戦争編 第11話 後 物資でございますか?
「ごめんね、すず。人間の国に干渉したら、他の人間の国もを敵に回す可能性がある。魔王不在の今、人間の戦争は避けたいんだ。それ以上戦争を続くのも望ましくないし」
「謝らなくていいよ。桜子には桜子の立場があるでしょ」
「でもすず、どうするつもり?」
「大丈夫、心配しなくていいよ」
「すずっ!」
「無茶はしないから」
「本当?」
「本当だよ」
「はぁ、仕方ない。すずだもんね。じゃあせめてこれを…」
となると、当然ドラゴンを頼るのもだめ。面倒臭い!どうして私がこんな面倒なことをしなきゃだめなの?うーん、でも、あの時の借りを返さないとね。
マモンに手柄を譲ったのがいけなかったのかな。貰った兵士達も名義上アモンに属してるし。あ、でもマモンの彼氏がマモンの配下になった時の顔面白かったぁ。…ではなくて!どうすればいいのか。
「ご機嫌よう、ロッティさん」
「リリーナちゃん、これはどういうことだ!?」
「えーとね、色々理由があって魔界はこれ以上戦争の続行は不可能と判断した」
「私達を見捨てる気か!獣人を利用したのか!」
何を分かりきったことを…。獣人兵も沢山救ってあげたし。
「そんなことないよ。マモン様から獣人の方々に物資を」
桜子から貰ったお金で物資を沢山買った。獣人兵を沢山受け入れたライオンズハートはもうテロ組織ではなく、獣人軍だ。敵から沢山物資を奪ったけど、戦争終わったら独立することになるでしょうから物資は多いに越したことない。
「それに、ロッティさんは本当に魔人の手を借りて仲間達を解放したいのか?」
「そ、それは…」
「なら問題ないのでは?」
「うん、まあ」
「一応マモン様の命令を受けて獣人の皆を補佐することになったけど、私は必要ないでしょうか?」
「そんなことない!アイちゃ…いや、リリーナちゃんが居て心強い」
「で、具体的にどうするつもり?」
「人数は増えていたが人間への恐怖心に囚われているのが殆どだ。まともに戦っても勝ち目がない。だからブレイク公爵を狙うのだ!あいつを殺せば!それに、あいつは…」
「ブレイク公爵を殺せば?」
「あいつを殺せば、獣人の怖さを人間に知らしめることができる。人間を恐る獣人達も目を覚ますんでしょ」
「無駄よ。公爵が死んでも何も変わらないよ」
「なぜだ?」
「公爵の代わりはいくらでもいるのだから。私に任せてくれないかな?公爵を説得する自信があるの」




