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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
四章四部ダラリーバー砂漠を探索せよ!
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アリーシャ・メル・ベリクリオス5

アリーシャの城

桜が行動を始めてから百年、魔神達は桜の手によって残り二体にまで封印されていた、残る二体はアリーシャ、デルタムーザである、そしてこの日アリーシャの元に桜が現れた。


「初めまして炎の魔神、アリーシャ・メル・ベリクリオス、私の名は桜、天上神をやっています」


桜は自分から名乗ると剣を刀、神月を抜き構える。


「ご機嫌よう、天上神、よくぞここまで私達魔神を追い詰めたものですわね、感心致しますわ、でも勝つのは私です」


そしてアリーシャも炎の剣を発現させ構えた。




戦いは数日に渡って行われた、互いに互い全力を出し合っての戦いは魔界の地形を変え、時空すら歪ませた、桜はその時時空に少し揺らぎが生まれたのを感じたがそれを気にするのは後にしアリーシャとの戦いに専念した、そして桜はその時空の揺らぎの事を戦いの後忘れてしまっていた。


「グっ!」


そして桜の刀はアリーシャの心臓を貫く。


「くっふふふ、まさか私が負けるとは思いませんでしたわ」


「悪は滅びるのです」


桜は負けたのに笑うアリーシャから刀を引き抜き倒れるアリーシャを見下ろす。


「そうですわね、でも私は普通の悪では無い」


アリーシャは地面に手を当てると巨大な魔法陣を開いた、そして桜には聞き取れない魔法を唱え、そして桜には読めない字で魔法陣を描き更に魔法を強化する。


「アリーシャ!その魔法は一体!?」


読めないし聞き取れない魔法に焦った桜はこの魔法が何なのかアリーシャに聞く。


「この魔法は輪廻転生の魔法陣、つまりは私の魂はこれから死しても永遠に転生し続ける、その者が寿命で死ぬことが無い限りは私の魂は不滅、そしてもう一つの魔法はこの魔法が確実に効力を発揮するようもし私の生まれ変わりが寿命で死する時は自殺するように私の魂に刻んだ、フフフつまりは私は有る意味永遠を得たという事ですわ」



桜はそれを聞き魔法が完成する前にアリーシャを殺そうと刀を構えアリーシャに向けて突進する、しかし


「もう遅い、魔法は完成した、フフフつまりは私は永遠となった訳ですわ」


「くっ!」


桜はアリーシャの魔法が完成した事に悔しそうな表情を見せる。


「そして私はまだ戦える、私の魂の為、死になさい!桜!」


「っ!」


もうその命が長くは無いアリーシャと桜の最後の戦いが始まった。




そして桜の刀は再びアリーシャの体を刺し貫いた、今度こそアリーシャは戦う為の力を消失し桜にしなだれ掛かる。


「アリーシャ、あなたが永遠を得たとしても、あなたが犯した罪をあなたは自覚し反省して下さい、そうしたら・・・」


「ごめんなさい、桜、もうあなたが何を言っているのか分かりませんの、ごめんなさいお父様、お母様、仇取れませんでした、私が全ての人間を始末すると約束したの、に・・・」


アリーシャは桜の最後の言葉を聞けずそして絶命した。


「・・・」


桜は最後まで人間を恨み憎しみながら死んでいったアリーシャの魂の救済と祝福を祈り天に祈る。



それからデルタムーザも桜と戦った、彼は惚れていたアリーシャと自分以外の魔神を桜に封印された怒りと憎しみにより恐ろしい程までの力を手にし桜を追い詰めた。


強大な力を持つ桜でも覚醒したデルタムーザに勝ちきる事は出来ず、封印するしか彼を収める方法は無かった。


デルタムーザは明日奈にアリーシャの面影を感じていた、だからこそ明日奈を手に入れようとしたのである、しかし彼は明日奈がアリーシャと同じ魂を持つ少女であると気付く事は無く、そしてアリーシャと同じ魂を持つ少女明日奈にその命を奪われる事になったのであった。





それからおよそ4700年と言う月日が流れた、とある町に一つの産声が響く、その子はアリーシャや明日奈と同じく金色の髪を持っている。



その子が産まれた次の日その子の両親は子に名を付ける。


「この子の名はルーシィ、ルーシィ・ライラフィリアだ」


「良い名ね・・・」


子に名を付けた両親は幸せそうに微笑んだ。




「・・・」


自分の願望を忠実に再現したベッドの上でアリーシャの記憶を見た明日奈は微妙な表情を浮かべる、こうして自分の魂が産まれたのだと思うと複雑なのだ。


「ふふふ、可愛い顔が台無しよ?明日奈」


「同じ顔をしてる人には可愛いとか言われてもなんか・・・微妙」


そしてそんな複雑な心境な明日奈の前にルーシィが現れる、ルーシィは明日奈をからかいながら明日奈の隣に座ると明日奈を抱き締める。


「ねぇ、ルーシィさんはアリーシャさんの記憶見た事あるの?」


「あるわ、ある日突然、見えるようになったの」


「そう」


ルーシィはアリーシャの記憶を見た事がある、しかしルーシィはその記憶に流される事なく自身の無の巫女と言う使命を果たそうとしたが、最後には失敗した、無が取り憑いた人間に後ろから心臓を刺され殺されてしまったのだ。


その時は神々が人間界に及ぼす影響を顧みず彼らが自ら動く事で無を封印した、しかし全ての人間界は神が無を封印する為に大量に地上に降りた事により荒れに荒れてしまったが。


「それで?あんたはどうするの?」


ルーシィは明日奈に今後どうするのか聞く。


「そうね、暫くはアリーシャさんに私の体を貸そうと思う」


「そう、なら私はあんた暇だろうしここであんたの話し相手になってあげるわね」


「ありがと、ルーシィさん」


「ふふふ良いのよ、だってあなたは私で私はあなたなのだから」


同じ顔をしたまるで双子のような二人はこれはこれで楽しく暫く一緒に過ごす事になりそうだ。

次回から四章五部となります


次回からはメリアが主人公、明日奈(inアリーシャ)はサブ主人公となります


そして過去編(アリーシャ編)は不定期でお話の間に挟む予定です

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