それとも、これもあなたの固有魔法の準備なのかな? 人を盾にしていい気になってるけど、こっちは無駄に命を奪いたくなかっただけ。必要があればそうさせてもらうけど?」

 

 とはいえ、この部屋……ううん。建物には結界? があるから、魔法の威力が落ちでしまう。アサの無詠唱魔法だと後ろに隠れてる司祭までは殺せない。かと言って詠唱なんて始まったら村人たちに襲われてしまう。私じゃあアサの詠唱時間を稼げるほど強くはない。

 

 「そんなこと、本当にできます? アサ・オカンの実力は把握済みです。この人数を相手に、貴女を守りながら戦えるとお思いで?」

 「アサを舐めないでほしいな。全然本気出してなかったし。それに、まさか私の固有魔法は本当に死霊術だと思ってはいないでしょうね? 腐ってもドラゴンから貰った固有魔法なのよ? そんな地味な魔法なわかないでしょ?」

 「……ハッタリにしては随分と自信満々ですね。本当に怖い女ですよ、貴女」

 「ハッタリ、ね〜そこで提案なんだけど」

 「提案、ですか」

 「うん。私達、別に敵対する必要はないと思うの。ゴーストの目的によっては仲良くなれるかも。元々、潜入が失敗した時点で私達の負けだし。とはいえ、アサが全力を出せば私たちは必ず逃げ出せる。死人が出るかもしれないけど。だからね、ゴーストの目的だけ教えて。そしたら、大人しく帰るから」

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