表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
四章三部アンダーワールドよ!私は帰って来た!
81/267

八十話

リリッチ地方リハ平原

明日奈は降り積もる雪の中次の町に向けて急いでいた、ザクザクと自分の足音しか聞こえない空間明日奈は若干心細くなって来ていた。

(・・・レビィを連れて来たら良かったかも)

と地球で自分の帰りを待つ妹の事を考えるもすぐに首を振ってその考えを打ち消す、レビィがもう少し大人ならまだしもレビィは今年で14歳の少女であり子供だ、そんな幼いレビィをこの危険な世界に連れてくる事など明日奈には出来ない。

(早くやる事やって家に帰ろう)

明日奈はそう思うと流石に慣れて来た雪道を早足で次の町に向けて進んで行く。




ミアの町冒険者ギルド

ここはミアの町、サムロット王国最北端のリリッチ地方北部に唯一冒険者ギルドがある町だ、町民にその冒険者ギルドの場所を聞いた明日奈は仲間達と連絡を取る為早速冒険者ギルドにやって来ていた。

「それじゃあ借りるわね」

「はい」

このギルドの受け付けとの会話を終えた明日奈は魔導通信機に触れる、そして宙に浮かび上がったメニューからシラーラの冒険者ギルド本部を探し出しクリックする、するとプルルと音がし始めた。

『はい、シラーラ冒険者ギルド本部です』

「こんにちは、私はギルドランクS久城明日奈です、そちらのギルドマスターを呼んで貰えますか?」

ミア村の魔導通信機がシラーラ冒険者ギルド本部と繋がった、明日奈は応答してくれたギルドの職員に手短に自己紹介をするとシラーラのギルドマスターを呼び出すよう応答してくれたギルドの職員に言った。

『!しばらくお待ちください』

ギルドの職員は明日奈に暫く待つように言ったどうやらギルドマスターを呼びに行ったようだ、かなり慌てていたようで通信機越しにもバタバタとした音が聞こえ聞こえて来た、明日奈は待ち時間の間、気ままに尻尾をユラユラと揺らしギルドマスターを待つ。

『やぁ無の巫女様』

「・・・ええこんにちは」

最早堂々と明日奈の事を無の巫女と言って来たギルドマスターに対し明日奈は呆れたが何も言わない。

『君の事は聞いている一時自分の世界に帰っていたのだろう?』

「ええ」

『そして君が向こうの世界に帰った方法では全員は帰れないという事もこの前この世界に来た、ワールドセイバーの方々から聞いている、そして君が何処に居るのかもこちらの魔法通信機のモニターに表示表示されているので言わなくて良いぞ』

「そう、話が早くて助かるわ」

明日奈はギルドマスターが大抵の事を知っているのならば早速歌の事をギルドマスターに聞く事にした、もし近くに歌があるのであれば早速回収に向かうつもりである。

「それじゃあ歌の情報を頂戴、この近くにあったりする?」

『ある、君が居るミアの町から南に行った第39遺跡にね』

どうやら歌はこのミアの町から南に行った遺跡にあるようだ、明日奈は以外と近くに歌がある事に驚いた、現に耳と尻尾がピーンと立っている。

「そう近くにあるのね、なら私はどうすれば良い?」

『こちらとすれば向かってくれると嬉しい、既にあのロボット達に三つ歌を奪われているからね』

現在人類側は二つ歌を所有しており、ロボット側は三つ所持しているという状況だ、明日奈が居ない長い期間の間に人類側はかなり追い詰められていたのだ。

「そう・・・かなり不味い状況になっているのね」

『あぁワールドセイバーの方々が来てくれたおかげで大分戦力的にも増強されたが彼等は空を飛ぶ事が出来るからね、空を自由に飛ぶ手段が少ないこちらとしてはそういう面でも不利なんだ』

ロボット側は一つの個体が自由に空を飛び回る事が可能だが、人類は空を飛ぶ為の飛行船を飛ばす為にもかなりの人員がいる、そしてその飛行船に乗れる人員はせいぜい三十人程度、空を飛べる事ですぐに戦力を大量に配備出来るロボット側に対しそういう面でも人類は劣っているのだ。

『さて、それでは早速遺跡に向かってくれ、善は急げという奴だからね、それと君が戻った事はワールドセイバーの方々と君の仲間達に伝えておく』

「分かった、ありがと行って来る」

『頼むよ』

明日奈はそう言うと魔導通信機の電源を切った、そしてギルドの職員に第39遺跡の場所を聞きその場所を地図に記して貰うと、第39遺跡に向かう為ミアの町を出た。




第39遺跡

明日奈は急ぎ降り積もる雪の中を走り第39遺跡までやって来た、そして走りながら周囲を確認してみたがロボット達は居ない、どうやら彼等はここに歌があると言う事は知らないようである、明日奈は走ったまま遺跡の中に侵入し奥の大きな扉の下に向かう。

扉の前に立った明日奈は扉に手を触れた、するとゴゴゴと音と共に扉が開いて行く、そして完全に開き切ると扉の先の様子が見えて来た。

「何も無い円形の広い部屋ね、中に入ったら確実に何か出て来るわね、多分」

これから確実に戦いになるであろうと判断した明日奈は自分の装備の状態をまず確認する、刀は問題無し魔法銃には魔力を装填済み所謂万全の状態だ、装備が万全だと判断出来た所で明日奈は円形の広い部屋の中に侵入した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