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魔王覚醒編 第10話 後 組織でございますか?

 「やられた。まさかこう来るとは思わなかった。これで魔王は完全に魔界中の魔人に認められた。あいつのことだからきっともう人間との戦争を始めようとしているに違いない」

 こっちを見ながらそんなことを言うのはやめて欲しい……。また魔王の性格を把握していないので何とも言えないけど、やれることはやったつもりだ。そもそも、あんたと大佐を死なせないという第一目標はクリアした。責められるいわれはない。それに、今だってみんな魔王を認めてるわけじゃないからね!

 「そうですね。私がもっといい方法を思い付ければ……」

 「あ、ごめん。勘違いさせた。私、本当にリリーナのことを感謝している。リリーナがいなければ私は諦めた。隠れる場所まで用意させでもらって。でも、まさか人間界で避難するとはね。人間語話せるし。リリーナちゃんって一体何者?」

 「一応元人間ですからね。こんな風にお役に立てて嬉しいです。そんなことよりセレン様、これからどうなさるおつもりですか?」

 「そうね。今回の件でわかったんだけど、支持者って重要なのね。貴族と軍ともっと仲良くなれれば今以上魔王と対抗できるはずだ。それと、リリーナちゃん、私と大佐を助けてくれて本当にありがとう」

 「僕からも礼を言わせてもらうよ。ありがとう」

 「あの、えーっと、恐れ入ります」

 「それでは、今日はここまでにしよう。解散!」

セレンが魔王領に戻り、大佐も釈放した。今日、私とイエス!魔界戦隊ファイブの3人の計4人が集めて会議を開いた。これからも定期的に開催する予定。桜子は会議以外での2人との接触を避けてほしいと言ったけど、3人の関係が魔王にバレるのは時間の問題。もしかしたらもうバレているなのかもしれない。それは仕方ないことだと思う。けれど、ソニアとの関係は絶対に魔王に気付かれてはいけない。幸い、ソニアは通信石を使ってくれた。魔人が生物の臓器で作った魔法石を使うなんて魔王も思わないでしょうから。

 

 「すず、何かいい方法ない?」

 「一応手は打っていたけど。上手くいくかどうかはまだ分からない」

 「そうなの!? 詳しく聞かせて!」

 「ソニアに組織を二つ作らせた」

 「組織? どうして? どんな?」

 「うん。一つ目は魔王を讃え、力こそ全てだと掲げる組織だよ」

 「ええ? ちょっと待って! 聞き間違いかな? 魔王を讃える? そんな組織を作らせたら魔王が益々魔人望を得るんじゃん!」

 


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