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本編 第7話  馴れ馴れしいでございますか?

二話も更新しましたから本編 第6話も忘れずに、ね~

 「アサさん、ちゃんとしなさい。」


 「でも、お母様・・・」


 「口答えしないで!オカン家の女の自覚が足りませんよ。笑顔はどうしましたか、どんな事があっても笑顔を忘れない、何回言ってたら覚えるかしら?メイド長、アサさんの晩御飯、準備しなくていいわ。」


 「かしこまりました。」


 この屋敷に、わたくしの味方、一人もいませんわ。


 貴族が羨ましい?わたくしは庶民の方がずっと羨ましかったです。


 六歳まで気楽に生きたあなた達がわたくしの何を分かると言うのですか。


「アサ様、奥様がお呼びです。」


 何の御用かしら、お母様のことですから、晩御飯を食べられることはまずありませんわ。


 あら、見たことありませんお方ですわ、お母様と似ているけど、気のせいかしら?


 「お母様、そっちの方は?」


 「あなたののおばに当たる人ですよ。」


 「初めてお目にかかります、おば様、お会いできまして、誠に嬉しゅう存じますわ。」


 「あなたがアサちゃん?かわいい、でもおば様じゃなくって、お姉様と呼んで。」


 「あら、おばをおばって呼べばいいのですよ、分かりましたか?。アサさん」


 「分かりました。」


 「その様子じゃ、アサちゃんにも人形扱いか?」


 「この家から出ましたそなたが、このオカン家の事に語る立場なんでありませんわ。」


 「そうでもないみたいよ、隠しても無駄よ、アサちゃん、今年で六歳だよね。」


 「オカン家の女はそのような下品な所に参りません。」


 「残念でした、貴族でも魔法魔術学校に入る責任があるのよ。」


 お母様から離れても自由になりません、一つの籠から別の籠に移っただけですから。


 「そうだ、アサちゃん、あなた以外に、もう一つあたしが気になる子があるわ。」


 正直興味ありませんわ。


 「あなたと同じく、全然子供らしくない。魔力障害と分かっても焦らずに、あたしから情報を聞き出して、話を誘導する。」


  きっと、苦労しましたわね、わたくしのようで。


 「リリーナ・ナナリー、アサ・オカン、後で職員室に来るように。」


 この方がおば様がおっしゃった・・・


 何故でしょう、この方とは初めて会う気か致しません、懐かしい、いけませんわ、涙が出るようです、微笑みの練習、したことに感謝致します。


ナナリーさんのこともっと知りたいのです、こんな気分、初めてです、一生友達を作らないと決めていたのに。  


「ナナリーさん、わたくしと同じ部屋ですから、ご一緒に参りませんか?」


 思わずに誘いました、怖いです、断れたらどうしましょう?


「ごめん、あたしこれからやることがあるから。」


 心に針が刺さったような気持ちですわ。


 「あなたは副委員長だよ、委員長はアサ、あなたよ。」


 「わたくしでよろしいでしょうか、未だ未熟者で、とってもこんな重い役に務まりませんわ。」


 つい癖で、お母様の教えが呪いみたいですわ。どうしましょう、お願い、ナナリーさんと一緒に委員長の仕事をしたいのです。


「ではあなたより、上手く務まる人な名を言ってご覧。」


ありがとうございます、おば様。


「ナナリーさん、わたくしと同じ部屋ですから、ご一緒に参りませんか?」


お願いです、拒まないでください!


「ごめん、あたしこれからやることがあるから。」


少々凹みましたわ、いいえ、まだですよ、ナナリーさんの為に、わたくしが出来ることは・・・


魔力ですね、確か、ナナリーさん昨日はもう寮へ引っ越しました、では、きっと魔力家具で困ったことがあります。


「お帰りなさい、ナナリーさん、お湯沸きましたわ。」


あ、嬉しそうで何よりです。


「ご一緒にお風呂に入りませんか?」


「遠慮させて貰う。」


やはりダメでしたか、いいえ、ここはもう一息。


「では、一緒にお食事でも・・・」


「いやよ。」


調子乗り過ぎましたか?何度拒されても慣れない、お母様に叱られるより、辛いです。


「あたしと仲良くしろって、あの人に言われたでしょう、先生の前だけに仲良くする振りをすればいいのよ、その時はあたしもするから、別に今は無理にあたしと仲良く成れなくでもいいけど。」


