戦争編 第10話 前 3Dホラ映画でございますか?
ライオンズハートと同盟組んだ。そっちは全ての元凶、ブレイク公爵の居場所を突き止める隊と奴隷革命隊に分けた。
私は兵糧庫でアサと合流する予定だ。兵糧庫に着いたけど…。扉が開けてもらわないと。通信石使っても応答なし。まさか捕まえたり、殺されたりされてないよね…。
でも、見張りがいなさそうだし。潜入して見ようか。あれを使おう。てってれてってーてーーててー!氷の杖!氷の下級魔法で階段を作ろう。
「ソニアはここで待ってて」
「はい、リリーナ様」
なにこれ!真っ白な階段…綺麗…。結婚する時もこういうの登りたいかも。あ、でも、早く登らないと滑りやすくなる。
簡単に侵入出来たのはいいけど、死体だらけだし血生臭い…。3Dホラ映画かな?これ、アサ一人でやったんだ。で、肝心なアサは…。運サーチで探すか。うわ、生きてるのはアサ一人だけか。
膝を抱えてるアサ、どこか怪我でもしてるの?
「どうしたの?怪我したの?」
「…リ、リリーナ!?ダメです!わたくしに近ついてはいけません!」
「え?どうしたの?わかるように説明して」
「わたくしは、リリーナを傷付けて、いいえ、リリーナを殺してしまうわ」
「私を?どうして?魔力が暴走でもしてるの?」
「違います!あっ、違わないかもしれません。わたくし、心で念じるだけで無詠唱で魔法を発動できてしまいます。もし、リリーナと一緒にいた時、ウインドブレイドという言葉が頭に浮かびまして、反射的に魔力を発動でも致しましたら…。わたくしはもうリリーナの側にいられません」
「なんだ、そういうことか」
「ちょ、リリーナ、近付いては…」
「ねぇ、アサ、わたくしに向かってウインドブレイド使ってみて」
「いきませんわ」
「いいから」
「出来ません!」
「私を信じて!」
「そのようなことするくらいならわたくしは自分の命を断ちます」
「アサ、私を見て。私はアサが思ってるほど弱くない。さぁ!」
「ウインド…ブレイド…」
「…魔法発動してないじゃない」
「やはりわたくしには…」
あー、もう!
「アサのバカっ!大っ嫌い!本当は初めて見たからアサのこと大っ嫌いなんだよ!いつも側にウロウロしてるのが迷惑なんだ!それでも利用価値があるから側に置いてたのにこんな役立たずになっちゃってさ!どうしてお前なんかがお母さんの魂を…」
「…リ、リリーナ?」
「アサなんてもういらない!さっさとうせろ!」
「リ…わたくし…う、わぁーっ!死んで差し上げますー!」
え、ちょ、ちがう!どこに行くの?前はこれで首絞めてきたのに!




