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魔界防衛編 第2話 前 1人でございますか?

 「そうか……また戦争になってしまうのか」

 「はい。多分そうなります。それでリリーナ様、どうなさるおつもりですか」

 「まずは状況を詳しく教えてもらうか」

 「はい。先日、各国や各勢力の首脳が会談を行いました。先ほど国王は連合の条約にサインしたと、情報が入りましたので、連絡させていただきました」

 これはやばいな。前回の戦争から立ち直ったとは言い難い。それに、魔王の件もあって魔界はまだ明確なトップが決められていない。そもそも、一国相手にそこまで苦戦した魔界なんだから、複数の勢力が攻めてきたらひとたまりもないよ。

 「ブレイク公爵、あなたの立場でできることは全部してくれたとちゃんと分かっている。ありがとう」

 「勿体ないお言葉です」

 「で、だよ。戦争を止めることは無理だと理解している。でも、少しでもこちらを有利な状況に運ぶ手はないのか?」

 「そうですね。幾つか手を考えましたが。まず、申し遅れましたが、我が国に槍の勇者が誕生しました」

 「勇者が? これはやぱいわね」

 「左様でございます。これで勇者が4人揃ってしまいます」

 「魔王と黒竜騎士と対等に戦える戦力が4人もいるのか」

 「そこで槍の勇者と国王を暗殺し、リリーナ様のしもべにすることで、この国を掌握することを提案します」

 暗殺か……。まあ、手段を選ぶ余裕はない。

 「そうしよう。なるべく早くそっちに向かう」

 「お待ちしております」


 はあ、また忙しくなってきた。まずは桜子に報告しないとね。

 はあ……。改めて考えると魔王って、……弱い。いや、戦闘力云々ではなく、こう、魔王が配下と権力争いしてる時点でダサいというか。それに、魔物は魔族に含めないし。

 魔物? そう言えば私は魔物使いだったわ。


 「すず! ちょうどすずの顔見たかったの!」

 「そんなことより、また戦争になるよ」

 「どういうこと?」


 桜子に事情説明したんだけど、猛反対された。

 最終的にアサが同行しないことを条件にして、旅を出ることを許してくれた。魔界のためではなく、桜子のために動いているのになぁ。1人旅か……。私も少し強くなったとはいえ、心許ない。

 勇者って言えば、先輩は元気かな? 会いに行ってみようか。そうだ、せっかくだし、家に帰って今世のお母さんにも顔を見せにいこう。


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