「違うんのです、信じてもらいませんと思いますけれど、わたくしは、あなたとは、ずっと前から知り合った気がします、懐かしい感じもします、ですから・・・」


「あなたにそんなこと言われた人って、あたしが何人目?」


 ナナリーさんの言葉がナイフのようにわたくしの心をえぐります。


 わたくしは友達を作ったらよろしくないでしょうか?友達作りとは楽しいことのはずでは?何故わたくしはこんなにも・・・


 何時ぶりでしょう、朝起きたら枕が濡れてる事が、勿論涎ではありませんわ。


 「おば様、相談したい事があります。」


 「これは意外だ、姉さんの子だから、なるべく人に頼らないと思った。で、何を相談したい?」


 「ナナリーさんと、仲良くなりたいのです。」


 「彼女と仲良く成れと言ったのはあたしけど、無理に・・・」


 「違うのです、どうして皆がそう思うのですか?わたくしは自分の意志でナナリーさんと仲良くなりたいのに!」


 「落ち着いて、あなたらしくないわ!」


 「わたくしらしさで何ですか?お母様の人形みたいですか?」


 「相談に乗る、乗るから!そうね、あなたの素晴らしい一面を見せれば?あっ、それと、あなたの誕生日は彼女のと近い、一緒に祝いと誘ったら?あとは、そう、彼女、冒険者になりたいだそうよ。」


 素晴らしい一面ですか、では、全力でナナリーさんをサポートしましょう。


 「あら、お困りのようですね、手伝致します。」


 「いいの、ありがとう、委員長。」


 ナナリーさん、これがわたくしの素晴らしい一面ですよ。


 「委員長、手伝って。」


 「よろしいですよ。」


 これできっとナナリーさんもわたくしのこと、見直しします。


 「おば様、ナナリーさんの副委員長の仕事もわたくしに任せなさい。」


 ナナリーさん、魔物図鑑に専念して、他はわたくしに任せなさい。


 そう言えば、そろそろわたくし達の誕生日です、勇気を絞って誘いましょう、いけないことをしましたあと、お母様が待っているより、緊張します。


 「先生が教えたのか?プライベートって言葉、ご存知?」


 死にたい・・・


 「委員長、探したぞ!」

 

 「何のご用かしら?」


 「俺の財布、とっかで落とした、一緒に探してくれないか?」


 「いいですよ。」

 

 少々休みますか、これ以上は心が持ちませんわ。


 「職員室に参りましたか、落し物なら、あそこに届くはずなんですけれど。」


 「あっ、そうか、ありがとう、委員長。」


 では、図書館に戻りますか。


 「待ちましたか?ナナリーさん。」


 「何で手伝ったの?それは委員長の仕事じゃないでしょう。あたしの仕事だって、あなたがしなくてもいいのに。」


 「冒険者の事はおばあさんから聞きましたわ、全力でサポートさせて頂きます。」


 「そうじゃなくって、嫌なことは嫌って言いなさい。」


 「嫌じゃないよ、人に優しくする時は、心が暖かくなるのです。」


 「その言葉を口にしないで!」


 「ご、ごめんなさい。」


 何であの言葉が浮かべるでしょう、昔も誰がに言いました気がします、大切な誰かに。大切?わたくしも大切な人がありましたか?いいえ、ないわ。


 心は、もう折れました、ナナリーさんもわたくしの事嫌いになりました、もう死んだ方が・・・


 「オカンさん、一緒に登校しない?」


 「え!?え、わ、わわたくしとですか?」


 「幽霊でも見えるのか?」


 「いええ、嬉しいです、是非ご一緒に登校させて頂きます。けれど、わたくしのこと、お怒りになっているではありませんか?」


 「さぁ、どうだろう。」


 「わたくしの前では素直になってもよろしいですよ~」


 体が軽い… こんな幸せな気持ちで登校するなんて初めてですわ、もう何も恐くありません!


