ブックマーク登録数100記念短編
戦争阻止編1話も同時に投稿したので忘れずに読んでくださいね〜
「リリーナ! ブックマーク登録100人だって」
「そう」
「リリーナ嬉しくないの?」
「嬉しいよ、とっても。お祝い、する?」
「する!」
やりました! リリーナと時間を共有できる口実ができましたわ。
「そういえばこの小説って私がドラコンさんの世話係になったって話じゃなかったっけ? なのにドラコンの出番少なすぎるし登場も遅い。もっとドラコンさんと触れ合うべきかな?」
「あんなメンヘラドラコンのくっだらない話なんて、誰も見たくないよ。私とイチャイチャした方が読者数伸びると思うよ」
「そうなの?」
「もちろんだよ。さあ、リリーナ、私とキスしよう。読者のみんなさんはきっと喜ぶよ」
「今はそういう気分じゃないかな」
「え? でもみんな期待してるよ」
「百合営業して読者を集めても意味がないと思うよ。もっと自然な百合でないと」
「そんなことないと思うよ。ささぁ」
「ブックマーク登録100人になったんだって」
「桜子か。いらっしゃい」
「呼んでないが」
チッ。出番が遅くて勝ち目ゼロヒロインは引っ込んでくださいよ。
「まあまあ、桜子もメインキャラだし……」
「そうだよ。付き合ったからっていい気にならないでね。勝負はまだ決まってないんだから」
「ちょっとぉ! もーう桜子ってば……あ、そうだ。そういえばアサの隠れ属性あっさりバラしたね」
「あー、まあ。最初はリリーナが雷が苦手で、私が雷属性魔法を使うたびにしゃがんで耳を塞ぐ設定だったけどね。雷属性魔法が必要なほど強い相手もいなかったし、母上戦も全カットしたし」
「カットと言えば双六もカットしたね」
「あれは仕方ないよ。私たちギャグセンス皆無なんだからね」
「そうね。有名セリフパクるしか芸がない私たちが……」
「リリーナ、そこはリスベクトって言った方がいいよ」
「そもそもどうしてこんな小説にしたの? ひたすら無双してちょろいキャラを攻略する小説にすればもっと読者増やせると思うよ」
「世の中そんなに甘くないよ。ああ言った小説は山、いや、星の数ほどあるけど、成功したのはほんの一握りなのよ」
「わたくしはちょろくないよ」
「そう? 特にアサを攻略しようとする覚えはないが」
「恋ってそんなものよ」
「まあ、すずのあの容姿だし」
「分かってないな。容姿だけじゃないのよ、リリーナの魅力は!リリーナはね!」
「ちょっと! そう言うこと本人の前で言わないでよぉ!」
「ほら、ちょろインじゃない?」
「違う! ちょろいって言えば、あのソニアって魔人が一番ちょろかったね」
「まあ、ソニアは見下されてばかりだったからね。日本もそう言う人沢山いるんじゃない?」
「まあ、そうだけど」
「話戻すけど、生きた証を残したいからこう言う小説を書いたんじゃないかな? これが私って。みんなに自分の価値観を知って、理解して欲しいって。世界に私はここにいるよって知らしめたかったと私は思うよ。創作って自己表現なんだから」




