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金色の九尾ll アンダーワールド  作者: ブレイブ
四章一部九尾と歌を探す旅
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六十二話

( ゜д゜)

夢の国

乗せられてない乗せられてないと胸を張っている明日奈、やがて急に肩を落とし一度溜息を吐くとこの先にあるアトラクション区間に向けて歩いて行く

「さてと、出る方法を考えないとね」

この夢の国から出るには色々と調べ回る必要が有るだろう、しかし何を調べたら良いのか見当は付いていない

「ねぇホワイトローズ?何処から調べたら良いと思う?」

『・・・』

明日奈はホワイトローズに何処から調べたら良いか聞いてみたがホワイトローズは応えてくれない、明日奈が自分の忠告を無視しこの遊園地に乗せられた事に対し怒っているのだろう

「ねぇホワイトローズ・・・怒ってる?」

『Yes』

やはりホワイトローズは怒っているようだ

「アハハ・・・どうやったら許してくれる?」

『・・・次からは私の忠告が聞こえなくなることなど無いと約束してくれるのなら許します』

「約束するわ、ごめんね?ホワイトローズ」

明日奈はホワイトローズに素直に謝った

『Yes、マスター、何やら怪しい反応が有りますご注意を』

ホワイトローズは明日奈を許し主人に対し怪しい反応が有ると警戒した、その怪しい反応はこちらをジッと監視しているようだ

「分かってる」

明日奈も気付いているようで既に剣に手を触れている、こんな怪しい世界だもしこちらに害意がある敵なら確実に倒すつもりだ

『敵では無い可能性も有ります、あちらが動くまで待ちましょう』

「そうね」

明日奈はホワイトローズの意見を聞き周囲に注意を払いながら歩き始めた、勿論手は剣に触れたままだ

「!」

そしてこちらを監視している者達はやはり攻撃を仕掛けてきた、明日奈は飛んで来た矢尻がハート型や稲妻型の矢を抜いた剣で斬り落とす、それを見ていた他の人々が騒ぎ出し一斉に逃げ始め、走り始めた大勢の人々のせいで気配を感じにくくなり明日奈は焦る

「気配が掴めない!ホワイトローズ、次はどっちから矢が飛んで来る?」

『5秒後に斜め右からと10秒後にに斜め左上からです!』

「分かった!」

明日奈はホワイトローズが言った通りの方向に剣を二度振るい矢を斬り落とす、そして近くの屋台の中に飛び込み敵が遠距離攻撃を出来ないようにし、今度は銃を構える

「これで出て来るしか無いでしょう」

『出てこずに、逃げてしまう可能性も有りますね』

明日奈は屋台から少し顔を出し周囲を見渡し敵が出て来ないか見る、だが敵は出て来ない、逃げたか明日奈が屋台から出て来るのを待っているのかもしれない

やがて他の客が全員居なくなり辺りは静かになった、明日奈は狐の耳で辺りの音を聞いてみるが何も聞こえない

「出てみようか?」

『ですね』

明日奈はソロソロと屋台から外に出てみた、攻撃は無い敵はもう居ないのかもしれない

「居ない?」

『反応は無しです』

「ならだいじょ・・・っ!」

もう大丈夫だろうと気を抜こうとした時、明日奈の耳が何かが発射された音を聞き付けた、音を聞いた明日奈は頭を守りつつ前方に大きく飛んだ、すると先程まで隠れていた屋台が爆発し消滅した

「・・・」

明日奈は木っ端微塵になった屋台を見て逃げてよかったと安堵しているそ、そして左側から何か近付いてくる音が聞こえたのでそちらを見ると

「戦車だ・・・」

『戦車ですね・・・』

戦車が居た、近付いてくる戦車は屋台から明日奈に照準を合わせたようだ、恐らく屋台を撃ったのは逃げ場を無くす為だ、しかし砲弾の威力を考えれば屋台が逃げ場になどならないのは気付きそうなものなのだが