 「アサちゃん、ずっとニコニコしてるけだ、何がいいこと有ったの?」


 「ナナリーさんと一緒に登校しました。」


 「それは良かったね。」


 生まれて六年目、一番嬉しいのは今日です、世界が、こんなにも鮮やかです。


 「ナナリーさん、もう一緒に登校した仲ではありませんか?リリーナって呼んでもよろしいでしょうか?」


 「まず、あのしゃべり方をやめることね。」


 「はい、リリーナ!」


 「呼んでいいと言ってない!」


 「うん、リリーナ!」


 「はぁ、好きにしろ。」


 嬉しいです、今まで努力してきたことは無駄ではなかったのです。


 「ねぇ、一つお願いがある。」

 

 一つどころが百個も叶って差し上げます。


 「いいよ。」


 「あたしはまだ何も言ってないけど、あなたはそこまで人よしなのか!誰でも、どんなお願いても応えるのか!」


 「誰でもでは、いえ、誰でもじゃないわ、あなただから応えるので・・・のよ。」


 「何故あたしにこだわる?!」


 「あなだが懐かしい感じがし・・・」


 「バカにしてるの?」


 「やはり、真心より、伝わらないものはない。」


 「もういい、じゃあ、あたしと三日間、あたし達の部屋から出ない、出来る?」


 何ですか?これ、ご褒美ですか?


 「いいけど、どうして?」


 「どうしてもだ。」


バケツと大量のバナナが見ました時は少々驚きましたけれど、この三日間、結構楽しかったです、リリーナは自分について何も言わないから、わたくしが勝手に色々話しました。けれど、リリーナはわたくしの言葉聞いてくれました、初めてです、リリーナがわたくしの事見てくださって。わたくしと仲良くしたっくで、あの願いを申し上げましたですね!


 リリーナがずっとわたくしのベットの前でわたくしを降りないように見張る、寝るならご自分のベット寝ればよろしいのに。それに、バナナだけでは・・・


 うん、バナナ食べ過ぎましたかしら?見るだけでもう吐き出してしまいそうです、リリーナ、バナナお好きですね。


 「嫌なら、言いなさい、すぐにベットから降りでいいから。」


 「嫌じゃないわ。」


 「あっそう、勝手にしろ。」


 嫌なことがあるのなら、あなたが心配のことでしょう、ほら、こんな所に寝ると、風邪引いてしまうわ。毛布でも掛けてあげますか。


 「あ、痛っ。」


 いけません、起こってしまいました。


 「起こした?ごめんなさい。あっ、ごめんなさい、あたし、約束を守らなかった。」


 怒らせてしまいました、どうしましょう。


 「傷を見せて。」


 「ありがとう。」


 優しいです、やはり、リリーナ、実は優しい方のです。


 この夜、わたくしが決意をしました、わたくしはリリーナと冒険者になります。オカン家の当主と言うのは、この人界と魔界の境目に戦う人間の軍隊の統括、王立魔法団の首席、その娘のわたくしも素晴らしい魔力の持ち主、きっとリリーナの役に立てるわ。


 今日から、生活費を節約しましょう、旅にお金は不可欠ですから。

リリーナの心はもう大人ですけれど、友達と呼ばれる人は桜子だけ、それに、アイとニーナのことも有ったし、大目に見てあげて、終わりが良ければすべてよしとも言うではありませんか?


 例え頑張りましただも、よい結果になるとは限りません、考えなしで、強引に好意を押しつけでも、迷惑以外の何もなりません、もう少し相手の立場から出来ることを考えましょう。


 桜子の家庭状況とアサのが似てると思う読者もあると思います、でも、全然違うですよ、桜子は母からの過剰な期待に潰され、結果として自信が無くなり、誰かに頼りにされたい。アサは母に束縛され、子供しか味わえる喜びを知らなかった、結果として誰よりも自由に憧れ、友達を欲しがってた。


 子育てだけではなく、物事は丁度いいくらいにやることが大事です、過ぎたるは及ばざるが如しとよく言われるではありませんか。


 では、引き続き応援と宣伝、お願い致します。

 


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