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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
四章三部アンダーワールドよ!私は帰って来た!
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七十七話

第四十二遺跡10階

メリアは顔を真っ赤にしながら自分が罠を発動させたせいで現れた魔物の群れに突っ込んで行く。

「行っくよ!ホワイトローズ!」

『Yes』

ホワイトローズと意識を通わせたメリアはまずは一番手前に居るリザードマンに斬りかかる、メリアの行動に反応したリザードマンは剣でメリアの攻撃を受け止める。

剣をリザードマンに受け止められたメリアはそのままリザードマンの腹に蹴りを加える、腹を蹴られたリザードマンは腹を抑えて後ずさる。

「セイ!」

怯んだリザードマンをメリアはホワイトローズで斬り伏せた、そして周りの様子を確認すると一番近くの魔物に斬りかかる。

「ホワイトローズ!槍になって!」

『ストライカーモードですよ、メリア』

「そうだっけ?」

『Yes』

メリアはホワイトローズをストライカーモード、槍の姿に変形させた、このストライカーモードは明日奈がホワイトローズを使っていた時には無かったモードでメリアが考案した新たなモードである。

メリアはストライカーモードのホワイトローズを突き出して構えるとそのまま敵の群れに突っ込んだ。

「ライトニングストライカー!」

『広範囲モードです』

ライトニングストライカー、ストライカーモードのホワイトローズを突き出した格好のまま身体に雷撃を纏わせて突っ込む技であり、今回のように複数の敵を相手にする時には非常に有効な技だ。

「よし!終わり!」

ライトニングストライカーを受けた魔物達は一瞬にして消滅していた、それを見たメリアは仲間に向けてVサインを送る。

「良くやったな、メリア」

ウィリアムはそんなメリアの肩を叩いてやると先にある階段に向けて歩いて行く、他の仲間もそれに続く。

「ええー、それだけなの?」

もっと仲間に褒めてもらえると思っていた、メリアが文句を言った。

「敵をわざわざ増やしたお前をこれ以上褒めれん」

「・・・」

歩いて行くウィリアムの言葉を聞いたメリアはそりゃそうだと思い、大人しく仲間達に着いて行くことにした。



第四十二遺跡15階

現れる魔物達を問題無く倒し、この第四十二遺跡を突き進んできたメリア達の目の前に巨大な扉が現れる、どうやらここがこの遺跡の最深部であり、この先に歌の場所のヒントを記したプレートか、歌そのものがある筈だ。

「開けるよ?」

先頭に立ち、仲間達に扉を開けても良いかメリアは聞いた、そして仲間達が頷いたのを見るとメリアは扉を押した、すると扉が勝手に開いて行き扉の先の部屋の様子が見えて来る

「何にもなさそうですね?」

「罠があるかもな」

罠が有るかもしれないと言ったシュルクは部屋の外から部屋の中の様子を伺い、罠の存在を示す何かがないか確認するが、シュルクが見た感じでは何も無さそうである。

「入ろ!大丈夫だよ多分」

「そうだな、ここで立ち止まっていても何にも始まらねぇ」

四人は罠を警戒しつつゆっくりと部屋の中に入って行く、しかし部屋の中央まで行っても罠も発動せず魔物も現れない、四人はその事を不思議に思いながら部屋の中を進む。

「何にも起こらないね?」

「扉があります」

大きな扉と向かい合うように小さな扉がある、四人はその扉の側までくると互いに頷き合ってから扉を開ける。

「台座だ」

「何も無いね・・・」

小さな扉を開け四人は部屋の中に入った四人は台座を見付けたがその台座の上には何も無かった。

「クソッ、あいつらが持って行ったんだ!」

「それしか無いよね・・・」

あいつらとはロボット達の事である、四人は歌がロボット達に持ち出された事に対し暗い表情を浮かべつつこの遺跡を出る事にした。



天上界神狐の館

ワールドセイバーがアンダーワールドに向かってから三ヶ月の月日が過ぎていたある日、19歳になった明日奈は子供達が眠った事を確認すると木刀を持ち庭に出て素振りを始める。



「明日奈」

素振りを始めて5分程の時間が過ぎた頃、神狐は最近何時も明日奈が居る館の西側の部屋にやって来ると、孫の頭を撫でてから娘の名を呼んだ。

母に名を呼ばれた明日奈は木刀を振るのを止めると母の声がした館の方を見る。

「なぁに?お母さん」

「何でもない、ただ名を呼んだだけじゃ、ふふ、可愛い娘の名をのぅ」

「そう」

明日奈は神狐の言葉を聞いて嬉しそうに頬を赤くして微笑むと縁側に座る母の側に行き隣に座る。

「お母さん、私は明日アンダーワールドにもう一度行く、だから二人をお願いね?出来るだけ早く帰って来るから」

明日奈は毎日悩んだ結果今日香と未来を母と玲狐に任せ一人でアンダーワールドにもう一度向かう事に決めた、しかし母として可愛い子友達と離れるのは辛いので出来るだけ早くケリを付けここに帰って来るつもりだ。

神狐か作れる空間魔法を施したペンダントに二人をその中に入れて一緒にアンダーワールドに向かうという神狐の案もあったが、ペンダントが壊れてしまう可能性を考え明日奈は一人でアンダーワールドに向かう事にした。

「分かっておる、大船に乗った気持ちでワシに二人を任せると良いぞ」

「うん」

母の言葉に頷いた明日奈は悲しそうな表情を浮かべて今日香と未来を見つめる、そして我慢出来なくなった明日奈は眠る二人の元に向かうとその小さな手を優しく握る。

「ゴメンね、出来るだけ早く帰って来るからね、だから待っててね、今日香、未来」

明日奈は娘達にそう言うと流れる涙を拭いてから立ち上がりまた素振りを始める。




第532世界、火龍の丘

娘達との一時の別れを済ませてから火龍達に追い掛けられつつ明日奈はこの火龍の丘にやって来た、その腰には昨日フラッと現れた桜にこれお婆ちゃんのプレゼントですと渡された刀、神月が装備されている。

「はぁはぁ、本当しつこいんだから!」

火龍達に追い掛けられまくりはぁはぁと息を切らしつつ文句を言う明日奈は次元の狭間が現れると言う丘の中央部を見る、すると既に次元の狭間が現れていた。

「やっぱり時間ギリギリじゃない!」

次元の狭間が現れて居るのを見付けた明日奈は慌てて次元の狭間に向けて走って行き、次元の狭間に入った。



???

次元の狭間を通り過ぎアンダーワールドに再び明日奈はやって来た、今回は次元の狭間の先の穴が地上から2メートルの高さの場所に現れたので無事に地面に着地した明日奈はキョロキョロと辺りを見渡す。

「雪山ね・・・寒い・・・」

明日奈はこんな事も有るだろうと予測していた為バックパックから寒冷地用の服を取り出すと着込み取り敢えずは道を探し森の中を歩く。

「道発見、後は村を見付けて、ここが何処の国なのか確認しなきゃ」

道を見付けた明日奈は左右どちらにも続いている道を神様の言う通り法で右に決まったのでそちらに進む事にした。


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