『マスター!あの戦車はこちらを狙っています!少なくともホーリーブラスターのチャージが終わるまではこちらに勝ち目は無いので早く逃げてください!』

「私戦車に勝てるんだ・・・」

明日奈は戦車が第二射を発射する前に立ち上がると、スタコラサッサと走って逃げ始める、戦車はそんな明日奈に狙いを定め第二射を発射した、ボトッ

「・・・」

「・・・」

戦車の砲門から発射されたのはぬいぐるみだった、逃る明日奈と追撃する戦車の間に微妙な空気が流れる

明日奈は何も見なかった事にし前を向いて走り始め、戦車は前進し明日奈を追い掛けつつ第三射を発射したが発射されたのは火炎放射だった、火炎放射は当たれば脅威だが、しかし距離が足りない、火炎放射は5メートル程度しか伸びていない、明日奈がいる戦車から20メートル先には全く届いて居ない

「・・・ホーリーブラスター撃てる?」

『まだです』

戦車は第四射を発射した、だが今度発射されたのはボールだった

「その砲門どうなってるのよ!」

遂に我慢出来なくなった明日奈がツッコんだ、戦車に明日奈のツッコミが聞こえたようで戦車の動きが一瞬止まったがまた動き始めるが何が挙動不審だ、戦車は慌てているのかもしれない

戦車は第五射を発射する、今度は砲弾が飛んで来た、明日奈は慌ててかわす

「ちゃんと出来るんじゃない」

ちゃんと砲撃が出来た戦車は誇らしげな様子である、調子に乗った戦車は第六射を発射した、ボトッ

「なんでまたぬいぐるみなのよ!」

『マスター、その・・・チャージ完了です』

そうこうしているうちにホーリーブラスターのチャージが完了した、明日奈は戦車に向けてホワイトローズを構える

「はぁ・・・ホーリーブラスター・・・」

変な戦車に呆れている明日奈は余り乗り気で無い声でホーリーブラスターを撃った、戦車は迫るホーリーブラスターを見てえっ?ちょまって!?と言った感じで砲塔をガシャガシャ動かしている

ホーリーブラスターは戦車に命中、戦車は爆発した

「戦車を怖くないって思ったの初めてよ?私」

『私もです』

明日奈は今度こそアトラクション区に向けて歩いて行った




夢の国アトラクション区間

ここは夢の国のアトラクション区間様々なアトラクションがある、明日奈が先程の区間であれだけの騒ぎを起こしたのに誰も騒がず人々はアトラクションで遊んでいる

ここに来るまでの間ソフトクリーム屋を見付けたので一つ買った明日奈はそれをペロペロと舐めながらアトラクション区間の様子を眺める

「ん?」

パーパッパッパーと真上から音がしたので明日奈は上を見る、するとプラカードを背負った風船で飛ぶ小さな妖精が居てバケツを持っている、バケツを持っている妖精は明日奈のソフトクリームの真上に来るとバケツの中身の水をひっくり返した、実にピンポイントな攻撃である

「なっ!?」

妖精はバケツを投げ捨てるとプラカードに何かを書き始め、書き終わると明日奈に見せるそのプラカードにはこう書いてある

[さっきはよくもやりやがったなテメー、だからその美味しそうなソフトクリームを台無しにしてやるぜ、ハッハッハー]

と書いてある

それを見た明日奈は無言で銃を構える、妖精はヒッ!と言い身を引く、明日奈は風船を全部撃ち抜いた、風船を撃ち抜かれた妖精はヒューンと音と共に何処かに飛んで行った

「さてどれかに乗ってみましょうか、何か分かるかもしれないし」

『また夢中になったら怒りますよ?』

「分かってる」

そう言いつつ尻尾を嬉しそうにユラユラ揺らしている明日奈はまずはジェットコースターに乗る事にしたようで、ジェットコースター乗り場に向かって行く





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